LCSから学ぶ、ドラフトのやり方講座
本当に超簡単かは分からないですが、ドラフトのやり方を解説
こんにちは。
日々マシュマロなどで読者の皆さんの質問に答えていますが、その中で多いのがドラフトの組み立て方やそのコツについてです。
Clashが本格的にスタートして、コミュニティ大会も最近活発と、自分たちでドラフトを考える機会が増えたことがきっかけだと思います。
正直言ってメタによってドラフトというのは変化していくので、普遍的な記事を書くことは難しいです。
が、今回はその基本的な考え方についてドラフトを大きく5フェーズに分けて書いていこうと思います。
また本記事では教材としてLCSプレーオフ、TSM vs GGのピックを使用しますが、このゲームや両チームの意図を正確に読み解くという意味ではなく、あくまで解説用の一例として都合よく使用しています。
その点はあらかじめご承知ください。
試合の動画はこちら
まずはドラフトを始める前の準備についてお話します。
ドラフトにおいて準備しておくべきことは大きく分けて3点です。
まずは最初のバンしたいチャンピオンを考えます。
現在OPなチャンピオン、対戦相手の得意なチャンピオンらがこれに該当します。
自ずと3枠では足りない数のチャンピオンが候補にあがると思いますが、これを以下のように仕分けていきましょう。
① 現在OPかつ対戦相手が得意なチャンピオン
これはバン必須です。まあ当たり前ですよね。ただし自分たちがそのチャンピオンを使えて、かつ青側の場合はバンしなくても良いです。
② 現在OPで相手は分からないが少なくとも自分たちは使えないチャンピオン
これも有力なバン候補です。
③ 相手の得意チャンピオンで自分たちにカウンターピックの準備がない場合
当然バン候補です。アマチュアレベルの場合は②より優先してバンする必要があります。
④ 相手の得意なチャンピオンで該当レーンの味方プレイヤーがカウンターピック出来る場合
これはバンから漏らしても良さそうですが、相手がそのカウンターをバンしてきた場合はセットでバンをする、といった感じになります。
EX)相手jgは
セジュアニが得意だが、こちらのjgは
トランドルが得意なので渡しても大丈夫そうだ。
しかし、相手がファーストバンで
トランドルを消してきたので、こちらも対抗して
セジュアニをバンする。
⑤ 自分たちの得意チャンピオンのカウンターピック
これは青側では積極的にバン候補にいれていいですが、赤側では入れなくてもいいです。
理由は後述します。
このように自分たちがバンしたいチャンピオンを仕分けたら最後は各レーナーがピックされたときやれそうかどうかを相談して取捨選択するといいと思います。
それでも結論が出ない場合は、1枚でゲームを壊しうるチャンピオン、ファーム系ジャングラー(
や
など)、アサシンチャンピオン(
や
など)、強すぎるマークスマンなどを優先するといいでしょう。
大体バンする2,3チャンピオンを決めたら次にファーストローテーションでピックするチャンピオンの候補を決めます。
ファーストローテーションとは青側だと最初の1体、赤側の場合は最初の2体のピックのことを指します。
もちろん相手のバンの仕方は分からないのでいくつかの候補を用意しておく必要がありますが、候補になりうる条件は以下のような感じです。
必ずしもこれに従う必要はありません。参考程度に見てください。
・OPチャンピオンであること
LoLというゲームはそのパッチ、そのパッチで強いチャンピオンを見つけてピックするという側面があるので、当然OPチャンピオンはファーストローテーションのピック候補です。
・ADCかJg(またはSup)であること
この2ロールは極端なカウンターの組み合わせが少なく、また恒常的にピック出来るチャンピオンのバリエーションが少ないので優先度が高くなります。Supは赤側ではファーストローテーション候補として有力です。自分たちの取りたいチャンピオンに加えてbotレーンの優先権を確保しつつ、ピックの狙いを相手にばれにくくする効果があります。
・相手がピックしそうなチャンピオン
いわゆる「取り上げ」というやつですね。これをする場合は自分たちがきちんとそのチャンピオンを使える、というのが条件になります。
安易に取り上げてもプレイ自体のパフォーマンスが下がってしまうなら意味ないですからね。
大まかにファーストピック候補を決めたら、そこから自分たちのやるチーム構成もなんとなく想像しておきましょう。
ファーストピックは自分たちが一番最初に取りたかったチャンピオンなので、それを中心にチーム構成を考えるとやり易いと思います。
EX1)
アッシュをピックしたらボットレーンはプッシュして勝ちたいからサポートには
ルルみたいなメイジが欲しいしドラゴンを触りやすい
オラフみたいなジャングラーが欲しい。
EX2)
カ=ジックスをピックしたからミッドにはCCがあって魔法ダメージが出る
シンドラがいい。トップかボットはレーンで勝てるピックにして一緒に相手ジャングルに入っていって敵jgを捕まえたい。
この時、合わせるチャンピオンはチームメイトのプールと相談して複数候補を挙げておくと便利です。
EX1でいえば
ルル以外に
モルガナでもいい、とか。
EX2なら
シンドラの代わりに
オリアナや
タリヤ、
ラックスあたりも候補にあがるでしょう。
それら候補をうまく組み合わせて、レーンフェイズで少なくとも1レーン、出来れば2レーンは有利が取れるドラフトが組めれば完璧です。
LoLのドラフトの仕組み上、青側、赤側に関係なく、かならずどこかのレーンは後出しをされてしまうので、1レーン負けてしまうレーンが出来るのは自然なことです。
なので無理に全レーン有利を作ろうとせず、例えばトップは先出しするから多少負けてもいい、とかMidはスケールチャンプを置くから序盤はセーフプレイする、などある程度割り切ってドラフトしましょう。
さて、ぼんやりとチーム構成のイメージが固まったところで、一度自分たちのピックを見直してみましょう。
カウンターピックや自分たちのやりたい構成を意識しすぎると抜けがちなところが主に2点あります。
1つ目はパワースパイクです。
特にキャリー(Top、Mid、ADC)のパワースパイクが同じにならないように気をつけましょう。
レイトゲームに強いチャンピオンばかりをピックするのが良くないのは分かりやすいと思いますが、アマチュアレベルでいうと序・中盤ばかりにフォーカスした構成も、ゲームエンドで手間取った場合に逆転を許しやすいので避けたほうが無難です。
2つ目はエンゲージスキルです。
特にいまのメタではバロンやドラゴンを巡った集団戦が重要なのでエンゲージスキルの有無は非常に重要になってきます。
プロレベルになると強力なエンゲージなしで上手くあたったりポークで削りきったりという光景を目にしますが、アマチュアレベルの場合は最低でも1つは集団戦、あるいは少数戦を引き起こせるスキルを持つようにしましょう。
さて、準備が整ったらようやくドラフトです。

ここでは事前準備しておいたバン候補からバンしていくことになります。
青側TSMは
オラフと
カリスタをバン、それに対して赤側のGGは
アカリと
ジリアンをバンしています。
これはそれぞれ得意チャンピオンを潰しに行っているバンですね。
そして3番目のバンにうつるわけですが、実はこの3番目のバンは最初の2つとは少し性質が異なるのです。

もう一度最初のバンを見て見ましょう。注目は青側の
カリスタバンです。
はピック数自体は少ないのですが、
ケイトリンに対して勝ち越している数少ないマークスマンで、このバンからTSMのファーストピックの狙いは
ケイトリンだと読み取れます。
ここでGG側には選択肢が生まれます。
3つ目のバンで
ケイトリンを消すかどうかです。
このシリーズで一貫していたことですが、GGは
ケイトリンをピックされても自分たちが
モルガナを取れればレーンで戦える、という方針の元ドラフトを行っていました。
おそらくTSMが3つ目のバンで
モルガナを消して来たら、GG側は
ケイトリンをバンする、それ以外なら
ケイトリンと
モルガナを両方開けて別のチャンピオンをバンするという作戦を立てていたと思います。
TSMの選択は狙いのボットレーンゲームにR
で簡単に介入できる
ガングプランクをバン、そこでGG側は
ケイトリンが弱い時間帯を支えられる
ルブランをバンすることになります。
上級者向けの話になりますが、このように3番目のバンになると青側は自分たちのファーストピックを意識し、赤側はそれを渡していいのかを考える必要があります。
取ったら勝ち!みたいなOPチャンピオンが多いメタの場合はまた少し事情が変わります。
もし6枠のバンで2体以上OPチャンピオンが残ってしまう場合、青側は残っているOPチャンピオンの数を2体に、赤側は3体にするように調整してバンをしましょう。
青側目線で見ると、2体残しの場合、自分たちで取りたいチャンピオンを選択できるので有利ですが、3体残しの場合、赤側にOPが2体流れるので不利になります。

さてそのような水面下のやり取りがあった結果がこうなります。
青側は10.16で最も強いADC
ケイトリンを確保、それに対しGGは対抗できる
モルガナとジャングラー兼フレックスピックである
セトを確保しました。
ADCを取った青側に対し、SupとJgを取った青側、前述の通りのファーストローテーションの取り方ですね。
このフェーズは自分たちが優先したいレーンを中心にピックしていきます。

自分たちのファーストピック・
ケイトリンの相方の
スレッシュは自然ですが、
アジール先出しは一見不自然にみえるかもしれませんね。
わざわざミッドレーンを先出しすることになるのでカウンターピックされにいくようなものです。
しかし、この場合はそうとも言えないのです。なぜなら赤側の3番目のピックはほぼADC確定だからです。
というのも、ここで
アジールのカウンター(たとえば
エコーなど)をピックした場合、第2バンフェイズでTSM側は
アッシュや
ジンといった
ケイトリンに対抗しうるADCをバンしてボットレーンを盤石のものに出来てしまうからです。
せっかく
モルガナを取ってボットレーンで
ケイトリンに抵抗する意思を見せているGGのファーストローテーションと矛盾してしまうのでそういったバンピックはここでは考えづらいですね。
GG側が
ルブランや
アカリといったアジールが対面しづらいチャンピオンを既にバンしてくれていることも
アジールの先出ししやすさにつながっています。
あとはGGが3番目でADCを取った後、第2バンフェイズで
エコーさえバンしてしまえばOK。
残っているチャンピオンで
アジールに出してくるのはせいぜい
コーキか
ジグスくらいで、こいつらはパワースパイクが遅いので
ケイトリン・
アジールというTSMのパワースパイクの遅いラインに対してかかる圧力が弱いのです。
GG側としては
アッシュを確保してボットレーンは満足のいくピックになりました。
あとは
セトのフレックス性を活かしながらトップで有利なマッチアップを、
セトがジャングルならジャングルで不利にならないマッチアップを作っていくためのドラフトになります。
このようにフェーズ4ではプールが絞られているロールから取っていくのが基本になります。
今回の例でいうと青側視点ではミッドが、赤側視点ではADCが絞られているのでここを優先したというわけです。
第2バンフェイズではお互いに相手の残っているロールからバンをしていくことになります。
青側はジャングルとトップ、赤側はセトのせいではっきりとしたことは言えませんが、普通に考えればトップとミッドが残っていることになります。

青側は予定通りの
エコーとボットレーンへのTP介入力の高い
ケネンを消しています。これは第1番フェイズで消した
ガングプランクと同じような理由ですね。
赤側はトップで出された時にカウンターしづらい
イレリア、そしてジャングルで
セトにぶつけられた場合に対処が難しそうな
グレイブスをバンしています。
細かいことですが、GGは
グレイブスを2番目にバンすることでセトのフレックス効果をギリギリまで引き出しています。
第2バンフェイズで注意すべきことはお互いに出していないロールが被っている場合、本例だとトップレーンが両者見えていない、お互いにあまりバンをしすぎないことです。プールが枯れてしまう場合があります。
バンフェイズ後のピックですが、ここでは準備の段階でお話ししたパワースパイクやCCなどのバランスについても考えるようにしましょう。

赤側はすでに最初の3ピックで十分なCC量があるので、気にせずに
アジールのカウンターである
ジグスをピック。
スケールするチャンピンでもあるのでパワースパイクの配分としても申し分のないチャンピオンです。
さて青側の4、5番目のピックですが、前述の通り
ケイトリン・
アジールという組み合わせではパワースパイクの遅さが気になります。
なのでジャングルには単体である程度序盤から戦えるチャンピオン、トップにはレーン戦が強くて中盤ゲームに介入出来るチャンピオンが求められます。
ジャングルの候補は攻撃的にいくなら
ニダリー、防御的にいくなら
リー・シンといったところでしょうか。今回TSMは後者を選択。
トップレーンの候補は
レネクトン、
シェンが思い浮かびます。
レネクトンをピックした場合、逆にGGに
シェンを当てられると自信がなさそう、ということで
シェンをチョイス。
GGは序盤のレーニングはやや劣るものの、中盤自分たちから仕掛けた際に駆け付けようとする
シェンの
瞬身護法を止められ、かつ終盤はスケーリングで勝る
モルデカイザーをトップレーナーとして選びました。
ロール順に並んだ後の画像がこちら。

トップレーンは序盤は青側、後半は赤側有利、ミッドレーンは
ジグスがやり易いマッチアップだけどほぼイーブン、ボットは青側のメタの頂点の
ケイトリンに対して赤側はレーン強者を2枚揃えて対抗するという構図でなかなかバランスの取れたマッチアップになっているように見えますね。
いかがだったでしょうか。
ぶっちゃけこの記事を読んでも、ドラフトをどうやってやればいいのか、さっぱり分からないと思います。
ただ何度も読みながら模擬でも実戦でもいいのでドラフトをやってみて、終わった後にもう一度記事を読み直してもらえば、徐々にそのタイミングで何をピックすべきか、何をバンすべきかがなんとなく分かってくると思います。
少しでも読者の皆さんのClashやコミュニティ大会での役に立てば幸いです。
面白かったらシェア等お願いします。やる気が出ます。
日々マシュマロなどで読者の皆さんの質問に答えていますが、その中で多いのがドラフトの組み立て方やそのコツについてです。
Clashが本格的にスタートして、コミュニティ大会も最近活発と、自分たちでドラフトを考える機会が増えたことがきっかけだと思います。
正直言ってメタによってドラフトというのは変化していくので、普遍的な記事を書くことは難しいです。
が、今回はその基本的な考え方についてドラフトを大きく5フェーズに分けて書いていこうと思います。
また本記事では教材としてLCSプレーオフ、TSM vs GGのピックを使用しますが、このゲームや両チームの意図を正確に読み解くという意味ではなく、あくまで解説用の一例として都合よく使用しています。
その点はあらかじめご承知ください。
試合の動画はこちら
フェーズ1:~ドラフト開始
まずはドラフトを始める前の準備についてお話します。
ドラフトにおいて準備しておくべきことは大きく分けて3点です。
1、ファーストバンフェイズで消したいチャンピオンを考える
まずは最初のバンしたいチャンピオンを考えます。
現在OPなチャンピオン、対戦相手の得意なチャンピオンらがこれに該当します。
自ずと3枠では足りない数のチャンピオンが候補にあがると思いますが、これを以下のように仕分けていきましょう。
① 現在OPかつ対戦相手が得意なチャンピオン
これはバン必須です。まあ当たり前ですよね。ただし自分たちがそのチャンピオンを使えて、かつ青側の場合はバンしなくても良いです。
② 現在OPで相手は分からないが少なくとも自分たちは使えないチャンピオン
これも有力なバン候補です。
③ 相手の得意チャンピオンで自分たちにカウンターピックの準備がない場合
当然バン候補です。アマチュアレベルの場合は②より優先してバンする必要があります。
④ 相手の得意なチャンピオンで該当レーンの味方プレイヤーがカウンターピック出来る場合
これはバンから漏らしても良さそうですが、相手がそのカウンターをバンしてきた場合はセットでバンをする、といった感じになります。
EX)相手jgは


しかし、相手がファーストバンで


⑤ 自分たちの得意チャンピオンのカウンターピック
これは青側では積極的にバン候補にいれていいですが、赤側では入れなくてもいいです。
理由は後述します。
このように自分たちがバンしたいチャンピオンを仕分けたら最後は各レーナーがピックされたときやれそうかどうかを相談して取捨選択するといいと思います。
それでも結論が出ない場合は、1枚でゲームを壊しうるチャンピオン、ファーム系ジャングラー(




2、ファーストピック候補とチーム構成を考える
大体バンする2,3チャンピオンを決めたら次にファーストローテーションでピックするチャンピオンの候補を決めます。
ファーストローテーションとは青側だと最初の1体、赤側の場合は最初の2体のピックのことを指します。
もちろん相手のバンの仕方は分からないのでいくつかの候補を用意しておく必要がありますが、候補になりうる条件は以下のような感じです。
必ずしもこれに従う必要はありません。参考程度に見てください。
・OPチャンピオンであること
LoLというゲームはそのパッチ、そのパッチで強いチャンピオンを見つけてピックするという側面があるので、当然OPチャンピオンはファーストローテーションのピック候補です。
・ADCかJg(またはSup)であること
この2ロールは極端なカウンターの組み合わせが少なく、また恒常的にピック出来るチャンピオンのバリエーションが少ないので優先度が高くなります。Supは赤側ではファーストローテーション候補として有力です。自分たちの取りたいチャンピオンに加えてbotレーンの優先権を確保しつつ、ピックの狙いを相手にばれにくくする効果があります。
・相手がピックしそうなチャンピオン
いわゆる「取り上げ」というやつですね。これをする場合は自分たちがきちんとそのチャンピオンを使える、というのが条件になります。
安易に取り上げてもプレイ自体のパフォーマンスが下がってしまうなら意味ないですからね。
大まかにファーストピック候補を決めたら、そこから自分たちのやるチーム構成もなんとなく想像しておきましょう。
ファーストピックは自分たちが一番最初に取りたかったチャンピオンなので、それを中心にチーム構成を考えるとやり易いと思います。
EX1)



EX2)


この時、合わせるチャンピオンはチームメイトのプールと相談して複数候補を挙げておくと便利です。
EX1でいえば


EX2なら




それら候補をうまく組み合わせて、レーンフェイズで少なくとも1レーン、出来れば2レーンは有利が取れるドラフトが組めれば完璧です。
LoLのドラフトの仕組み上、青側、赤側に関係なく、かならずどこかのレーンは後出しをされてしまうので、1レーン負けてしまうレーンが出来るのは自然なことです。
なので無理に全レーン有利を作ろうとせず、例えばトップは先出しするから多少負けてもいい、とかMidはスケールチャンプを置くから序盤はセーフプレイする、などある程度割り切ってドラフトしましょう。
3、チームのパワースパイクとエンゲージスキルを見直す
さて、ぼんやりとチーム構成のイメージが固まったところで、一度自分たちのピックを見直してみましょう。
カウンターピックや自分たちのやりたい構成を意識しすぎると抜けがちなところが主に2点あります。
1つ目はパワースパイクです。
特にキャリー(Top、Mid、ADC)のパワースパイクが同じにならないように気をつけましょう。
レイトゲームに強いチャンピオンばかりをピックするのが良くないのは分かりやすいと思いますが、アマチュアレベルでいうと序・中盤ばかりにフォーカスした構成も、ゲームエンドで手間取った場合に逆転を許しやすいので避けたほうが無難です。
2つ目はエンゲージスキルです。
特にいまのメタではバロンやドラゴンを巡った集団戦が重要なのでエンゲージスキルの有無は非常に重要になってきます。
プロレベルになると強力なエンゲージなしで上手くあたったりポークで削りきったりという光景を目にしますが、アマチュアレベルの場合は最低でも1つは集団戦、あるいは少数戦を引き起こせるスキルを持つようにしましょう。
フェーズ2 ドラフト開始~最初の2バン
さて、準備が整ったらようやくドラフトです。

ここでは事前準備しておいたバン候補からバンしていくことになります。
青側TSMは




これはそれぞれ得意チャンピオンを潰しに行っているバンですね。
そして3番目のバンにうつるわけですが、実はこの3番目のバンは最初の2つとは少し性質が異なるのです。
フェーズ3 3番目のバン~ファーストローテーション

もう一度最初のバンを見て見ましょう。注目は青側の




ここでGG側には選択肢が生まれます。
3つ目のバンで

このシリーズで一貫していたことですが、GGは


おそらくTSMが3つ目のバンで




TSMの選択は狙いのボットレーンゲームにR




上級者向けの話になりますが、このように3番目のバンになると青側は自分たちのファーストピックを意識し、赤側はそれを渡していいのかを考える必要があります。
取ったら勝ち!みたいなOPチャンピオンが多いメタの場合はまた少し事情が変わります。
もし6枠のバンで2体以上OPチャンピオンが残ってしまう場合、青側は残っているOPチャンピオンの数を2体に、赤側は3体にするように調整してバンをしましょう。
青側目線で見ると、2体残しの場合、自分たちで取りたいチャンピオンを選択できるので有利ですが、3体残しの場合、赤側にOPが2体流れるので不利になります。

さてそのような水面下のやり取りがあった結果がこうなります。
青側は10.16で最も強いADC



ADCを取った青側に対し、SupとJgを取った青側、前述の通りのファーストローテーションの取り方ですね。
フェーズ4 ファーストローテーション~3番目のピック
このフェーズは自分たちが優先したいレーンを中心にピックしていきます。

自分たちのファーストピック・



わざわざミッドレーンを先出しすることになるのでカウンターピックされにいくようなものです。
しかし、この場合はそうとも言えないのです。なぜなら赤側の3番目のピックはほぼADC確定だからです。
というのも、ここで





せっかく


GG側が



あとはGGが3番目でADCを取った後、第2バンフェイズで

残っているチャンピオンで





GG側としては

あとは


このようにフェーズ4ではプールが絞られているロールから取っていくのが基本になります。
今回の例でいうと青側視点ではミッドが、赤側視点ではADCが絞られているのでここを優先したというわけです。
フェーズ5 第2バンフェイズ~ラストピック
第2バンフェイズではお互いに相手の残っているロールからバンをしていくことになります。
青側はジャングルとトップ、赤側はセトのせいではっきりとしたことは言えませんが、普通に考えればトップとミッドが残っていることになります。

青側は予定通りの



赤側はトップで出された時にカウンターしづらい



細かいことですが、GGは

第2バンフェイズで注意すべきことはお互いに出していないロールが被っている場合、本例だとトップレーンが両者見えていない、お互いにあまりバンをしすぎないことです。プールが枯れてしまう場合があります。
バンフェイズ後のピックですが、ここでは準備の段階でお話ししたパワースパイクやCCなどのバランスについても考えるようにしましょう。

赤側はすでに最初の3ピックで十分なCC量があるので、気にせずに


スケールするチャンピンでもあるのでパワースパイクの配分としても申し分のないチャンピオンです。
さて青側の4、5番目のピックですが、前述の通り


なのでジャングルには単体である程度序盤から戦えるチャンピオン、トップにはレーン戦が強くて中盤ゲームに介入出来るチャンピオンが求められます。
ジャングルの候補は攻撃的にいくなら


トップレーンの候補は





GGは序盤のレーニングはやや劣るものの、中盤自分たちから仕掛けた際に駆け付けようとする



ロール順に並んだ後の画像がこちら。

トップレーンは序盤は青側、後半は赤側有利、ミッドレーンは


終わりに
いかがだったでしょうか。
ぶっちゃけこの記事を読んでも、ドラフトをどうやってやればいいのか、さっぱり分からないと思います。
ただ何度も読みながら模擬でも実戦でもいいのでドラフトをやってみて、終わった後にもう一度記事を読み直してもらえば、徐々にそのタイミングで何をピックすべきか、何をバンすべきかがなんとなく分かってくると思います。
少しでも読者の皆さんのClashやコミュニティ大会での役に立てば幸いです。
面白かったらシェア等お願いします。やる気が出ます。
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