パッチ10.18感想 Worlds前の静けさ

September 4, 2020 by lol-cla管理人, Patch 10.18

Worldsパッチ前の最終調整でやや小型のパッチになってます。

目次

こんにちは。
パッチノート感想文のお時間です。

パッチ10.17はRiotの夏休みの関係もあってかなり小規模のものでしたが、今回も比較的小型のものになっています。
例年通りなら次のパッチの10.19がWorldsで使用されるパッチになるので、その前の「助走」にあたるパッチだと思っておけばいいと思います。

まあそんなプロシーンの都合はさておき、今回はアーリやケイルにプチリメイククラスの大きな変更が入っています。

その他メタが一番動きそうなのはbotレーンで、長らくメタをけん引してきたアッシュがナーフ、代わりにミス・フォーチュンとトゥイッチに特大のバフが入りました。

あとは新スキンシリーズがリリースされますね。
ソナのがかっこよくて好きです。



変更項目は少ないですが、一つひとつは濃い味なのでしっかりと見ていこうと思います。


アーリ


・体力自動回復が1減少

・固有スキル ヴァスタヤの恵み Qについていた回復効果が固有スキルに移動(効果自体は同じ)
元の固有スキルの移動速度増加効果が削除

フォックスファイア スキル使用時に移動速度が40%上昇して、1.5秒かけて元に戻るように
体力が20%以下のミニオンに2倍のダメージを与えるように
チャンピオンの次に、このスキルでキル可能なミニオンが優先して選ばれるように
クールダウンが全ランク1秒増加
マナ消費が15増加


この変更の意図としては、

① W発動で簡単に移動速度上昇が得られるようになった
② Wにウェーブクリア能力が足されたのでロームする機会が増えた
③ 回復効果がQから固有能力にうつったのでWやEでスタートすることが出来るようになった
④ 容易にカイトができるようになったのでかわりに体力自動回復をナーフされた

といった感じでしょう。

アーリは単体バーストに優れないアサシンチャンピオンという立ち位置でしたがさらにユーティリティ性能があがりました。

以前はしっかりスキルを2ヒットさせないと得られなかった移動速度上昇効果が、Wを使うだけ、かつ移動速度上昇量が倍と消費マナが増加したことやクールダウンが延長したこと、体力自動回復が下がったことに見合う大きなバフと言えるでしょう。

たとえば敵ジャングラーがレーンの反対サイドに見えた瞬間にW押すだけで簡単に逃げ出すことが出来ますからね。

元々ミニオン処理能力が高めのチャンピオンなのでミニオンに対する追加ダメージもうれしいですし、かなり活躍しそうです。

基本的には今まで通りQスタートだと思いますが、パッシブの変更もあるのでWスタートも考慮にいれていいかもしれません。


アッシュ


・基礎攻撃力が2低下
・Qのバグ関係の修正


10.16に引き続きアッシュにナーフが入りました。

今度は基礎攻撃力のナーフでこれは1.0のADレートを持つWのダメージも2下がるので全体的にレーンで与えられるインパクトが下がったといえるでしょう。

ただレーンが強いのがアッシュの持ち味ですし、持ち味を削るよりはガンクやオールインを受けた時にリスクが大きくなるように物理防御やヘルスの部分を削ってほしかったな、というのが個人的な意見です。

だって射程600でヘルス570物理防御26のアッシュと、射程575でヘルス530物理防御27のヴァルスを比べるとさぁ・・・。

ヴァルスが服きてねーのが悪いな!


ガリオ


・Q戦の旋風 基礎ダメージが全ランクで10低下


ガリオはずっとソロQの勝率上位に居座っていたのでナーフ自体は妥当だと思いますが、この程度のナーフだと多少ミニオンの処理が遅くなるくらいであまり効いてこないでしょうね。

競技シーン的にはアジール、ゾーイといったメタチャンプたちに出しづらい関係で最近はピックを減らしていて、ギリギリ競技シーンでピックされつつソロQでの勝率を抑えたいという苦しい台所事情が読み取れるナーフかな、と思いました。


ジャーバンIV


・Qドラゴンストライク 基礎ダメージが10増加


慢性的に少ない競技シーンのジャングルのチャンピオンプールを増やすためにバフされた感じですね。

正直これ単体は大したことないバフで一見ピックが増えるようには思えませんが、この後出てくるセトがナーフされたことでオリアナやガリオと相性のいいジャングラーとして、保守的なチームではピックされるようになるかもしれません。


ケイル


・Q裁きの射光 チャンピオンにヒットした際にマナが50%回復する効果が削除
・W天の祝福 消費マナが全ランクで20増加
・E星炎の刃 マナコスト全ランク0に、クールダウンがスキルランクで短縮するように(ランク1は同じ、ランク5で2秒短縮)、弾速が増加


Qでレーンをごまかすプレイスタイルが出来なくなり、代わりにEのマナ消費が0になりました。
はっきりいって6まではタワー下で寝てることしかできなくなりましたが、代わりにいままでEに消費していたマナ(50~70)が丸々浮くので、その分でWを使ってヒールして耐えてね、という設計ですね。(Wのマナ消費は20増えましたが)

まあこのチャンピオンも調整に苦労してるなという感じですが、6秒に1回無料でEが打てるというのは破格で、マナを積まないビルドが主流のケイルにマッチしています。

カサディンのWネザーブレードのように消費マナが1に設定されておらず0のため、女神の涙のスタックを溜めることが出来ない点には注意しましょう。


コグ=マウ


・レベルアップごとの体力増加が5減少
・レベルアップごとの物理防御増加が0.25減少


Riotはコグ=マウをミッドで使ってほしい、という調整ですね。ボットで使ってほしいなら魔法防御を削ったほうがいいわけですし。

ヘルスのナーフのほうがかなり痛くて、レベル6時点で25減少とメイジのAA一発分くらい体力が少なくなっているので、キルされるラインが変わってきそうです。

まあ安全圏からポークするタイプのチャンピオンなんで仕掛けたれたときのリスクが大きくなる変更ってのはいいと思います。


ミス・フォーチュン


・レベルアップごとの攻撃速度上昇量が0.75%増加
・Wストラット 最大増加移動速度が全ランク5上昇


ボットレーンでめちゃくちゃ強かったあの頃にそのまんま戻りました。

パッチノートに書いてあるように10.3以前に戻されただけじゃなく、彼らは忘れてしまったかもしれませんが、10.16で基礎攻撃力が2バフされていてその時以上のパワーがあります。

まあ確かにレーンでキルを狙いにいくチャンピオンは、10.11でADC全体がヘルス増やされた調整の割を食っているので(キルチャンスが減ったため)、あの最強時代よりも強くしても大丈夫!とRiotは考えてるみたいですが、全然大丈夫じゃないとおもいます。

絶対ピックさせてはいけないあのお方を除けば、10.18のボットレーンの王座はミス・フォーチュンのものでしょうね。


ランブル


・Qスピットファイア! 合計ダメージが5~25増加


Qのダメージが雑にバフされました。

単純に数値も大きいですが、デンジャーゾーン状態(ヒートゲージが50%以上の時)はダメージが1.5倍になるスキルなのでゲージ管理がしっかり行えた場合は7.5~37.5のバフになります。
倍率が掛かるスキルの調整は慎重にやらないとヤバイって最近ムラサキヴォイドバッタで学んだ気がするんですがねえ。

Wのナーフ以降レーンで見ることが減ってしまったチャンピオンですが、このバフで競技シーンだとジャングルでのピックが増えそうな気がしています。

Qはミニオンにはダメージペナルティが付きますがモンスターに対してはペナルティがないため、バフ分がそのままファーム速度の増加につながりますからね。


セト


・固有スキル ファイティングスピリット 右パンチの追加ダメージの反映率が合計攻撃力×0.15→増加攻撃力×0.5に
・Qナックルダウン 相手の最大体力に応じた追加ダメージが減少し、かわりに総攻撃力でのスケールが大きくなった


セトはWのシールドが強すぎるせいで、競技シーンでは「金のかからないサンドバッグ」として重宝されています。

それを防ぐための調整だとは思うんですが、10.16でもスキルダメージを合計で60も減らされたりと無理矢理力を削られてる感が強いです。

さらに今回は固有能力とQが武器を積まないと火力が出ないように調整されました。

特に固有能力はタンクビルドした場合はかなり弱くなったので、比較するための表を作ってみました。



こうしてみると頻繁に発動する効果がこれだけナーフされるのは致命的ですね。特に序盤はADを積みようもないですから。

本パッチからは純粋なADアップが重要になってくるのでトリニティフォースよりもブラッククリーバーやルインドキングブレードが優先されていきそうです。

Qのほうは2つ武器を買ってようやくナーフ前と同じになります。

とまあ武器を積んだらメリットがあるかのように調整されてますが、実際は武器を積まないとデメリットが大きくなっただけなんですよね。
Wの強すぎるシールドを修正すればビルドやロールの幅を保ちつつ健全な強さにできそうな気もするんですがね・・・。


シェン


・固有スキル 内気功 シールド量が全レベル帯で10低下


まあ20は上げ過ぎだからこれくらいが妥当だよねって感じ。


トゥイッチ


・Eボーン! スタックごとの魔力反映率が0.133増加(フルスタック時で0.8増加)
・Rヒャッハー! ユニットを貫通したときのダメージ減少率が前回ヒット時から20%→毎回5%、最低ダメージが40%→70%に


あまりにも唐突に、かつ大幅にバフされました。
グインソー・レイジブレードを買った場合、Eのダメージは最大20増加します。

いまGPなどで買われて話題のライアンドリーの仮面とも相性が良く、今回のバフ分だけで60ダメージも増加することになります。
Wのスローとも相性がいいですし、「狂気」スタックも維持しやすいので、リーサルテンポの場合は3アイテム目に、ヘイルブレード、プレスアタックの時は4アイテム目に買うのが選択肢に入ってくるかもしれません。

Rのバフもわけわからないくらい大きくて、タンク越しに敵チャンピオンを狙うのが容易になりました。
1体貫通時で80%→95%で18%アップ、2体貫通時は64%→90%でなんと40%もダメージが増加したことになります。ねえ、これほんとテストした?


シン・ジャオ


・W風成雷鳴 基礎ダメージが全ランク10増加、攻撃力反映率が0.05増加


デマーシアンぱっとしないジャングラーズの片割れと同じくらいほんのりバフされました。
トゥイッチが二郎くらい濃い味のバフだとしたら、こっちは京都の湯豆腐くらいのお上品さ。

シン・ジャオはアカリやカミールといったダイバーと組み合わせると強いチャンピオンなのでメタは合ってきているんですが、役割が似ているボリベアが完全に目の上のたんこぶ状態ですね。


ガーディアン


・シールド量の魔力反映率が0.1、増加体力の反映率が0.03低下


たしかにスペルシーフエッジを買うメイジがガーディアンのAPレートを悪用してシールドを稼ぎ、レーン戦で殴り合いに勝つという光景はよく見られたのでこのナーフは納得ですね。
たまにはRiotも納得のいく調整案をだしてくるもんだ。

それではそれぞれのアイテムでどれくらいシールド量が減ったのか、系と系で見比べてみましょう。

Tier1
1.1減少、1.4減少
Tier2
3.6減少、4減少
Tier3
8減少、11.5減少

あ、あれ・・・?

まあ2つ目以降でAP積んだ場合はシールド量減るんで、実際にこのナーフが効くのはメイジサポートのほうなんですけど、
アフターショックの選択肢がないブラウムとかタリックみたいなタンク系は特に罪もないのにナーフ受けることになっちゃってるんですよね。

ていうかこのルーンにAPレートいる?



おわりに


いかがだったでしょうか。

アーリ、トゥイッチ、MFあたりはかなり強くなっていそうなので注目ですね。
ケイルはプレイスタイルが変わるので最初のうちは少し勝率が低めに出るかもしれません。

ナーフで気になるのはやっぱりセトですね。流石にもう武器を積まないビルドは魅力感じなさそうです。

ここで調整入ったチャンピオンはWorldsパッチでも大きくはいじられないはずなので、あとはどう環境やメタが変わっていくのか楽しみですね。

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