パッチ9.13感想 新チャンプ・キヤナ!新モード・TFT!

June 28, 2019 by lol-cla管理人, Patch 9.13

女帝キヤナとオートチェス、イラオイのバフなど
こんにちは。
パッチノート感想文のお時間です。

今回は新チャンピオンに新モードと盛りだくさんなパッチなんですが、新チャンピオンキヤナはまだ実装されておらず(執筆時点では)、チームファイトタクティクスに関しては完全に違うゲームなので、このパッチノートで触れる感じではないんですよね。

なのでこの感想文ではそれ以外の変更について書いていこうと思います。
一番大きそうなのは、イラオイの変更ですかね。固有能力やEなど重要なスキルの仕様にバフが入りました。

そのほかには高勝率だったセジュアニやシヴィアへのナーフや、プロシーンで暴れているソナへのお仕置きなど、タンクアイテムのバフなどです。

それでは1つひとつ見ていきましょう。



新チャンピオン・キヤナはOPなのか


キヤナに関しては実装されてから別記事で詳しく書こうとおもっているので、公開されている情報やPBEでのプレイ動画などを見た本当の「感想」だけ書こうと思います。


・2つのブリンクを持つが、どちらも単体で見た時はそれほど強力ではない

キヤナは2つのブリンクスキルをもちますが、Wは方向指定が自由なものの距離が短く、Eは距離はそこそこあるものの、対象指定なので防御的に使いにくいという特性になっています。

Wで草のエレメントを拾ってきた場合、WでブリンクインからEQのハラス、そこからのQのステルスで相手のカウンターをかわすといったプレイパターンはフィズのQEっぽさを感じますね。

ただそれぞれのブリンクスキル単体でみたときの性能はそれほど高くないので、アカリほどの悪さはしないかなと思います。流石にね?


・Wでエレメントを拾うたびにQとパッシブのクールダウンがリセットされるのはかなり強力

固有能力はエレメントを保持しているときの次の攻撃かダメージを与えるスキルに追加ダメージを付与するという効果ですが、これがWでエレメントを回収するたびにアップしてしまうのはかなりヤバい気がしますね。

PBEの数値ですが、レベル2でQ-Wを取った状態で固有能力付きQを当てると147も基礎ダメージがあり、さらに追加効果も得られる、というのはかなりやんちゃな性能してますね。

これがW上がるたびに打てるわけですからね。
通常Q→W→固有能力付きQとコンボさせることも出来て、レベル2でのガンク合わせ

Qが複数対象にヒットした場合のダメージ減衰も25%と控えめなところも優秀です。


・比類なきスノーボール性能

キヤナは通常攻撃をそれほど使わないタイプのADアサシンなこともあって(AAキャンセルや攻撃速度増加の能力を持たないので)、増加攻撃力によるスケーリングがかなり大きめに設定されています。
以下すべてPBEの数値です。

固有能力 55%
Q 90%(強化後は144%)
E 70%
R 170%

タロンに次ぐくらいのADレートの高さですね。
Rは基礎ダメージがかなり低めに設定されているのでAOEスキルとは思えないレートが設けられています。
攻撃力を上げることを優先してビルドを進めていったほうがいいチャンピオンといえるでしょう。

例えば、ジャングルでピックするならの完成よりも先にロングソードを2本買ったほうがいいでしょう。


・まとめ

キヤナはRの効果は派手なものの、基本的には少数戦を好むアサシン型のチャンピオンだと思います。
Wによるリセット能力のお陰で継戦能力が高く、1v1よりは2v2や3v3といった土俵で輝きそうです。

CCはあるものの安定しない性能なので、CC持ちのジャングラーと組み合わせるか、あるいはジャングラーとしてピックした場合はレーナーに確実なCCがあるとスノーボールしやすいでしょう。

面白い調整だなと思う点としてはキヤナはかなり物理防御が低めに設定されているところです。
(PBEの数値では28、これはADC並みの低さです)

3種類のエレメントを使いこなしたい場合、地形の関係でサイドレーン、必然的にトップレーンでの運用をしたくなりますが、するとAD系のチャンピオンが対面に来やすいため、この低い物理防御が足を引っ張る形になります。

ミッドレーンで使おうとすると今度はリバーのエレメントを取りに行くのに少し極端なポジションを取る必要があって不便です。

ジャングルでも物理防御が低いのは序盤のジャングル周回で多少の問題になるでしょうし、なによりジャングルだと高い攻撃力反映率を活かすためのアイテムを買うのが、懐事情的にきついです。

このチャンピオンが強いか弱いかは正直実装されてみないと分からないですが、Riotもこれまでの失敗を糧に慎重に調整してきたな、といったところです。




チャンピオンの気になる調整


さてここからは個別の調整について見ていこうと思います。
個人的に重要度の高そうなチャンピオンを何体かピックアップして、そのあとは小さな変更へと移っていこうと思います。

イラオイ


固有能力 旧神の預言者
魔力反映率が追加、イラオイが近くで支持を出していない場合に待機状態に入らなくなった
イラオイが周囲を離れてから職種が消えるまでの時間が短縮
戦場の霧の中にある触手を敵が気づける範囲が狭まりました
攻撃する触手の視界を敵チャンピオンがどこにいても得られていたバグが削除
イラオイが倒された時に攻撃モーション中だった触手がダメージを与えないというバグが削除

W 過酷なる教訓
最小ダメージが追加
タワーに対しては最小ダメージを追加ダメージとして与えるように

E 魂の試練
イラオイが対象からダメージを受けるたびに魂の持続時間が短縮されなくなりました
魂の持続時間が短縮
器状態の持続時間が短縮
触手の攻撃間隔が短縮(チャンピオンレベルによってスケールするように)

R 信仰震
最大触手本数が増加
攻撃モーション中の信仰震の触手に対してWで攻撃命令を出すと触手が消えてしまうことがなくなりました


まあ一杯変更点があってよく分からないと思いますが、簡単に一言でいえばめちゃくちゃバフされました。
特に固有能力に魔力反映率が追加されたことと、Eの変更が大きいです。

固有能力についた0.4という魔力反映率はぱっとみそれほど大きな数字ではありませんが、触手1本につき0.4のレートが乗るので、R発動時などには実質魔力反映率が1を超えることも普通にありそうです。

回復能力が特徴のチャンピオンでもあるので、ヘクステック・ガンブレードをビルドするのが面白そうですね。

Eの変更は器時(抜き取られた魂が壊れるか範囲外に出た後の状態のことです)の触手攻撃頻度が上がるのも相当うざったいですが、
魂を抜き取られた時にイラオイにダメージを与えても持続時間が短くならないというのは対面するプレイヤーにとっては大問題です。

いままでイラオイのEを喰らってしまったプレイヤーは、
①範囲外に逃げる②反撃して魂の持続時間を短くさせると2つの選択肢がありましたが、このパッチによって我々は選択する権利を奪われたのです。

チャンピオンをバフする方法というのはいろいろあると思いますが、カウンタープレイを潰すという調整は、そのカウンタープレイによって誰でも簡単に対策できてしまう場合に限るべきだと思うんですよね。

魂を抜かれた状態でイラオイと戦うのは触手で本体と魂を2枚抜きされるリスクもありますし、イラオイの与えた危険な試練に対して立ち向かうという、設定ともかみ合った非常にいいカウンタープレイだっただけに、これをなくしてしまうのは本当に残念です。

なによりも消費マナも少ない、外してもリスクがほとんどないイラオイのEがさらに強化されるのは、対面した際に過剰なストレスを受けるだけでしょう。

筆を執るまでは、調整班はナーガケイボロスの信者だの、不味そうな緑のハリボーを避けるゲームだの、この調整について文句を書こうと思っていたんですが、冷静になってみると本当にひどい調整でジョークを言う気にもならないですね。


ソナ


Q  ヒム・オブ・ヴァロー
オーラで味方に提供する追加ダメージの魔力反映率が低下
E セレリティ
移動速度増加に対する魔力反映率が低下


魔力ビルドをしていった場合のゲーム後半の影響力が下がりました。
特にEのナーフは大きく、エンゲージ・ディスエンゲージサポートにかなり使いやすかったスキルだけに影響は大きそうです。

サポートとして見た場合、レーニングの強さに関してはそこまで大きな影響がないため、ソロQというよりは競技シーンでのボットソナを意識した調整になっています。

とはいえ、純ナーフには違いないので、サポートとしてもちょっと勝率は落としそうですし、競技シーン的にはソナのかわりにカルマを使うチームも出てきそうかな、という印象です。


カルマ


E 激励
通常時の移動速度上昇時間が低下(マントラ発動時は以前のまま)


少々やりすぎてしまったようですシリーズ。
流石にトップで悪さしすぎましたね。

余談ですが、このチャンピオンはある程度強いとどこでもオプションで回ってきたプレイヤーが選択しがちなのか、チャンピオンの強さに対して統計での勝率が低く出る印象があります。

ナーフ後はさすがに9.12よりは勝率が落ちるでしょうが、まだまだピックできるチャンピオンでしょう。


ウディア


固有能力 猩々の型
レベル16以降全てのスキルがランク6までレベルアップできるようになりました


これは非常にいい調整ですね。

いままでウディアはRをメインに上げる魔力型とQをメインで上げる物理型の2つのビルドがありましたが、どちらを選んでもレベル16以降、基本的に使わないスキルを取らなければいけないジレンマがありました。

レベル16以降と効果を発揮するのは遅いですが、プレイする上での無駄なストレスが取り除かれて、ゲームに大きく影響がない形でバフされるという理想的な変更だと思います。

ウディアの勝率を本気で上げたいならこんな調整では足りませんが、既存のプレイヤーは喜んでくれるはずです。

こういうのでいいんだよ、こういうので。

ちなみに固有能力はショウジョウのカタと読みます。
猩々は猿のお化けみたいなやつですね、もののけ姫とかにも出てきました(ちょい役だけど)


パイク


Q  ボーンスキューア
溜めが0.5秒以下のときの突きが単体攻撃に(同じ範囲にいるユニットではチャンピオンを優先
突きの追加ダメージが削除、クールダウンが短縮

W ゴーストウォーター
スキルランクによって移動速度上昇が増加するように

E 亡者の引き波
ミニオンやモンスターにダメージを与えなくなりました


ソロレーンでのプレイが難しくなるように変更が入りました。

正直言って脅威のスタッツによってスケーリングするチャンピオンなので、ソロレーンでピックされることはある程度仕方ないとおもうのですが、徹底的にナーフされたな、という印象です。

ウェーブクリアに使えないようにEがナーフされたのは仕方ないとして、短いタメのQでダメージがあがるという仕様が削除されたのは残念です。

ダメージのショートチャージ、CCと射程のロングチャージと使い分ける必要がなくなってしまいましたからね。

前回のライズほど極端ではないですが、こういったプレイする幅を狭める調整はゲームが詰まらなくなるだけなので本当にやめていただきたい。

まあQのクールダウンは短くなったのでサポートとしてピックしたときの勝率はそんなに変わらないか、むしろ上がるんじゃないですかね。


シヴィア


レベルアップごとの基礎攻撃力上昇量が低下
基本のマナ自動回復が低下
W跳刃 マナコストが上昇


基礎ステータスのナーフはほとんど影響はないでしょう。
サポートタンクのヘルスを50減らしたり、防御力を5とか減らしてたり、どんぶり勘定のナーフは一体何だったんですかね。

今回のシヴィアのステータスナーフ量はそれぞれ0.11と0.012ですよ?
お料理の隠し味かな?

Wのマナコスト上昇はそれなりに効きそうですが、まだまだナーフが足りませんね。

このあと出てきますが、エッセンスリーバーもナーフされているのでそれで様子をみるとのことですが、そのナーフとやらも大して効かなさそうなんですよね。


セジュアニ


レベルアップごとの体力上昇量が低下
W氷河の怒り 2発目のセジュアニと体力の割合ダメージが低下


こちらもOP枠だったチャンピオンへのナーフですが、上のシヴィアと比べるとずいぶんやられたな、といった感じです。

体力上昇量が10減らされたので、レベル6で50、レベル18では170ヘルスが削られたことになります。

セジュアニのよくあるビルドとしてシンダーハルク→ワーモグアーマーというルートがありますが、
以前はレベル14でヘルスが3000に届き、の自動効果が発動していたのですが、ナーフ後は、ヘルスが2970で止まってしまうので、自動効果が発動しなくなってしまいました。

超成長などでヘルスを補ってやるか、ビルドパス自体を変える必要がありそうですね。

それに加えてWの割合ダメージも低下しました。自身の体力を参照するスキルなので、体力のナーフ分に割合のナーフ分でかなりダメージ量が減ることになります。

根本的な強さについてはそこまでいじられていないのでまだまだピックは出来ると思いますが、9.12以前のような抜けた性能とはもう言えないでしょう。




その他の調整について


ここからは比較的小さめな調整やアイテムの変更について見ていこうと思います。

コーキ


連発ミサイルの表示のされ方が変更

右から順番に発射されるミサイルが表示されるようになりました。
正直かなりどうでもいい変更なのでカットしようかとおもいましたが、まあ一応変更点なので。

変更点といえばARAMのときに固有能力の特注品が早く届くようになりました。
地味にうれしいやつですね。


ダイアナ


・Q月影 着弾地点の視界を短時間得られるように、弾速がアップ

このスキルだけでなく、いくつかのチャンピオンのスキル(ジャーバンIVのQなど)コードの書き直しをされたようです。
その結果、大小さまざまなバグが生まれているようですが、未確認の情報も多いので、あるらしい、ということだけお知らせしておきます。

着弾点の視界が得られるようになったのは結構うれしい変更ですね。
より安全にブッシュチェックが出来るようになったので、プラスの要素しかありません。


オーン


・Q 溶岩隆起 攻撃力反映率が上昇

増加攻撃力ではなく攻撃力スケールなので、たった0.1とはいえ案外大きいです。
ちなみにオーンはデフォルトのアダプティブボーナスが攻撃力に入るので、ルーンのアダプティブフォースを入れるとその分も反映されます。

レーン戦さえ乗り切れればレベル13以降どうとでもなるチャンピオンだけに、もしかしたらティアを上げてくるかもしれませんね。



サイラス


・基礎攻撃力が増加
・レベルアップごとの体力上昇量が増加
・W王殺し 基本ダメージが全ランクで増加

前回、ボロ雑巾にされたサイラスですが、今回のバフはかなり大きいです。
基礎攻撃力3、レベルアップごとの体力増加が10とめちゃくちゃバフされたので、レーンはともかくジャングルならかなり戦えそうな気がします。

トップはサステインが安定しないので厳しそうですが、ミッドレーンでも相手によっては出せそうですね。

やはり身体が強いというのは正義。


シンドラ



・レベルアップごとのマナ上昇量が増加

レーン維持能力は上がりそうですね。
プッシュ力が高いチャンピオンに対して少し戦いやすくなるかも。

ただこれでシンドラが強くなったかというと、確かにプラスではあるんですが、バフの影響は茶さじ1杯分くらいですかね。


トリスターナ


・レベルアップごとの攻撃力上昇量が増加
・基礎マナが増加
・基本マナ自動回復量が低下
・W ロケットジャンプのダメージが全ランクで上昇

基礎ステータスの増減はすべて微量で、攻撃力でいえばレベル18まで行ってようやくパッチ前とくらべて3ほどの差がつく程度です。

Wのダメージ上昇はレベル2、レベル6でのオールインでは結構大きいので、レーンでのキルチャンスは前よりも多くなるでしょう。

ただトリスターナ自体が正直微妙な位置にいるチャンピオンなので、この程度のバフで上位に上がってくるかというと、答えはNOでしょうね。



エッセンスリーバー


・トータルコストが100g増加
・レシピが変更されました
旧 +425g
新 +100g

トータルコストが値上がりしているのでナーフのはずなんですが、正直弱くなった気が全然しないんですよね。

というのも、素材にB.F.ソードが含まれることで以前のレシピと比べて完成までのゴールド変換率が良くなりましたし、合成費自体も下がったのでお金を余している時間も減りました。

2000gの時点でと買えば、攻撃力+60となり、かなりのダメージを期待できるようになります。

この辺を加味すると、シヴィアのナーフは足りなかったなあって思いますね。
まあこのアイテムをナーフしすぎるとザヤとかも巻き添えを喰らってしまうので、難しいところなんですが。


ランデュイン・オーメン


・物理防御が10上昇しました

パッチノートリリース直後は値段が200g安くなったとなっていたんですが、実際は物理防御が上がったという調整だったようです。

サンファイアケープといい、これといい、かなりのOPアイテムなんですが、そもそもタンクがメタにいないので、ピックされる数少ないタンク(タム・ケンチとか)が悪用するだけに終わりそうですね。




おわりに


いかがだったでしょうか。
実は書いてる最中にキヤナがリリースされるという事件が起きたんですが、あえて触らないままの感想を載せました。
面倒だったとかではないです、はい。(書き直すのが面倒だった)

TFTはちょっと遊びました。

初日は調査のために朝4時までプレイしましたが、まるでハマっていませんし、こんな中毒性の低いゲームモードをつくっているようでは他社とのチェス競争に勝てるか怪しいものです。

ただまだちょっと調査が足りない気がするので、もう少し遊んでみようと思います。

面白かったらシェア等お願いします。励みになります。