パッチ9.19感想 Worlds2019がやってくる!

September 28, 2019 by lol-cla管理人, Patch 9.19

1か月以上に及ぶWorlds2019で使用するパッチがいよいよお目見え。
こんにちは。
パッチノート感想文のお時間です。

ついにこの時が来ましたね、9.19はWorld Championship 2019で採用されるパッチになります。

これまでRiotは去年のWorldsパッチの変更が大きすぎたことを反省し、このパッチを大きなものにしないために、前段階としていくつかのパッチで調整を加えてきた、と言っていました。

過去のことを反省するなんてRiotらしくないですね?

まあ、その反省の成果もあってこのパッチではたったの「26」チャンピオンしか調整を受けていません。
・・・ちなみに去年は「11」チャンピオンでした。

オホン!
過去を振り返ることなんて愚者のやることです!
これから先、未来に始まるスペシャルなイベントに胸を高鳴らせつつ、このパッチノートを読んでいきましょう!

今回は競技シーンに完全にフォーカスを置いているということで、レーンごとに調整項目を分けて見ていこうとおもいます。
競技シーンの問題児たるフレックスピックたちは、私の独断と偏見でどっかのロールに放りこんであります。

それではまずトップレーンから見ていきましょう。



トップレーンへの調整



エイトロックス



・Qダーキンブレードのミニオンに対するダメージ減少率が60%から45%になりました。


前回のナーフ部分が一部改善されました。
とはいえパッシブのナーフは据え置きですし、レーニング能力はまだまだ低すぎる状態だと思います。

Worldsでは少しピックされるとは思いますが、今まで以上にカウンターすることが容易になっているはずなので、第2週目までには姿を消しそう、というのが私の予想です。

ところで前回のパッチノートではミニオンに与えるダメージが50~100%→一律40%へ変更、という書き方だったのに、なぜか今回のパッチノートではミニオンに対するダメージ減少率という表現に変更されています。
実は前回の感想文ではパッチノート本文の表現が分かりづらいな、と私が判断してLoL-Cla独自で書き方を減少率のほうに変えていたんですね。

ははーん?Riot、読んでるねキミ?

まあ冗談はさておき、こういう細かいクソ要素はバリのとれてないプラモデルくらい残念な気持ちになるので丁寧にやってほしいです。


フィオラ


・Qファント タワーとワードが攻撃できるようになった
・Eブレードワーク 2回目の通常攻撃がタワーに追加ダメージを与えるようになった


フィオラがジャックスになりました。

それくらいタワー破壊能力が上がりましたし、うかつに敵がトライブッシュにコントロールワードを指しておくとそれを利用してガンクを回避する、といったプレイを狙うことも出来るでしょう。

このチャンピオンは9.8と9.16で相次いで大きなバフを受けましたがプロシーンでのピック率はそれほど上昇しませんでした。

そこで我慢が出来ない子供がダダをこねて、こんなしょうもないパッチをお母さんのレジかごに入れちゃったんですね。よしよし。

1つの例を挙げましょう。

9.16でありえないほどの大幅バフを受けたドクター・ムンドがソロQで暴れまわっていますが、同じパッチで行われたプロシーンではほとんどピックされませんでした。
いまのプロシーンは高度・複雑化していて、チャンピオンパワーが高いだけではピックされないのです。

フィオラはこの馬鹿げたバフを貰う前から十分Worldsの舞台に立てるだけのポテンシャルを持っていましたし、エコーやルブランが流行り、エイトロックスがいなくなってカミールやイレリアなんかがトップレーンで先出しされるメタになれば、カウンターとしてピックされる可能性が十分にあったと思います。

なんでこう、詰まらない調整をしてしまうんですかね。
もし仮にiG TheShyがこのぶっこわれフィオラでバックドア決めてサモナーカップを手にしたとして、その瞬間、私はそれを素直に祝福できるかどうか、正直自信がありません。

難しいチャンピオンを雑に強くするな、とか毎回書いてる気がするんで、今回はこのへんにしておきます。


モルデカイザー


・W不滅の鎧 与えたダメージを貯蔵シールドに変更する割合が上昇
・R死の国 観戦モードでみやすくなった


このチャンピオンもフィオラと同じで得意不得意がはっきりしているし、プロシーン的にはから見て得意な相手に対しての後出し専用機となっているので、バフは不要でした。

の変更はいいですね。
このパッチで一番いい項目だとおもいます。


オーン


・固有能力・歩く鍛冶場 アイテムアップグレードがチャンピオンレベル12から可能に


レベル13は結構遠く感じたので、この変更はかなり大きいです。
アイテムによりけりですが、2つコアが完成していれば一気に3000g分以上のスタッツを獲得できる固有能力ですからね。

本パッチ以前でもジェイスなど一部の体力の低いチャンピオンに対してピックされることがありますが、その頻度は増えるかもしれません。


パンテオン


・基礎魔法防御が4.1低下
・W跳撃の盾 強化後の3回の通常攻撃で与える合計ダメージが合計攻撃力の150%から135~165%に(チャンピオンレベルでスケール。低レベル時には低下、高レベル時には増加)


Qの調整が入ってからぶっちぎりでOPだったのが、今回の調整でほんのりナーフされました。
どちらかというとミッドレーンで悪用されることを嫌っての調整なので、トップレーンやジャングルとしての価値はほとんど下がっていないと思います。

これが問題で、プロシーンで一旦ミッドとしてピックしたとしても、魔力系チャンピオンをぶつけられて厳しそうだったらジャングルやトップに逃がすことが出来てしまうわけです。

これは後に登場するサイラスと同じ問題点といえるでしょう。

このナーフは全くの無意味というほどではないですが、Worlds2019においてパンテオンは少なくとも初週ではGodTier扱いを受けると思いますし、それこそバンピック率100%を記録しても不思議ではないでしょう。


リヴェン


・Q折れた翼 クールダウンが一律12→13秒に
・E勇躍 クールダウンが14~10秒→12~8秒に


9.10での変更が失敗だったことを認めて、9.9ベースでEだけをナーフした形で収まりました。

Riotが過去の過ちを認めた!?!?!?!?

ちなみに9.9→9.19で比較すると、

Q折れた翼 変更なし
E勇躍 10~6秒→12~8秒

といった感じです。

リヴェンは彼女が悪いというよりは征服者の変更で利益を得すぎてしまった悲しいチャンピオンなので、これからも調整には苦心するとおもいます。


サイオン


・W魂の炉心 シールド量が全ランクで20増加しました


サイオンのWはシールドを張り、その後シールドが残っていれば爆発してダメージを与えるというスキルなので、シールド量の増加は単に防御力が上がっただけでなく、攻撃力もあがったことを意味します。

つまり見た目以上に大きなバフということです。

以下パッチノート引用です。
サイオンはハイレベルな戦いにおいて非常に弱いため、任意で発動できるシールドを強化することで、ハイレベルなプレイにも対応できるようにしました。


タンク()使ってほしいならその前にの馬鹿げたバフを取り消しなよ。




ジャングルに対する調整



グラガス


・W飲みすぎ注意 クールダウンが1秒延長、割合ダメージが1%低下


序盤のジャングルクリア能力が低下しました。

回るのが早い肉食系のジャングラーがグラガスに対して脅威を与えやすくはなりましたが、正直いってそこまでのパワーダウンには感じないですね。

なんといってもルーンエコーが強すぎるので、魔力系ジャングラーの栄光はまだ続きそうです。

ただ、セジュアニなんかはグラガスを見て出されていたチャンピオンですし、よりピック優先度はあがるかもしれません。
チャンピオンパワーは感じないですからね、まさかこのパッチでさらなるナーフが来るわけないでしょう。


セジュアニ


・固有能力 極北の激憤 自身がスタンさせた相手にスタン中に通常攻撃した場合の、対象の最大体力に対する追加ダメージがチャンピオンレベルでスケールしなくなりました(変更前レベル1の数値に)


ソロQで勝率47%のチャンピオンをさらにナーフするのか・・・。

セジュアニは確かに9.15~16といった各国のプレーオフで使われたパッチではバンピック率が50~60%程度と確かに高い水準でした。

でもこれはセジュアニが強かったからピックされていたというよりも、安全にエンゲージ出来るチャンピオンが他にいないから仕方なくピックしていた、という側面が強いと思います。

事実、勝率はレベルの高い5大リーグに絞ると9.15~16で勝率は103試合で43%と芳しくなく、「掴まされている」感の強いピックになっていました。

前回の感想文のエイトロックスの項でお話したような状態ですね。

なので、ここまでのナーフは不要だったと思います。
まあダメ押しするのが最近の調整方針のようなので、ある意味一貫性があって素敵ですね。


グレイブス


・基礎攻撃力が2上昇
・基礎体力、基礎マナ、基礎マナ自動回復がそれぞれ少しだけ増加

これで今年に入って攻撃力が合計で5伸びたことになります。

あれこれ手を加えても上手く行ってないみたいですね。
じゃあ、Riotの人にこっそりグレイブスの一番いいバフの方法を教えてあげましょう。
ジャングルクリープの経験値スケールを良くすればいいんです。

いまはクリープの経験値が伸びなさ過ぎて、グレイブスみたいなチャンピオンは馬鹿馬鹿しくてやってられないんですよね。

あと似たタイプであるニダリーが超OPアイテムであるルーンエコーを持てる上、今シーズン散々バフを受けたこともあって、目の上のたんこぶになっています。

まあこれだけバフを続ければさすがに勝率はあがってくるでしょうけどね。


レク=サイ


・基礎物理防御が3上昇
・Q女王の怒り 非潜伏時のQがタワーに対しても有効に


どちらも大きなバフで、特にQの変更はガンクのあとにプッシュを手伝った際タワープレートが割りやすくなる痒いところに手が届いた変更だと言えます。

競技シーン的にはどうでしょうね。

パッチ9.9でのナーフと比べれば見劣りするものの純バフには変わりないですし、現状でも少数ピックされているチャンピオンなので数が減る理由はないですね。

Worldsのメタが、少数戦、パワースパイクが前半に寄る、みたいな方向に転がれば登場するチャンスも増えそうですし、そうでなくともFPX Tianなど彼女が得意なプレイヤーにとっては出せる手札が1枚増えたことになるでしょう。


サイラス


・固有能力 ペトリサイトバースト 基礎ダメージが削除され、メインの対象には合計攻撃力×1.1+魔力×0.2、それ以外の対象には合計攻撃力×0.4+魔力×0.2ダメージを与えるように
(変更前は6~90の基礎ダメージ+合計攻撃力1.0+魔力×0.2、メイン対象以外のミニオンに対してはダメージ50%低下)


突然ですがここでクイズです。

サイラスはパッチ9.2で追加されたチャンピオンです。
彼はホットフィックスを含めて何回パッチでの修正が行われたでしょう。バグ修正のみだったパッチは除きます。


正解は9.2h、 9.4、9.5、9.6、9.6h、9.7、9.9 、9.12、9.13、9.14、9.16、9.19、9.19hの計13回でした!(hはhotfixの意)

ちなみにナミは今年に入ってから1度も数値の調整を受けていません。(Rをミニマップで指定して打てなくなっただけ)


さて、そんな緻密な調整を受け続けてきたサイラス君ですが、今回はジャングルに行くことができるというフレキシビリティにメスを入れるようです。

サイラスは非常にユーティリティ性能が高いチャンピオンです。
なので、シールドを魔法ダメージ限定にするという魔術師殺しという彼のロアに沿った変更を入れて、簡単にピックできないように、もし安易にピックしたら相手のカウンターピックによって咎められるようにする、というのがあるべき調整の方向だと思います。

それがジャングルに逃がすことが出来てしまうと、破綻してしまうというわけですね。
Riotもようやくそこに気付いてくれたようです。

さて調整内容はどうなるんでしょう。

基礎攻撃速度の低下でしょうか?固有能力がジャングルモンスターへのダメージペナルティを持つようになるのが無難ですかね?それとも基礎防御力を下げて序盤にリスクを持たせるようにするのでしょうか?

期待して読んでみたらコレですよ。

この固有能力のナーフは致命的で、レーンでのウェーブクリア能力だけでなく、複数のチャンピオンをうまく巻き込めた場合のダメージが激減してしまっています。

これではジャングルはおろか、レーンにいることも出来ないでしょう。

実はホットフィックス前は基礎物理防御とレベルアップごとの物理防御もナーフされていたんですね。

それで配信しながらパッチノートを読んだ時に、「物理防御のナーフはジャングル対策としていいけど、固有能力までいじっちゃうとレーンにも影響が出るから、そっちは良くない」って話をしてたんです。

その、なんて言ったらいいか、いろんなジョークを考えたんですけど、このセンスのなさをけなせるほどのものは思いつきませんでした。

今回の感想文、全体的にジョークが少なめなんですが、それはこのパッチノートの存在以上のジョークが思いつかなかったことが原因です。

なので苦情はR社のほうにお願いします。


シン・ジャオ


・固有能力 不退転 体力回復量の基礎値が増加
・Q三槍撃 スキルランク2以降の攻撃力が増加


シン・ジャオは現状多くのプレイヤーがW>E>Qと上げているので、今回のQ
のバフの恩恵にあずかれるのはかなり後半になりますが、最大で36ダメージのバフになります。

固有能力の方も数値こそそれほど大きくないものの、頻繁に発生する回復効果なので地味ながら悪くないバフといえるでしょう。

それにしてもフィオラと比べて随分と慎重な調整内容ですね?

競技シーン的にはメタ次第かなと思います。

このチャンピオンは一方通行のブリンク持ちなので、一緒に飛び込んでくれるチャンピオンがメタに多くなればなるほど存在感を増します。

レク=サイのところでも書きましたが、とはいえ純バフなのでピックされる機会は増えるでしょうね。


ザック


・ザックの固有能力でスライムの破片を拾ったときの回復量が、レッツバウンスのスキルランクによって上昇するように


パッチノート原文を読んでも全く意味が分からなかったのですが、こういうバフのようです。

セジュアニやグラガスのナーフでザックのポジションは相対的によくなったはずですし、そもそもソロQの勝率を見て分かる通りチャンピオンパワーは十分にあったので、このバフ自体は劇的なものではないものの、彼の競技シーンでの立ち位置は向上するでしょう。




ミッドレーンへの調整



アカリ


完遂 1回目発動時の最大ダメージが上昇しました(2つ前のパッチ9.17と比べるとランク1で30ダメージ減、ランク2、3は変更なし)


前回のナーフで削られ過ぎたダメージを戻されました。

スタンは削除されてクールダウンが伸びたという問題点はあるものの、DFMと対戦予定のSPY Humanoidのようなアカリが特別得意なプレイヤーはまだまだピックしそうかなという性能ですね。

ソロQ的にはチャンピオンパワーが全然足りていないと思うので、積極的にはオススメできません。


アニー


・Eモルテンシールド 増加移動速度が上昇、クールダウンがスキルランクで短縮するように(ランク1でも9.18と比べて1秒短縮)


スキルランク1でのクールダウン短縮に移動速度も上昇と大きめのバフですね。
スタック溜めの側面でも、ロームの側面でも使い勝手は向上しました。

プロ的にはちょっと使うのが難しいと思いますが、ソロQチャンピオンとしては十分なパワーがあるように見えます。


ハイマーディンガー


・Q H-28G革新砲 通常攻撃の魔力反映率が増加
・E CH-2超電磁グレネード スタン時間が増加
・R H-28Q超絶砲(アップグレードQ) 通常攻撃の魔力反映率が増加


タレットのダメージ強化は魔力反映率たったの0.05のバフですが、頻繁に発生するダメージなので小さくないバフです。
さらにEはスタン時間が0.25秒も伸びました。

どちらも大きなバフなので日本代表のミッドレーナー以外にもピックするチームが出てきてもおかしくないですね。
ボットレーンでの運用も、レーニングにあまり自信のないチームが試してきそうです。


カルマ


・Q心炎 魔力反映率が低下


現状プロシーンにおけるカルマはチームによって事情は異なるものの、最大でトップ・ミッド・ボット・サポートのクアドラフレックスピック(どっかのピザみたいな名前ですね)になっていて、強すぎる、かつ対処が難しいチャンピオンになっていました。

Qの魔力反映率が0.2も下がったことで、ダメージアウトプットもそうですが同時にウェーブクリア能力も落ちることになるので影響はかなり大きいと思います。

とはいえ、WやEを使った安全なレーン運営能力は失われてないですし、アテネの血杯をもったときのユーティリティ能力もいじられていないので、いままで通りボットレーンでマークスマンが中心にピックされるメタならまだまだ活躍の余地があるとおもいますが、
ハイマーディンガーやシンドラがボットレーンに出没するようなメタの流れになると一気に絶滅する可能性もあります。


オリアナ


・Rオーダー:ショックウェーブ 基礎ダメージと魔力反映率が増加


基礎ダメージは一律50、魔力反映率は0.1増加しました。

集団戦指向のチャンピオンで、ややパワースパイクが後ろ向きとそこまでメタにマッチしたチャンピオンではないものの、固定ダメージがランク1から50も伸びたのは大きく、組み合わせやすいジャーバンIVがメタ上位にいるため、Worldsでピックされてもおかしくないですね。

ただシンドラなど戦いたくない相手がメタに多いのも事実で、ピックされるにしても後出しかバンで状況を整えてからがメインになりそうです。


ツイステッド・フェイト


スタックデッキ 自動効果で得られる増加攻撃速度が全ランクで上昇、スタック消費時の通常攻撃追加ダメージが増加


ダメージの増加もうれしいですが、攻撃速度がランク1時に10%から20%とかなり大きくなったのが大きいです。
攻撃速度の増加はウェーブクリアの速さ、ウェーブクリアの速さはロームのしやすさにつながるのでツイステッド・フェイトにとっては痒いところに手が届いたバフと言えるでしょう。

が十八番ピックであるFNC Nemesisは当然として、ノクターンやガングプランク、パンテオンなどグローバルアルティメットを持ったチャンピオンがピック水準に多く存在するメタなので、今回のバフを受けて他のチーム、プレイヤーもピックを検討すべきティアになったと思います。


ベイガー


・Eイベントホライズン クールダウンがスキルランク2以降低減


競技シーンの話をします。

サマーシーズン中盤くらいにはゾーニング要因としてピックされていたベイガーですが、仮想敵であるアジールがナーフで姿を消したこともあって、一緒に存在感を失っていました。

今回のバフは結構大きいですが、ゾーニングが有効なメタが戻ってくる気配はいまのところないので、プロ的にはピック数は増えないかなとおもいます。

ただランク5になるとEのクールダウンが12秒になるので、もしかしたらサポートでの採用が見られるかもしれません。



ボットレーンへの調整



アッシュ


・固有能力 フロストショット スロー効果が低レベル時に増加(レベル1で5%増加)
・Qレンジャーフォーカス 通常攻撃タイマーを完全にリセットするように


Qレンジャーフォーカスは変わった仕様のスキルで、オートアタックタイマーを40%リセットするという効果でした。
これが完全にリセットするようになったので、瞬間火力はもちろん、条件はやや厳しいもののトリンケットワードを破壊するのに使えるようになりました。

固有能力のバフもたったの5%と感じるかもしれないが、Wボレーのスロー効果が、固有能力のクリティカル時の効果を参照するので、Wのスローも10%のバフになっています。

前のパッチでバフされてかなり強力になったミス・フォーチュンのEと同等のスロー効果になったと書けば、どれくらい強くなったか分かりやすいでしょうか。

競技シーン的にはヴァルスが同じユーティリティ系として優先度が高くそれほどピックされてきませんでしたが、今回強化されたWには9.12でクールダウンにバフが入っていたことも併せて考えると、Worldsでピックを増やす可能性は十分あるでしょう。


ブリッツクランク


・Qロケットグラブ 射程が100延長
・Rイナズマフィールド 自動効果の最大スタック数が1増加


なんでこのチャンピオンをWorldsパッチでバフしたのか理解に苦しみます。

レネクトン君はシールド破壊つけてピックしてもらえるようになったけど、ブリッツクランク君はそうでもなかったからですか?はぁ・・・。

そもそもノーチラスやレオナといったブリッツクランクがあまり対面したくないチャンピオンが環境に多いのに勝率50%以上の結果を残していたということは、彼のチャンピオンパワー自体はやや高すぎるくらいの水準だったことを示す証左だったと思います。

そこでさらに主要スキルの射程を伸ばす調整を入れるとは、これはただの環境破壊行為ですよ。

ブリッツクランクがバンされるようになると同じサポートでOPなパイクやレオナがバン漏れしやすくなりますし、本当に迷惑甚だしいとしか言えません。

プロ的にはどうですかね。
エズリアルやザヤが数を減らすとすればピックされるかもしれません。

ブリンク無しADCのお供であるタム・ケンチに対してRのシールド破壊能力がカウンターとして機能するので後出しとか、もしくは先出しピックして2ndバンフェイズでレオナをバンするみたいなパターンはあるかもしれません。

仮にWorldsでピックされたからといってこの調整が上手く行ったわけではなく、メタが追い風になっただけだと思います。
本当に完全で純粋に徹頭徹尾、無駄なバフです。まあ最近はそれがRiotくんのお家芸と化してますが。

Rのスタックの変更はヘイルブレードを持つなど攻撃速度を普通よりも大幅に上昇させるビルドの時以外はあまり影響がない変更だと思います。
トリニティフォースブリッツ愛好者にはうれしい変更かもしれませんね。



タム・ケンチ


・Eゆるゆる皮膜 灰色体力に対する回復量がレベルによってスケールするように(レベル1では9.18の半分以下に。レベル12で9.18水準に。レベル18では100%回復するように)


このチャンピオンに関してはQのナーフが必要で、タンク性能を削るのはおかしいって前の感想文でも書いたから、コメントすることはないですね。

このチャンピオンはポーク・ピールメイジであってタンクではないらしいです。Riotの中ではね。はは。

プロはまあ仕方なくピックするんじゃないですかね。知らんけど。


ヴェイン


ファイナルアワー 増加攻撃力が上昇


ヴェインはカイ=サやガレンユーミに対してカウンターで出されることがあったチャンピオンです。

ただそれほど結果は残せていなかったのでバフを入れたといったところでしょう。

メタが向けばWorldsでも見られるんじゃないですかね。
肝心の仮想敵の1つ、ガレンユーミの装甲車コンビは瓦解しそうですが。


ユーミ


・Qきまぐれミサイル スロー効果がスキルランクに関わらず一定に(9.18のランク1相当。ランク5で比較すると60%のスロー効果減)
スロー効果時間が減少
スロー効果が効果時間で減衰しなくなった


想像以上に厳しいナーフが来ました。
プロシーン的にはユーミを使ってくるチームに対してはバン必須という扱いを受けていたので、ナーフ自体はWorldsのことを考えると仕方ないかなとは思います。

ユーミは、スキルキャップ以上にコミュニケーションキャップが高すぎるチャンピオンです。

コミュニケーションキャップというのは私が考えた造語ですが、意思疎通がどれだけ図れているかによってパフォーマンスが変わる、というような意味合いです。

コミュニケーションキャップが大きいスキルの例としては、カリスタのRシェンのRなどが挙げられます。

プロシーンとソロQとでユーミと憑依先のプレイヤー間が取れるコミュニケーション量の差というのは言うまでもありません。

しかもユーミは例に挙げたカリスタやシェンと異なり、単一のスキルではなくコンセプト自体にコミュニケーションキャップが深く食い込んでいるチャンピオンです。

その性質上、ソロQとプロシーンとでそれぞれ正常な範囲に調整をことが極めて困難で、今回のようなはっきりいってプレイする価値のないレベルまでチャンピオンパワーを落とすようなナーフが必要になってしまうわけです。

私はユーミのことが嫌いなわけではないのでこんなことをいうのは心苦しいですが、「ソロQとプロプレイの差を減らす」と標榜していた開発が出してきたとは思えない、全く正反対の性質をもったチャンピオンで、ゾーイやアカリどころではない近年最大の失敗作だと思っています。

猫に罪はないので、リメイクが決まるまで競技シーンでの使用禁止措置を取ったり、リトルレジェンドとして転生させてあげるなり、対策を取ってあげて欲しいですね。



おわりに


いかがだったでしょうか。

バフする必要のないバフ、メタを考えない調整が多すぎてどの項目でも話すことが同じになってしまい、本当に申し訳ございませんでした。
あと、パッチノートが退屈すぎて面白いジョークすら出てきませんでした。併せて陳謝いたします。

なんで自分が謝ってるのか知りませんが、どんなクソパッチでもプロは素晴らしいプレイを見せてくれると思うので、クソはクソなもの受け入れて、飲み込んで、Worldsを楽しみたいと思います。

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