LJL観戦メモ2022Spring Day9

March 4, 2022 by lol-cla管理人, Patch 12.4

リーグオブへカリム

SengokuGaming vs DetonationFouceMe





首位DFMと2位SGの直接対決ということで注目の1戦。

DFMはついにポッピーをバンされてへカリムを投入。
へカリムはこの日すべての試合でピックされた。パッチ12.4でバフを受けたわけではないが、フェイズラッシュ+ターボケミタンクのビルドが開発されてから評価をあげているチャンピオンだ。
他の部分でいうとフィオラとツイステッドフェイトが入り、スプリットプッシュが強力な構成になっている。
SGはボットレーンがケイトリン・ラックスというハードプッシュできるコンビで、それにライズとリー・シンが組み合わさった序盤にボットダイブするぞという構成。

作戦通りボットをプッシュするSGに対し、DFMはStealのへカリムが赤→ラプター→グロンプの順番で周り2分45秒でボットにガンクを慣行。
Harpのフラッシュでライトバインドを避けての錨投げも決まってDFMがダブルキルを獲得する。
DFMはレベル1の時点で相手のトライブッシュをチェックしたり自陣青バフの手前にワードを刺したりとOnceにジャングルを縦割りにされることを警戒していて、Harpのフィジカルだけでなく事前準備が実ってのガンク成功だった。

その後トップレーンにもガンクを成功させたDFMはゲームをコントロールしはじめる。
1体目のヘラルドファイトではトップガンク成功のおかげでフィオラが先に寄れており、ノーチラスの寄りも刺さってヘラルドと2キルを獲得。
その間Yutaponジンクスは寄らなかったことでタワープレートを2枚獲得と、DFMからすると笑いの止まらないトレードになった。

やられてばかりもいられないSGも反撃をみせる。21分過ぎのミッドレーンでのファイトではSGが早めに召喚したヘラルドをベイトに使ってDFMを危険なエリアに誘い出し、裏から回ってきたOnceが完璧なインセクを決めYutaponをシャットダウン。
SGはそこからバロンに流れて獲得に成功する。

しかし反撃は長く続かなかった。直後、ボット1stタワー付近でEviのフィオラのキャッチを狙ったSGだったが、Yaharongのデスティニーによるカバーが間に合いDFMは2キルを獲得。
続くドラゴンファイトでSGはEviのTPがないことを利用してDFMを包囲する戦術を用いたが、DFMは包囲が完成する前にリー・シン、ライズを捕まえ戦闘開始、Yutaponのジンクスがクアドラキルを達成しゲームを決めた。

DFMは9連勝。何連勝中かは記事のタイトル見ればいいから分かり易くて助かる。
冗談はさておき、この試合ではHarpのロームが印象的だったがそれを可能にしているのがStealの早い時間帯のボットレーン介入とBotDuoのレーンの強さだ。
DFMを倒そうとするなら、まずは序盤のレーン戦、特にボットレーンで崩されないことが条件といえるだろう。

SGは今季初の連敗で6勝3敗。
序盤で崩され、ケイトリンというピックが全くの置物になってしまったのが辛かった。
苦しい展開なので仕方ない部分もあるが中盤以降は少し集中力に欠けるプレイも目についた。疲れもたまってくる時期、このまま悪い流れに呑まれないとよいのだが。



RascalJester vs SoftbankHawksGaming





RJはRecapがジリアンをピック。LJLでは初登場では視線を世界に移すとTeam LiquidのBjergsenが6戦6勝するなど少数ながら採用されているチャンピオンだ。
Secretのタム・ケンチと合わせてSsolのアフェリオスを絶対守るという強い意志を感じる構成となった。
一方SHGはBlank-DasheRのラインを活かそうとするおなじみの構成。Jgのヴィエゴは現メタでは貴重なスノーボールに期待ができるジャングラーで、彼の育ち具合でゲームプランが変わっていきそうなピックだ。

序盤はお互いにボットレーンでの争いが激しい試合になった。
4分にはBlankのガンクからSHGがファーストブラッドを獲得、hachamechaのカバーが入りRJも1キルを取り返す。
さらに6分40秒には両ジャングラーが絡んでのファイトが起き、今度はRJが2-0のトレードに成功する。

1体目のヘラルドは両チームのほぼ全員がそろって長いポジションの取り合いになったが、Ssolが寄る際ボットレーンにプッシュウェーブをつくっていたことでMarbleはボットレーンに帰らざるを得なくなり、RJがヘラルドを獲得。
SHGはボットタワーとドラゴンを取ってトレードとしたが、このタイミングできっちりアフェリオスがチャクラムを用意していたこともあってRJはトップ2ndタワーまでシージに成功する。

このミニオンのコントロールは3体目のドラゴンファイトでも効果を発揮する。
Inoが事前にボットレーンをプッシュウェーブにしており、RJはドラゴンが取れても取れなくても得する状況をセットアップ出来ていたのだ。
逆にKinatuは24分20秒にRJのバロンに対してTPで合流したが、きちんとウェーブメイクできなかったため28分過ぎにアーリがカバーするまでずっとボットレーンはRJのプッシュウェーブになっていた。
カメラには映らない地味な部分だが、Topの差が出たシーンだった。

そのInoがMarbleをキャッチしたことをきっかけにRJはバロンを獲得。その後ボットでスプリットプッシュしていたカミールのキャッチを狙ったSHGをRJがきっちりカバーして、そのままゲームエンド。
RJがゲーム巧者なところを見せつけた1戦だった。

勝ったRJは2連勝で5勝4敗。この試合はInoの働きが素晴らしかった。何もないところでフラッシュを使った乱数調整が効いたのだろうか。
去年自分の席に座っていたKinatuとの対戦だったが、今日は完全にInoが1枚上手だった。

敗れたSHGは1勝8敗。ヘラルド召喚のシーンもそうだったが全体的に拙速なプレイが多く、RJがセットアップを綺麗にこなしたこともあってその弱点が余計に悪目立ちしたゲームとなった。



AXIZ vs V3esports





AXZはYellowYoshiに代わってtol2が出場。アクシャンとライズという組み合わせでスプリット色がやや強い構成になった。
V3はリー・シンとルブランで中盤を支えらえる構成で、サイドレーンはそれぞれスケールが強力なチャンピオンを持っている。
トップレーンのアクシャン対カミールというマッチアップがこのゲームのポイントで、ジャングルの介入なしならイグナイトフラッシュを持ったアクシャンが、ガンクが入るならカミールが有利になっていく、というマッチアップなので序盤にYunikaやEugeoがトップに介入できるのかがカギになりそうだ。

9分にYunikaがMegumiinをガンクし体力を大きく削ると、dresscodeのスーパーメガデスロケット!のスナイプが決まりV3がファーストブラッドを獲得する。
今シーズンジンクスの遠距離スナイプが世界的にも良く見られ、敵レーナーのリコール位置の研究が進んでいる印象を受ける。

これでリフトスカトルのコントロールもV3に渡るかと思いきや、ルブランのリコールタイミングを突いてラッシュをしたAXZがヘラルドを獲得する。
代わりにV3はボットサイドのコントロールに回るが、リフトヘラルドが最速の8分のタイミングでなかったこともあって相手の赤バフを取ることもできず、スレッシュがトップのカバーを行ったことでボットタワー下のアクシャンをキルすることにも失敗。
逆にtol2の積極的な仕掛けでdresscodeはフラッシュを落としてしまい、ドラゴンを確保することもできなかった。

序盤に介入を受けなかったアクシャンは徐々にカミールとの差を引き延ばしていき、ゲーム時間27分前、ついにブッシュでリコール中のカミールを捕まえてソロキル。
それを起点にAXZはバロンラッシュ。反応したEugeoがディストーションで前に出てDiceyを削るが返しの錨投げがヒット。
グレイシャルオーグメントのスローフィールドが広がり、ジンクスもリーも満足にダメージを出すことが出来なかった。

続いての5体目のドラゴンファイトでも視界を広く取れていたAXZがフランカーを狙ったカミールを捕まえる。ストップウォッチで時間を稼ぐWashidaiだったが、正面から合流しようとしたスレッシュ、ジンクス、リーに対しまたしてもDiceyが壁となって立ちはだかる。
カミールを倒しきり人数差をつくったあとはtol2、Sangchu、2人のマークスマンが暴れ、集団戦に勝利したAXZがそのままネクサスを破壊した。

AXZは連敗脱出で3勝6敗。
初出場のtol2はYellowYoshiとは違ったチャンピオンプールでレーン戦からリードを奪い、彼をサポートする形でのローテーションや視界取りを行うなどゲームプランの中心を担っていた。
チーム全体としても4体目のドラゴンの時のように。相手が周到に準備しているところで勝負せず、ミッドのタワーとドラゴンをトレードするなど冷静なゲーム運びができていた。

V3は9連敗。
リー・シン、ルブランでファーストブラッドを取ったところまではよかったが、そのあと2人が強い時間帯に存在感を発揮できずアクシャンの強さを活かされてしまった。
特に1体目のヘラルドのローテーションは全体的に中途半端になってしまいもったいなかった。



BurningCore vs CrestGamingAct





HybriDにキャリーさせるゲームプランが機能しだし4連勝で一気に順位を上げてきたCGAとエースであるFlawlesSを中心に様々なレーンで勝負できるBCのマッチアップ。

CGAはそのFlawlesSの影響力を減らすためにジャングルの縦割りを選択。ジャングルインベードをする際、ラプター前にポップしたDiceをキャッチし、伝説のライズスタートを成功させたCassin。
遅めのインベードだったこともあり、DiceはTPをつかってレーン復帰をせざるを得ず、この時点でかなりCGAが有利になった。

遅れを取り戻すべくKaitoをガンクしたFlawlesSだったが、Kaitoはスリープバブルを冷静に当てて回避。
この時グレイブスが近くにいたのにも関わらず顔を出さなかったのがポイントで、これがBC側に敵Jgがウルフかトップサイドにいると勘違いさせることとなった。
BCのBotDuoがレーンを押し込みにかかったところをNemohのフックをきっかけにCassinのガンクが刺さり2キル目を獲得。
続いて6分30秒のファイトでは赤バフのリスポーン前でのへカリムのガンクを読み切ったCassinが見事なカウンターガンクを決めて3キル獲得と完全にBCのボットレーンを破壊した。

そのあとは語るべき点もなく、ただ育ったHybriD、CassinがBCの傷口を広げていくだけの展開になった。
ゲーム時間19分では腹いせにNapが狙われる間にCGAは2インヒビターを獲得すると、バロンベイトでFlawlesSを仕留め、そのまま安全にバロンを獲得。
直後、ソウルをかけたドラゴンファイトで集団戦に勝利し、23分8秒という今季最短のゲーム時間でCGAが危なげなく逃げ切った。

CGAは5連勝で6勝3敗。2敗だったBCを倒し、同じく2敗のSGもこの日負けたため2位タイに浮上した。
ボットレーンが崩壊してからはイージーゲームだったが、その起点になっていたのはNemohのノーチラス。素晴らしいフックを何度も決め1/0/16とサポートの鑑といったスコアでチームに貢献した。

敗れたBCは6勝3敗。Yuhiはゼリという序盤レーンでの立ち位置が苦しくなりやすいチャンピオンを使ったとはいえ、いいフックを食らいすぎてしまった。
FlawlesSも必死のカバーを行ったもののカウンターでキルされるシーンが目立った。「負けているレーンにジャングラーが介入するには非常にハイリスクである」、LoLの有名なセオリーの1つだがその教則ビデオに使えそうな試合になってしまった。