【初心者向け】プッシュに関するエトセトラ
初心者向けの攻略記事。人類はなぜプッシュをするのか
LoLをやっていて、「ミニオンウェーブをいつプッシュをして、いつプッシュをしないのか」
その判断の難しさに行き詰まる人は多いと思います。
プッシュをするタイミングに絶対的な答えは存在しません。
とはいえいくつかのセオリーを覚えておくと、判断基準として役に立つので本記事ではそれを解説していこうと思います。
そもそもなんでプッシュするの?
これを理解していないと自分で判断する材料がいつまでたっても得られないので、まずはプッシュする理由について触れておこうと思います。
ウェーブをプッシュするメリット
1.相手のタワーにプレッシャーをかけられる
これが一番基本の理由ですね。タワーにミニオンウェーブが到達しない限りタワーを攻撃・破壊する(シージする)ことは不可能です。
逆に相手にウェーブをプッシュされてしまうと、相手側のタワー攻撃チャンスとなります。
それを防ぐためにもウェーブをプッシュする必要があるわけです。
2.タワーにミニオンが到達すると、プッシュされた側はCSが取りづらくなる
ミニオンの攻撃と違い、タワーの攻撃力は非常に高く、あっという間にミニオンが倒されていきます。
逆に言うとタワーが攻撃しているミニオンのラストヒットをきっちりと取るにはある程度経験やコツが必要になってきます。
仮に完璧にこなせたとしてもどうしても取れないラストヒットがいくつかは生まれるため、ウェーブを押し付ければ徐々にCS面でもリードが取れていけるでしょう。
3.先にレベルアップできる
これは特にレベル6までのレーニングで大切なことなのですが、ミニオンを自ら殴ってプッシュをすると先に敵軍のミニオンが倒れ、結果として先にレベルアップすることができます。
レベル2、レベル3、レベル6といったタイミングは、それぞれスキルの数が増える上、低レベル時はレベルアップ時のステータス上昇も割合として大きいので、
レベルで相手に先行することで、ダメージ交換などで有利に立つことが出来ます。
4.味方のジャングラーが動きやすくなる
ウェーブをタワーまでプッシュされているチャンピオンは、放っておくとタワーがどんどんミニオンを食べていってしまうため、レーンから離れた場合の経験値とCSを失う量が多くなってしまいます。
一方、プッシュしている側はそういった心配がないため、味方のジャングラーが強気に相手のジャングルに入っていって敵ジャングラーと遭遇した場合に駆け付けやすくなります。
レーニングフェイズ(大まかにいえば最初のタワーが折れるまでの時間帯)でのプッシュによるメリットは概ねこの4つです。
プッシュするデメリットもあります。ただしこれは基本的には一つだけです。
プッシュするデメリット
相手のジャングラーにガンクされやすくなる/味方のジャングラーがガンクしにくくなる
プッシュするということは(比較的安全な)自軍タワー下までの距離が延びるということです。
つまり相手のジャングラーからするとガンクしやすいレーンということになりますね。
さらに相手がタワーに近い位置に押し込められているということは味方のジャングラーはガンクしづらくなるということでもあります。
(もちろんプッシュしてタワーダイブということも出来ますが、ハイリスクハイリターンな選択肢です)
以上がプッシュするときのメリット・デメリットです。
見ての通り、プッシュしたときのメリットのほうが多いですよね。
そうです。このゲームはレーンをプッシュしたほうがお得なのです。
様々なケースから見るプッシュの是非
ただし原則は原則。もちろんたくさんの例外が存在するのがこのゲームの特徴でもあります。
ここからはケースごとにQ&A方式で見ていきましょう。
ケース1:
ガレン対マルファイトで相手の
マルファイトが死んだ時
Q:あなたはトップレーナーで相手のトップレーナーである

ここであなたはプッシュするべきでしょうか。
A:プッシュしましょう。
もし相手が




相手にテレポートがない場合も同様にプッシュをしますが、
もし

コメント:
よくあるケースだと思いますが、意外と単純ではありません。
相手を倒したときは、プッシュをしてミニオンをタワーに押し付けてからリコールするが基本です。
ただし中途半端にプッシュをして、自軍ミニオンがタワーに到達させられないと、逆にレーニングで不利になることもあるので、相手のデスタイマーやテレポートの有無、自分のプッシュ速度と相談してきめましょう。
もしプッシュしきれないと判断した場合は、相手のミニオンの数が自軍のミニオンの数よりも多い状態にしてリコールしましょう。
こうすることで徐々にウェーブが自軍側に押され、レーンに戻ったあとにファームしやすくなります。
ケース2:
フィズ対
オリアナでのレベル6以前のレーン戦
Q:ゲーム開始1:30。あなたはミッドで


A:プッシュはしないほうがいいです。
近接(melee)対遠距離(ranged)のマッチアップは、特に低レベル時では原則遠距離型チャンピオンのほうが有利です。
仮に近接側がプッシュをしてしまうと、タワー下の相手に対して干渉する手段がなく、時間を無駄に過ごすだけになってしまう上に、前に出ている関係上ガンクを受けるリスクも上がってしまいます。
コメント:
近接対遠距離のマッチアップはいかに近接側がプッシュをさせるか、というのがカギになってきます。
たとえば相手のスキルを受ける際にも自軍のミニオンにも当たるように位置取りして相手にプッシュをさせるとか、そういった技術が必要になってきます。
基本的に遠距離チャンピオンは近接型に比べステータスが低いので、味方のジャングラーがガンクに来てくれれば合わせることは容易でしょう。
逆に遠距離型のチャンピオンはいかにガンクをかわすか、あるいはタワー下でハラスをする、プッシュをしてから他レーンへとロームするかといった所が求められてきます。
ケース3:
コグ=マウ・ルル対
アッシュ・ザイラ レベル6以降のレーン戦
Q:あなたは



ウェーブは自軍タワーの範囲から2ティーモほど前に出たあたりでぶつかっています。サポートとしてあなたはプッシュに参加するべきでしょうか。
A:相手の出方を見ましょう。




基本的にはレーンを引き気味にして

しかしタワーにミニオンが押し付けられてしまうとタワー射程外からのハラスを受け放題になってしまいます。
なので、相手がプッシュをしてくる場合は自分たちでもミニオンを攻撃してウェーブを押し返す動きをしましょう。
相手がプッシュをしてこない場合は、その位置でレーンをフリーズさせましょう。(ウェーブがぶつかる位置を固定すること)



コメント:
これはファーストリコール以降の話であって、もちろんレベル2先行は





うかつに前に出てつかまらないようにしましょう。
ケース4:サポートがロームしているボットレーン
Q:あなたは


相手の対面は


このときあなたはプッシュするべきでしょうか?
A:プッシュしないほうが良いです。
2v1のレーニングでは人数が少ないほうは前に出るだけで倒されてしまう恐れがあるため、ウェーブを引いて相手にファームを取らせないようにしましょう。
このときサポートは相手のウェーブの裏側くらいまで出て、相手の


コメント:
このように人数差やあるいはADC同士のダメージ差が大きい時にあえてプッシュをせずに相手のファームを削る動きをゾーニングといいます。
ゾーニングする利点としては相手のCSを削れることですが、勝っているのにタワーを折るのは遅くなるというのが欠点です。
これはソロレーンでも同様のことが行えます。1v1で圧倒している場合はあえてプッシュをしないで相手のCSと経験値を削り、さらにリードを広げていくことが可能です。
特に自軍のジャングラーが近くにいない場合に有効な戦略といえるでしょう。
自軍ジャングラーが近くにいる場合はプッシュして、相手のジャングラーのガンクが来たとしても、両ジャングラーを絡めての2v2に発展した場合、自分が育っていればその分有利になるからです。

ちなみにADCがリコールなどでレーンを離れ、サポートだけがレーンに残った形の2v1の場合は、積極的にプッシュをしましょう。
(この場合は、



サポートにファームを取らせるということは相手のADCのCSを削ることと同義だからです。
残ったサポート側

原則・ケースから学ぶ、プッシュするかしないかのまとめ
さて原則と個別の事案を見たので、プッシュするかしないかの判断チャートを簡単につくってみました。
①基本的にはプッシュしたほうが有利
②プッシュしたときはしっかりと視界を確保する(ガンクを警戒する)
③マッチアップが厳しいときはあえて相手にプッシュさせる
④相手がレーンを離れているとき(死んだり別のレーンに行っているとき)はプッシュする
⑤ボットレーンで人数差が出来た時は、2v1の1側がADCのときはプッシュしない。サポートのときはプッシュする。
以上に加えて自軍、敵軍のジャングラーの位置によってプッシュするかどうかを決めます。
もちろん自軍ジャングラーが近いときはプッシュしても安全ですし、敵軍ジャングラーが近くにいるときはプッシュが危険になります。
ガンクを呼び込みたいときはあえてプッシュを止めることも必要ですし、そのあたりの判断は数をこなして覚えていくしかないですね。
あと重要なことですが、プッシュをしない≠CSを取らないという意味ではありません。
CSは必ず取ってください。プッシュをしないというのはCSに関わらない通常攻撃やスキルを使うのを控えましょう、という意味です。
とまあこんな感じです。
最後はもやっとした結論になってしまいましたが、それだけこのゲーム、プッシュ一つをとっても難しいゲームなのです。
ただ、難しくしている要素を理解しているかどうかはかなり重要なので、特に上記の凡例を参考にプレイしていただけると幸いです。
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