LJL観戦メモ2022Spring Day8

March 2, 2022 by lol-cla管理人, Patch 12.3

2巡目スタート

DetonationFouceMe vs V3esports





ボットレーンにジン・カルマを擁するDFMはハードプッシュしてポッピーお得意の低レベルダイブを狙う構え。
それに対しV3の構成はTop、Midは対面に強くいけるチャンピオンをピックし、ボットレーンのスケールを待つ構成だ。

カシオペアは全世界でピック率2%とオフメタのチャンピオンだがだが、ライズの伝統的なカウンターかつEugeoの得意ピックということで選手の個性が出たいいチョイスだったとおもう。

親の顔より見たStealのボットタワーダイブに対してはしっかりとトライブッシュにワード置き、さらにカシオペアのTPを切って対応できたが、V3はそのあとが良くなかった。

ジャーバンIVがミッドカバーの流れでライズに仕掛けるが、ダイブ失敗から流れてきたポッピーの到着が間に合いファーストブラッド発生。
Yaharongにフ赤青両バフまで献上する最悪の結果になってしまった。
ボットのアクション後リバーに出てスカトルを触りに行くポッピーに対し、レーン復帰を邪魔されたくないため安全な道を通らなければならなかったカシオペアとでミッド方面に戻る速度が違ったのがこの結果を生んでしまった。

直後ボットレーンでは2v2でカルマのマントラQからキル発生。即座にジンのWを重ねることでQの爆発までヒットするコンボだ。
これで2レーンの優位をつくったDFMがゲームのテンポを掴んでいく。

その後もStealのポッピーがトップ、ボットと続けざまにガンクを成功させ、仕上げの4マンボットダイブが決まるとほぼ勝負あり。
ゲーム時間8分を待たずに4000ゴールド以上の差をつけたDFMが圧勝した。

DFMは視界のコントロールも丁寧でトップの1stタワー付近でのカウンターを食らったところ以外は大きなアクションを起こす前に必ずそのサイドの視界を確保していて、全く危なげない勝利だった。

DFMは開幕8連勝。
HarpはYutaponとの連携が素晴らしく、レーン戦でのキル2回を含む多くのチャッチを成功させボットレーンのスノーボールを成功させた。

V3は8連敗。
Yunikaの序盤のミスが痛恨でせっかくチーム全体でStealのボットダイブを防いでジャングル間でファーム時間とフラッシュの差を生んだのにワンプレーで全てを失ってしまった。



RascalJester vs SengokuGaming





RJはDay5のSG戦で見せたベイガー・ボリベア構成を少しアレンジしたピック。ボリベア・ゼリの組み合わせはCGAがDay3でAXZ相手に採用していて、そのミックスしたチームコンプだ。
一方SGはThe LJLといった感じの保守的なピック。レーン戦での安定感と集団戦の強さをバランス良く取り込んだ構成だ。

ボリベアとシン・ジャオのマッチアップは序盤のファーム速度の関係でボリベアが積極的にゲームを動かせるので、SGはそうはさせじと積極的にレーンを押して相手ジャングル内にワードを刺すなどhachamechaの動きをトレースしていたのが印象的。

8分過ぎのボットレーンの2v2オールインファイトは現在のLJLで最高レベルのボットレーン同士ということもあって非常に見ごたえがあった。
勝ったRJ側のフック2発が素晴らしかったのはもちろん、アフェリオスの武器が序盤のオールイン対決だとあまり強くない武器2種になるタイミングで仕掛けたSecretの頭脳が冴えたプレイだった。

この試合、序盤からボットレーンサイドの視界の取り合いが激しく、その小競り合いを制したSGがhachamecha、Inoを立て続けにキルし、SGはキルスコアをイーブンに戻す。
2体目のドラゴンを巡ってまたしてもボットサイドでファイトが起き、今度はRJが2-1で制しドラゴン2体目とボットの1stタワーを獲得しゲームの主導権を握った。

オブジェクトで優位を握ったRJは常に自分たちが先手でローテーションをすることが出来、SGが強引にしかけてもRecapの2つのCCで時間を稼ぐことが出来る。
そうして集団戦を長引かせることが出来れば、最終的にスタックのたまったSsolのゼリがすべてを掃除して自分たちが集団戦に勝利する。

まさに構成通りの動きでボット2ndタワー下でのファイトを5-0で制したRJがバロンを獲得、その後HoneyのアルティメットでSsolをキャッチしてシャットダウンを奪うなどSGも反撃を見せたが届かず、RJがゲームに勝利した。

RJは連敗脱出で4勝4敗の勝率5割復帰。ボットレーンで握ったリードを手放さずに自分たちの強味を押し付けた勝利だった。
フロントまたは疑似的にフロントを張れるTop+ボリベア+ベイガーの構成はRJやCGAのようなボットレーンが強いチームにかなりマッチしており、今後対戦するチームはドラフト面も含めて対策が必須になってきそうだ。

敗れたSGは6勝2敗で、2位タイという順位に変わりはないが2敗ラインに後退。
結果的には最初にボットでついた差がゲーム全体に影響してしまった。Pazの素晴らしいバックTPからのアルティメットなどプレイのクオリティは決して悪くなかったがベイガーの壁が厚かった。



SoftbankHawksGaming vs CrestGamingAct





SHGは2枚の無敵にオリアナとゾーニング性能が高く、Marbleのアフェリオスに敵を近づけさけない構成なのに対し、
CGAはジンクスを守ることよりTop-Jg-Midのラインで相手の後衛をかく乱してダメージを出させない、同じスケーリングADCを入れているが考え方は対称的な構成となった。

サイドレーンに出たときはブリンク持ちソロレーナーを有するCGAのほうが主導権を握れるが、中盤の集団戦でダメージが魔法ダメージに偏りすぎているのでMRを買われるとダメージが大幅にカットされてしまう弱点がある。
両チーム互角に進んだ序盤・中盤戦だったが、SHGはCGAの構成の弱点をしっかり把握しており、グウェンがヴァーダントバリア、オリアナとシン・ジャオがマーキュリーブーツを購入することでMRを確保し、集団戦をコントロール、ドラゴンのスタックでリードを奪っていく。

CGAも無理には戦わずリフトヘラルドを使ってミッドの1stタワーとドラゴンを交換するなどクレバーなゲーム展開になった。

ゲームが大きく傾いたのは25分過ぎの集団戦。お互いのJgが倒れてからのチェイス展開でDasheRのオリアナが素晴らしいフラッシュインショックウェーブを決めたが、それにうまく反応できたのはむしろCGA側。
Napの翻身手裏剣、HybriDのシビレーザー!、スーパーメガデスロケット!でDasheR、Rainaを倒しきるとそのまま完遂でMarbleまで倒しきってドラゴン獲得。一気にゲームのペースを手繰り寄せた。

一方Marbleのアフェリオスは月光の祈りがアップしており、射程もギリギリ届いていたようにみえたがショックウェーブに合わせることが出来ず、SHGのコミュニケーション問題が表出してしまったシーンでもあった。

しかしCGA側にミスが出る。27分のCGAのバロンタッチは直前の小競り合いでBlankのアルティメットが落ちたのを見ての判断だったと思うが、エンゲージしたいNap、NemohとポークしたいKaitoでうまく合わずにSHGは労せずバロン獲得に成功する。

これによってSHGは息を吹き返し、アフェリオスの3アイテムが完成したこともあって連続でのバロン取得と逆転に成功。
ただウェーブコントロールが上手くいかず、2回のバロンバフを獲得したにも関わらずインヒビターを取ることはできなかった。

これが7体目のドラゴンで響き、CGAは有利な位置でドラゴンに触ることができ、オーシャンソウルを獲得。
その後DasheRの素晴らしいショックウェーブが決まったこともありファイトには勝利したSHGはゲームエンドを狙うが、ここで焦ったKinatuのTPをHybriDが咎めてキル。
最低限インヒビター獲得をするものの、ゲームを終わらせることが出来なかった。

ここで試合を決め切れなかったことがSHGとしては響いてしまった。靴を売って6刀流完全体になったHybriDのジンクスがその後の集団戦でとんでもないダメージをたたき出し、今季LJLで最長となった49分試合をCGAが制した。

勝ったCGAは4連勝で5勝3敗と上位戦線に踏みとどまった。
この試合のMVPはなんといってもNapのアカリだろう。彼のプロキャリアで初ピックだったが、いままでなんで見せていなかったのか分からないほどのパフォーマンスだった。
ゲームエンドが危うかった7体目のドラゴンファイトでも彼がきっちりと1キル回収し時間を稼いだことでチームの望みをつないだ。

負けたSHGはこれで1勝7敗。
後半の敗れた集団戦はどれもエリアの取り方が狭く、アカリやルブランが自由に動けてしまっていた。
ミッドでの集団戦のシーンが象徴的だったが、連携面での課題も浮き彫りになる試合内容だった。



AXIZ vs BurningCore





AXZはユーティリティ能力に秀でたチャンピオンが多く、終盤のスケーリングもしっかりあるエンゲージ手段がやや乏しいもののバランスのいい構成。
一方BCはAXZよりややパワースパイクが早くAoEスキルが多いため、自分たちの強いタイミングでファイトをしてリードを築きたい。

とにかくFlawlesSにファームを集めるというBCのゲームプランが明確で、1stドラゴンと相手青バフを、1st、2ndヘラルドと相手赤バフをトレードして常にSwampのリー・シンに対してレベル差をつけていた。
ヘラルドによってついてしまうタワープレートの差はアフェリオスのチャクラムによって回収と、ただメタチャンピオンだからアフェリオスをピックしただけでなくプランにきっちりと組み込んだ動きができていた。
逆にAXZとしてはオブジェクトに積極的にアプローチして、ジンクス、ライズ、グウェンとパワースパイクが遅めのチャンピオンたちが育つ時間を稼ごうという作戦で、お互いの動きが噛み合った序盤といえるだろう。

両チームの思惑通りに進んだゲームだったが、ターニングポイントとなった4体目のドラゴン戦。ドラゴンを獲得してマウンテンソウルにリーチをかけたAXZはへカリムのエンゲージをうまくいなし、2-0のトレードに成功する。
が、そこで満足せずに踏み込んだところを鎌チャクラムという最強装備を携えたアフェリオスにカウンターされ3キルを献上。
オブジェクト面では優勢だったAXZだがキャリーに入ったゴールドではBCがリードすることに。

BCは続けざまにバロンの視界を取っていたDiceyをキャッチすると3アイテム完成のアYuhiにさらにダブルキルが入り、バロン獲得。一気にゲームがBCサイドに傾いた。

最後の集団戦はDicey、Megumiinが渾身のフラッシュインでYuhiを捕まえにいくも、Yuhiが素晴らしい反応でフラッシュアウト。
カウンターの月光の祈りで集団戦を決定づけた。

勝ったBCは6勝2敗に。前節でDFMに敗北したダメージは見受けられず、自分たちのプランを完遂して勝ち切った。
Yuhiは6/0/6のパーフェクトKDAでKP92.3%ときっちりキャリーノルマを果たした試合だった。

負けたAXZは2勝6敗。6連敗となってしまったが、この日のゲーム内容は決して悪くなかった。
YellowYoshiはグウェンで集団戦での存在感が出せていたし、Diceyのエンゲージも意欲的だった。
残念なミスはあったものの現在2位のBC相手にこれだけ戦えたなら次戦以降、連敗脱出に期待を持てそうだ。