LJL観戦メモ2022Spring Day10
レナータ解禁(ピックされたとはいってない)
AXIZ vs SengokuGaming
前節に続いてスターターで出場したtol2がアクシャンに続いてTopドレイブンを選択。
アクシャンと違ってブリンクもステルスが代わりにキルを取ればスノーボール出来る可能性が高いチャンピオンなので、ライズやジグスの長射程アルティメットでうまく彼をサポートしたい。
対してPazは後出しでサイオンを選択。タンクのなかではウェーブクリア能力が高く、レーンが強いチャンピオンに耐えやすい。
リソースが欲しいチャンピオンがヴィエゴとアフェリオスだけなのでゴールド分配もしやすく、ゲームプランが安定しやすそうな構成だ。
2分50秒にOnceのトップガンクが刺さりファーストブラッド発生。両ジャングルがボットサイドフルクリアルートを選んだが、グロンプとクルーグの狩り速度の違いでトップ到達時間に違いが出た。
さらに5分手前にはファーストリコールのタイミングでロームしたEntyのノーチラスがトップガンク。
Pazは冷静にプルウェーブにしてからリコールし、ドレイブンが安全な位置でファームできないようにしていた。
AXZもカウンターでSwampはミッドガンクを成功しJettをキル。そのままPazが作っておいたプルウェーブを逆利用してトップダイブを決めキルスコアをイーブンに戻す。
DiceyとSwampがミッド付近でデワードしていたのは見えていたので、Jettとしてはもったいないデスだった。
試合が大きく動いたのは11分過ぎのミッドレーンでのファイト。リフトヘラルドを召喚しミッドの1stタワーの破壊を狙ったAXZは、タワーが折れる直前ににSwampのスペクターズ・オンスロートでイニシエート。
しかしベースから来たEntyのカバーが間に合いJettを救出すると、令和のリメイクを経たアーリが1回のファイトで計7回のスピリットラッシュを発動させて集団戦を破壊した。
ここでOnceが大きく育ったことが響き、その後の集団戦も勝ち続けたSGがバロン、ドラゴンソウルと順調に獲得、そのままゲームに勝利した。
SGは勝って7勝3敗。序盤にJettが、中盤にOnceが大きなミスをしてキルを献上する場面があったが、集団戦のクオリティでAXZを上回った。
Entyは今季好調を維持しており、この試合でもカバー、スキルショットの精度が非常に高く、彼がチームを支えたといってもいい内容だった。
敗れたAXZは3勝7敗。Topドレイブンの運用云々よりもミッド1stタワー、ミッド2ndタワー、バロンと負けた集団戦いずれも相手の人数やローテーションの把握が出来ておらず、自分たちの都合だけで戦ってしまった印象を受けた。
RascalJester vs CrestGamingAct
連勝で上位戦線にカムバックしてきた好調チーム同士の対戦となったこのカード。
リー・シン、シンドラ、スレッシュといったキャッチ能力の高いチャンピオンが多いCGAに対して、ナー、ジャーバンIVと集団戦をコントロール出来るフロントラインがそろうRJ。
Secretのタム・ケンチがCGAに対してカウンターになっているが、リメイク前と違い丸呑みのクールダウンは非常に長いため、スキルの切りどころが重要になってくる。
この試合、序盤の2つの集団戦で勝利したRJがゲームのテンポを握った。
最初のヘラルドファイト、Nemohがフラッシュ→絶望の鎖でhachamechaにエンゲージをしてキルしたシーンだったが、ナーとアーリは少し離れた位置に立っていたのが重要なポイント。
これにより2人はNemohのグレイシャルオーグメントは範囲外に逃れることに成功した。スローとダメージ減少のフィールド効果を受けなかったアーリとナーがダメージを出し、削れたところにSsolのスーパーメガデスロケット!が刺さって2キルを回収、RJがリードを奪う。
続いての2体目のドラゴンファイトではRJがまずミッドレーンに人数をかけ、ウェーブクリアにだけスキルをつかってポジショニングを済ませると、ブルーサイドの有利を活かして相手を狭い場所に追い込んでナー!と決戦場のコンボでさらに2キルを獲得した。
4体目のドラゴンファイトでは、シンドラのEとアフェリオスのライフルの長射程スキルを活かして、ナーのゲージコントロールが難しいRJに対してキャッチやポークで戦闘不能に追い込むことが出来ていて、これがCGAの目指す集団戦の形だった。
実際次のドラゴンファイトでもHybirDはライフル・チャクラムという武器セットに調整していて、フロントの固さで1枚落ちる自分たちの構成でどうやってADCがダメージを出すのか工夫しているのが伺える。
しかしこのキャッチに対しては冒頭で書いた通りSecretのタム・ケンチがカウンターで、CGAはKaitoが闇の波導をSsolのジンクスに入れたが即座にSecretが丸呑みで救出。突っこんできたNapのグウェンを孤立させてキルし、TPで合流してきたInoがナー!を決めて2-1のキルトレードに成功する。
タム・ケンチは6体目のドラゴンでもNemohの死の宣告を無効化し、ゲームが決定的になる5-0での集団戦勝利につなげた。
RJは3連敗からの3連勝で6勝4敗。
前節と同様このゲームでもウェーブコントロールへの意識が高く、ドラフトやゲーム内のキルなどでサイドレーンの有利を作ったあとにリードを手放さないプレイが出来ている。
Secretはこの試合、2度も完璧なRを決めて相方Ssolを守り切った。レーンでも存在感が大きく、元LCK1部の実力を見せつけた。
CGAは6勝4敗。
リー・シン、シンドラで少数戦を仕掛けていきたかったがRJのゲームコントロールが巧みでチャンスを作れなかった。
Recapの固めのビルド選択やSecretのタム・ケンチとKaito、Nemohの得意チャンプに対するRJの準備が素晴らしく、相手の狙った作戦に誘導されてしまった部分もあった。
BuringCore vs DetonationFocusMe
BCはサイオン、トランドル、レオナのフロントライン3枚体制でYuhiのジンクスにキャリーさせようという構成。トランドルの氷冷の柱からルブランやジンクスのポークで相手を削るプランももっている。
DFMはルブランに対しリサンドラを選択。かつてはカウンターピックだったがいまはアフターショックの変更もあってスキルマッチアップになった組み合わせだ。リサンドラは固さは減ったものの以前よりウェーブクリアが強力になったので、多少リスクのある立ち位置になったとしてもプッシュして、Diceのロームを抑止したいというピックだ。
サイオンの自爆スタートをつかった3バフ管理でStealのへカリムのファームを奪う作戦に出たBC。
やることがなくなったへカリムがボットガンクをするのを見越してカウンターガンクを狙ったFlawlesSだったが、DFMはワードを置いてそれを察知。
HarpがEのパッシブをきっちり溜めてレオナがWを発動する前にバーストを叩き込み、それをへカリムが追撃、ファーストブラッドを獲得する。
レーンに残っていたYutaponに対しトランドルが再びのガンク、ランタンブリンクをEで止めるナイスプレイでキルを獲得する。が、イグナイトを温存していたHarpがトランドルをキルしかえし、結果1-1トレードに。
この間にStealはファームをする時間を得たので、Harpの2プレイでトランドルとへカリムで最初についた2キャンプ差なくなり、むしろStealがファームでリードする展開になった。
1体目のヘラルドファイトではお互いに甘えたプレイが出てしまう。小競り合いで体力が削れたStealが赤バフを狩っていたところをFlawlesSが追撃し1キル獲得。
しかしトランドルほぼ一人でヘラルドをやっていたところにボットレーン2人を寄せたDFMが急襲。FlawlesSはなんとかヘラルドを確保するも、倒されてしまう。
さらに相手が4人で動いているのにも関わらず悠長にリバーのワードを消していたFujimoto、ボットをプッシュしすぎていたYuhiをDFMが相次いでキャッチ。一気に差が広いてしまう。
確かにこのローテーションをする場合はDFM側のBotDuoがトップレーンにスワップしてヘラルド召喚を行うことが多いが、BCはその思い込みに従って行動してしまったようにも見えた。
なんとしてもYuhiを育てたいBCはまたしてもボットレーンにトランドルを送りこむが、この動きも完全にDFMに読まれていた。
Harpの死の宣告こそクレンズで解除したものの、続くスペクターズ・オンスロート、絶望の鎖とCCを重ね掛けしてジンクスを瞬殺。そのままYutaponがトリプルキルを取ってボットレーンの優勢は決定的なものとなった。
その後もBCのヘラルドがボットレーンに召喚されるが、YutaponがグラヴィタムRからスネアでYuhiをタワーに近づけさせずタワープレートのゴールドを渡さないなど細かいながら徹底した動きでリードを守り切った。
トップレーンもナーがほぼ助力なく2ndタワーまで獲得。
狙いとしてはゲージ管理が難しいナーに対して強引に集団戦を仕掛けられるサイオン、というピックだったとおもうがヘラルドからの立て続けのミスとSteal、Harpの相手の動きを読む動きがハマり、集団戦のフェーズまで試合を長引かせることができなかった。
勝ったDFMは10連勝。そろそろシーズンも折り返しだが負ける気配は全くなく、シーズン無敗も見えてきた。
特にSteal、HarpのJg-Supコンビが運転するバスが強力すぎてLJLのレーナーを轢き殺す試合が続いている。
敗れたBCは6勝4敗。ダリウスとカーサスを2ndバンフェイズで消されたことでゲームプランがボットレーン頼りになってしまったところはある。
Yuhi、Fujimotoのボットレーンはシーズン前の評判と比べるとかなり健闘していると思うが、DFMの最強BotDuoは1枚も2枚も上手だった。
SoftbankHawksGaming vs V3esports
悲しみの最下位対決Round2。
DasheR得意のライズピックに対して、Eugeoはベイガーを当てて対抗。へカリムとレルでエンゲージを狙うSHGに対し、グウェンとベイガーでゾーニングしてジンクスを守ろうというV3という対立構造になったドラフト。
1体目のヘラルドファイト、デワードをしていたhetelに対して不用意に近づいたDasheRが捕まってV3が1キル獲得。
DasherはおそらくキャッチされてもV3側のダメージが足りないと思っての動きだったが、dresscodeのスーパーメガデスロケット!の分でダメージが足りてしまった。
そのままリフトヘラルドを取りに行くかと思われたが、ここでV3はドラゴンの確保を優先する。
これはMarbleのアフェリオスがヘラルドファイトに寄っていなかったので、チャクラムをつかったシージをされてプレートのトレードに持ち込まれるのを嫌っての動きだったと思う。
しかしMarbleはV3はヘラルドに寄らないのを見ると即座にリコール。そのままトップレーンへとスワップし、へカリムが召喚したリフトヘラルドとともにファーストタワーの獲得に成功する。
このローテーションの好判断でSHGはキルで先行されるものの、グローバルゴールドでは逆に1000gのリードを奪う。
V3はEugeoのイベントホライズンを起点にミッド周辺で仕掛け続け、2体目のドラゴンファイトでもレルをキャッチして人数優位をつくる。その後、ミッド1stタワーにTPしてきたWashidaiがDasheRを捕まえにいくが、DasheRはストップウォッチで時間を稼ぐ。
ステイシスが解ける瞬間を狙ってV3が固まったところに、Blankのスペクターズ・オンスロートとMarbleのインファーナムRが直撃。
一気に2キルを取り返し体力差で逆転したSHGがドラゴンを獲得する。
この試合通して、SHGは自分たちが次のどのオブジェクトを狙うかという意図が明確で、3体目のドラゴンでもそのあとのMidの1stタワーのシージでも、Kinatuがボットレーンでウェーブを押し切ってからロームし、オブジェクトの獲得を成功させている。
逆にV3はWashidaiがウェーブに対応しているのに他メンバーが前に出すぎてエンゲージを受けたりと、戦うべきタイミングや何のためにポジションを取りに行くのかという意識の部分が若干希薄に映った。
その後はバロンをスティールされるシーンもあったが、V3がバロンバフを持ってのミッドの1stタワーシージ中、Eugeoがイベントホライズンを切ったのを見て即座にRainaがWからエンゲージ。へカリムのRとアフェリオスのインファーナムRと先ほどのリプレイかのようなアルティメットのコンボが決まり、4-0で集団戦に勝利。
そのままネクサスを破壊してSHGが2勝目を挙げた。
勝ったSHGは2勝8敗。
ようやくの2勝目でその2勝が共に最下位相手と寂しい結果ではあるものの、MarbleとKinatuがそれぞれの役割をきっちりとこなした点やオブジェクトに対する意識が向上していて、今後勝ち星を伸ばせるポテンシャルを感じる試合内容だった。
敗れたV3は0勝10敗。
相手のエースプレイヤーDasheRに対してカウンターを当てミッド周辺で何度もファイトを起こすなどゲームプランは良かったが、前述のとおりオブジェクト周りや集団戦での意識の違いが中盤以降差になって表れてしまった。
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