LCSから学ぶ、ドラフトのやり方講座

August 25, 2020 by lol-cla管理人, Patch 10.16

本当に超簡単かは分からないですが、ドラフトのやり方を解説
こんにちは。

日々マシュマロなどで読者の皆さんの質問に答えていますが、その中で多いのがドラフトの組み立て方やそのコツについてです。
Clashが本格的にスタートして、コミュニティ大会も最近活発と、自分たちでドラフトを考える機会が増えたことがきっかけだと思います。

正直言ってメタによってドラフトというのは変化していくので、普遍的な記事を書くことは難しいです。

が、今回はその基本的な考え方についてドラフトを大きく5フェーズに分けて書いていこうと思います。

また本記事では教材としてLCSプレーオフ、TSM vs GGのピックを使用しますが、このゲームや両チームの意図を正確に読み解くという意味ではなく、あくまで解説用の一例として都合よく使用しています。
その点はあらかじめご承知ください。

試合の動画はこちら




フェーズ1:~ドラフト開始



まずはドラフトを始める前の準備についてお話します。
ドラフトにおいて準備しておくべきことは大きく分けて3点です。


1、ファーストバンフェイズで消したいチャンピオンを考える


まずは最初のバンしたいチャンピオンを考えます。
現在OPなチャンピオン、対戦相手の得意なチャンピオンらがこれに該当します。

自ずと3枠では足りない数のチャンピオンが候補にあがると思いますが、これを以下のように仕分けていきましょう。

① 現在OPかつ対戦相手が得意なチャンピオン
これはバン必須です。まあ当たり前ですよね。ただし自分たちがそのチャンピオンを使えて、かつ青側の場合はバンしなくても良いです。

② 現在OPで相手は分からないが少なくとも自分たちは使えないチャンピオン
これも有力なバン候補です。

③ 相手の得意チャンピオンで自分たちにカウンターピックの準備がない場合
当然バン候補です。アマチュアレベルの場合は②より優先してバンする必要があります。

④ 相手の得意なチャンピオンで該当レーンの味方プレイヤーがカウンターピック出来る場合
これはバンから漏らしても良さそうですが、相手がそのカウンターをバンしてきた場合はセットでバンをする、といった感じになります。

EX)相手jgはセジュアニが得意だが、こちらのjgはトランドルが得意なので渡しても大丈夫そうだ。
しかし、相手がファーストバンでトランドルを消してきたので、こちらも対抗してセジュアニをバンする。

⑤ 自分たちの得意チャンピオンのカウンターピック
これは青側では積極的にバン候補にいれていいですが、赤側では入れなくてもいいです。
理由は後述します。

このように自分たちがバンしたいチャンピオンを仕分けたら最後は各レーナーがピックされたときやれそうかどうかを相談して取捨選択するといいと思います。

それでも結論が出ない場合は、1枚でゲームを壊しうるチャンピオン、ファーム系ジャングラー(など)、アサシンチャンピオン(など)、強すぎるマークスマンなどを優先するといいでしょう。


2、ファーストピック候補とチーム構成を考える


大体バンする2,3チャンピオンを決めたら次にファーストローテーションでピックするチャンピオンの候補を決めます。
ファーストローテーションとは青側だと最初の1体、赤側の場合は最初の2体のピックのことを指します。

もちろん相手のバンの仕方は分からないのでいくつかの候補を用意しておく必要がありますが、候補になりうる条件は以下のような感じです。
必ずしもこれに従う必要はありません。参考程度に見てください。

・OPチャンピオンであること
LoLというゲームはそのパッチ、そのパッチで強いチャンピオンを見つけてピックするという側面があるので、当然OPチャンピオンはファーストローテーションのピック候補です。

・ADCかJg(またはSup)であること
この2ロールは極端なカウンターの組み合わせが少なく、また恒常的にピック出来るチャンピオンのバリエーションが少ないので優先度が高くなります。Supは赤側ではファーストローテーション候補として有力です。自分たちの取りたいチャンピオンに加えてbotレーンの優先権を確保しつつ、ピックの狙いを相手にばれにくくする効果があります。

・相手がピックしそうなチャンピオン
いわゆる「取り上げ」というやつですね。これをする場合は自分たちがきちんとそのチャンピオンを使える、というのが条件になります。
安易に取り上げてもプレイ自体のパフォーマンスが下がってしまうなら意味ないですからね。


大まかにファーストピック候補を決めたら、そこから自分たちのやるチーム構成もなんとなく想像しておきましょう。
ファーストピックは自分たちが一番最初に取りたかったチャンピオンなので、それを中心にチーム構成を考えるとやり易いと思います。

EX1)アッシュをピックしたらボットレーンはプッシュして勝ちたいからサポートにはルルみたいなメイジが欲しいしドラゴンを触りやすいオラフみたいなジャングラーが欲しい。

EX2)カ=ジックスをピックしたからミッドにはCCがあって魔法ダメージが出るシンドラがいい。トップかボットはレーンで勝てるピックにして一緒に相手ジャングルに入っていって敵jgを捕まえたい。

この時、合わせるチャンピオンはチームメイトのプールと相談して複数候補を挙げておくと便利です。

EX1でいえばルル以外にモルガナでもいい、とか。
EX2ならシンドラの代わりにオリアナやタリヤ、ラックスあたりも候補にあがるでしょう。

それら候補をうまく組み合わせて、レーンフェイズで少なくとも1レーン、出来れば2レーンは有利が取れるドラフトが組めれば完璧です。

LoLのドラフトの仕組み上、青側、赤側に関係なく、かならずどこかのレーンは後出しをされてしまうので、1レーン負けてしまうレーンが出来るのは自然なことです。
なので無理に全レーン有利を作ろうとせず、例えばトップは先出しするから多少負けてもいい、とかMidはスケールチャンプを置くから序盤はセーフプレイする、などある程度割り切ってドラフトしましょう。


3、チームのパワースパイクとエンゲージスキルを見直す


さて、ぼんやりとチーム構成のイメージが固まったところで、一度自分たちのピックを見直してみましょう。

カウンターピックや自分たちのやりたい構成を意識しすぎると抜けがちなところが主に2点あります。

1つ目はパワースパイクです。
特にキャリー(Top、Mid、ADC)のパワースパイクが同じにならないように気をつけましょう。

レイトゲームに強いチャンピオンばかりをピックするのが良くないのは分かりやすいと思いますが、アマチュアレベルでいうと序・中盤ばかりにフォーカスした構成も、ゲームエンドで手間取った場合に逆転を許しやすいので避けたほうが無難です。

2つ目はエンゲージスキルです。
特にいまのメタではバロンやドラゴンを巡った集団戦が重要なのでエンゲージスキルの有無は非常に重要になってきます。
プロレベルになると強力なエンゲージなしで上手くあたったりポークで削りきったりという光景を目にしますが、アマチュアレベルの場合は最低でも1つは集団戦、あるいは少数戦を引き起こせるスキルを持つようにしましょう。




フェーズ2 ドラフト開始~最初の2バン


さて、準備が整ったらようやくドラフトです。



ここでは事前準備しておいたバン候補からバンしていくことになります。

青側TSMはオラフとカリスタをバン、それに対して赤側のGGはアカリとジリアンをバンしています。
これはそれぞれ得意チャンピオンを潰しに行っているバンですね。

そして3番目のバンにうつるわけですが、実はこの3番目のバンは最初の2つとは少し性質が異なるのです。




フェーズ3 3番目のバン~ファーストローテーション





もう一度最初のバンを見て見ましょう。注目は青側のカリスタバンです。

はピック数自体は少ないのですが、ケイトリンに対して勝ち越している数少ないマークスマンで、このバンからTSMのファーストピックの狙いはケイトリンだと読み取れます。

ここでGG側には選択肢が生まれます。
3つ目のバンでケイトリンを消すかどうかです。

このシリーズで一貫していたことですが、GGはケイトリンをピックされても自分たちがモルガナを取れればレーンで戦える、という方針の元ドラフトを行っていました。

おそらくTSMが3つ目のバンでモルガナを消して来たら、GG側はケイトリンをバンする、それ以外ならケイトリンとモルガナを両方開けて別のチャンピオンをバンするという作戦を立てていたと思います。

TSMの選択は狙いのボットレーンゲームにRで簡単に介入できるガングプランクをバン、そこでGG側はケイトリンが弱い時間帯を支えられるルブランをバンすることになります。

上級者向けの話になりますが、このように3番目のバンになると青側は自分たちのファーストピックを意識し、赤側はそれを渡していいのかを考える必要があります。

取ったら勝ち!みたいなOPチャンピオンが多いメタの場合はまた少し事情が変わります。

もし6枠のバンで2体以上OPチャンピオンが残ってしまう場合、青側は残っているOPチャンピオンの数を2体に、赤側は3体にするように調整してバンをしましょう。

青側目線で見ると、2体残しの場合、自分たちで取りたいチャンピオンを選択できるので有利ですが、3体残しの場合、赤側にOPが2体流れるので不利になります。



さてそのような水面下のやり取りがあった結果がこうなります。
青側は10.16で最も強いADCケイトリンを確保、それに対しGGは対抗できるモルガナとジャングラー兼フレックスピックであるセトを確保しました。

ADCを取った青側に対し、SupとJgを取った青側、前述の通りのファーストローテーションの取り方ですね。




フェーズ4 ファーストローテーション~3番目のピック


このフェーズは自分たちが優先したいレーンを中心にピックしていきます。



自分たちのファーストピック・ケイトリンの相方のスレッシュは自然ですが、アジール先出しは一見不自然にみえるかもしれませんね。
わざわざミッドレーンを先出しすることになるのでカウンターピックされにいくようなものです。

しかし、この場合はそうとも言えないのです。なぜなら赤側の3番目のピックはほぼADC確定だからです。

というのも、ここでアジールのカウンター(たとえばエコーなど)をピックした場合、第2バンフェイズでTSM側はアッシュやジンといったケイトリンに対抗しうるADCをバンしてボットレーンを盤石のものに出来てしまうからです。

せっかくモルガナを取ってボットレーンでケイトリンに抵抗する意思を見せているGGのファーストローテーションと矛盾してしまうのでそういったバンピックはここでは考えづらいですね。

GG側がルブランやアカリといったアジールが対面しづらいチャンピオンを既にバンしてくれていることもアジールの先出ししやすさにつながっています。

あとはGGが3番目でADCを取った後、第2バンフェイズでエコーさえバンしてしまえばOK。
残っているチャンピオンでアジールに出してくるのはせいぜいコーキかジグスくらいで、こいつらはパワースパイクが遅いのでケイトリン・アジールというTSMのパワースパイクの遅いラインに対してかかる圧力が弱いのです。

GG側としてはアッシュを確保してボットレーンは満足のいくピックになりました。
あとはセトのフレックス性を活かしながらトップで有利なマッチアップを、セトがジャングルならジャングルで不利にならないマッチアップを作っていくためのドラフトになります。

このようにフェーズ4ではプールが絞られているロールから取っていくのが基本になります。
今回の例でいうと青側視点ではミッドが、赤側視点ではADCが絞られているのでここを優先したというわけです。




フェーズ5 第2バンフェイズ~ラストピック


第2バンフェイズではお互いに相手の残っているロールからバンをしていくことになります。
青側はジャングルとトップ、赤側はセトのせいではっきりとしたことは言えませんが、普通に考えればトップとミッドが残っていることになります。



青側は予定通りのエコーとボットレーンへのTP介入力の高いケネンを消しています。これは第1番フェイズで消したガングプランクと同じような理由ですね。

赤側はトップで出された時にカウンターしづらいイレリア、そしてジャングルでセトにぶつけられた場合に対処が難しそうなグレイブスをバンしています。

細かいことですが、GGはグレイブスを2番目にバンすることでセトのフレックス効果をギリギリまで引き出しています。

第2バンフェイズで注意すべきことはお互いに出していないロールが被っている場合、本例だとトップレーンが両者見えていない、お互いにあまりバンをしすぎないことです。プールが枯れてしまう場合があります。

バンフェイズ後のピックですが、ここでは準備の段階でお話ししたパワースパイクやCCなどのバランスについても考えるようにしましょう。



赤側はすでに最初の3ピックで十分なCC量があるので、気にせずにアジールのカウンターであるジグスをピック。
スケールするチャンピンでもあるのでパワースパイクの配分としても申し分のないチャンピオンです。

さて青側の4、5番目のピックですが、前述の通りケイトリン・アジールという組み合わせではパワースパイクの遅さが気になります。

なのでジャングルには単体である程度序盤から戦えるチャンピオン、トップにはレーン戦が強くて中盤ゲームに介入出来るチャンピオンが求められます。

ジャングルの候補は攻撃的にいくならニダリー、防御的にいくならリー・シンといったところでしょうか。今回TSMは後者を選択。

トップレーンの候補はレネクトン、シェンが思い浮かびます。
レネクトンをピックした場合、逆にGGにシェンを当てられると自信がなさそう、ということでシェンをチョイス。

GGは序盤のレーニングはやや劣るものの、中盤自分たちから仕掛けた際に駆け付けようとする