LJL観戦メモ2022Spring Day15

March 16, 2022 by lol-cla管理人, Patch 12.4

DFM-SG、首位決戦第1弾

SoftbankHawksGaming vs RascalJester





SHGはグウェンとシン・ジャオという2枚の無敵スキル入りのゾーニング構成。
対するそのゾーニングを無視してバックラインに飛び込めるダイブ構成を選んできたのがRJ。

こうなるとDasheRとRainaがどれだけ突っ込んでくるRJのチャンピオンたちに対抗できるかがカギになってくる。

RJはジャングルマッチアップの有利を活かすためにhachamechaをリーシュしてのスタート。その分ボットレーンはプッシュされることになるためドラゴンのコントロールが難しくなる。
しかし、反対サイドのInoが最序盤にレーンの主導権を握ると相手のジャングルにワードを置くことに成功。
これによってBlankのジャングルルートを予想することが出来たRJのBotDuoは、彼が遠いタイミングを狙ってダメージトレードを成功させ、ガンクにきたシン・ジャオをひきつけると最小限のリソースでこれを回避、その流れで1体目のドラゴンの獲得につなげた。

SHGは今度はトップサイドでアクションを起こす。ミニオンを溜めたKinatuのもとにシン・ジャオとライズが合流してのタワーダイブを行うが、Inoはうまく相手を誘導してからのナー!で3人をノックバック。見事このダイブを切り抜け、さらにTPのないライズに経験値とCSのロストをさせるビッグプレーとなった。
Blankがトップサイドに見えたことでRJのBotDuoはすかさずアクションを起こす。アフターショックがクールダウン中のRainaが前に出すぎたのを見逃さずフォーカスしキル獲得。リーシュによって背負ったはずの序盤の不利をはじき返した。

この2つのビッグプレイでトップ、ボットで有利になったRJは無償で手に入れたリフトヘラルドをミッドへ召喚。2枚のタワープレートを獲得してからさらにローテーションしてボットタワーへと4人でダイブ。
留守番していたMarbleを倒して、タワープレートを2枚剥がし、さらにさらに流れて2体目のドラゴンをこれまた無償で獲得。
Inoのタワーダイブ回避から5分足らずで2500g以上の差を生み出して一気にゲームのテンポを握った。

流れに乗ってボットサイドのジャングルを支配しに回ったRJだったが、SHGは守備的にワードを配置していたのが功を奏しカウンター成功。両TopがTPを切る5対5の集団戦に発展したが、RJとしてはナーのゲージがなかったことやカイ=サがレーンから合流したためダメージを出せなかったことが響き、3-1のキルトレードでSHGがファイトに勝利した。

途中KinatuとInoの熱い1v1などあったが、ミッドとトップの1stタワー、3体目のドラゴンと順調に獲得したのはRJで、オブジェクトでリードを保ち続ける。

ドラゴンソウルをかけた4体目のドラゴンファイトは、ドラゴンがポップする約1分前から視界の取り合いが始まる長い長い集団戦になったが、ここで前節でも活躍したSsolのヴォイドシーカーによるポークが刺さる。
なんと7連続でWを当ててSHGをドラゴン前から追い出しドラゴンソウルを獲得すると、リコール中だったシン・ジャオを視界外からWでスナイプ。
そこから集団戦になだれ込むと、Ssolはクアドラキルで集団戦を締めて5-0のエース、RJはそのままバロンも倒し、ゲームに勝利した。

勝ったRJは8連勝で11勝4敗。ローテーションの精度と速さはLJLで間違いなくナンバーワンで、これが連勝の原動力になっている。
試合を決めたドラゴンファイトでは先発Ssolがポークで削り、中継ぎSsolがBlankが捉え、抑えSsolがクアドラキルで締める、Ssol-Ssol-Ssolの完璧な投手リレーだった。

敗れたSHGは4勝11敗。
Inoのビッグプレーやローテーションの部分で差をつけられてしまったのはある程度仕方ないが、カイ=サを相手にするには構成にエンゲージ要素が少なすぎたのも問題だった。



CrestGamingAct vs BurningCore





このドラフトはBCがグレイブスのフレックス性を活かして上手く進めた、と言っていいだろう。
グレイブスがJgなのかTopなのか分からないCGAは2ndバンフェイズでロールを絞ってバンすることが出来ず、ADCにまでバン枠が回らなかった。
この迷彩が効いて、レネクトンにグラガス、アーリにルブラン、ジンクスにザヤとおそらく全レーンBCが希望した通りのマッチアップを作ることに成功した。

CGAとしてはBCの構成が中盤にフォーカスしているので、ジンクスを育てつつレイトゲームまで耐える必要がある。

序盤のミッドレーンではカウンターチャンピオンの利を活かしてDiceが主導権を握る。
しかしここでBCはリフトヘラルドよりもドラゴンを優先し、CGAのリフトヘラルドとトレードすることを選択する。
本来、優先度は1体目のリフトヘラルド>1体目のドラゴンなのだが、BCとしてはドラゴンソウルを取る、あるいは3つのドラゴンバフを取ってレイトゲームを待つCGAにプレッシャーをかけたいため、この判断に至ったのだろう。
1体目のドラゴンが所謂「外れ」ドラゴンであるクラウドドレイクだったのも判断材料になったかもしれない。

12分、DiceがついにKaitoをソロキル。FlawlesSが初手でアンブラルグレイブを買っていることもあり、この2人がセットで動いてスノーボールしていく体制が出来上がった。

2体目のドラゴンがポップすると、またしてもルブランがアーリに仕掛けて大幅に体力を削って戦闘不能状態に持ち込むと、BCは悠々とドラゴンをスタート。
しかしドラゴンピット側からブラストコーンで入ってきたCassinがドラゴンをスティール。倒されてしまうもののBCの4連続ドラゴン獲得のプランに待ったをかけることができた。
BCとしてはFujimotoが立ち位置をリバーではなくピット側に寄せていればもしかしたら防げたかもしれないスティールだった。

16分前、CGAはNapのTPをつかったボットガンクに成功、1キルを取ってさらにボットの1stタワーに迫る。ここでコラテラルダメージを使ってウェーブクリアをしようとしたFlawlesSに対し、アルティメット使用後にノックバックする位置を呼んでNemohがWでブリンクイン。
この素晴らしい判断でさらに1キルを獲得し、自分たちのキャリーであるジンクスにキルを渡すことができた。

しかし試合展開はまだBCペース。それをけん引するのはやはりDiceのルブランだ。
サイドレーンで彼を1人で取れられるチャンピオンがいない、というのがCGAのローテーションに重くのしかかってしまう。

29分にはミッドレーンでの戦いでDiceがポークをして相手を引き付けたところで、フランカーからグレイブスとグラガスがエンゲージ。2-0で集団戦に勝利したBCはバロンも獲得する。
そのままへクステックソウルも獲得したBCは、最後の集団戦でタム・ケンチがリコールしたタイミングを突いて(見えていたかは不明だが)HybirDを捕まえ、ゲームに勝利した。

勝ったBCは8勝7敗。
ドラフトで成功した面も大きかったと思うが、前節とは違い集中してゲームをプレイできていた印象を受けた。
特にDiceは勝つことを義務付けられているマッチアップできっちりと仕事をこなし、ゲームをキャリーした。

CGAは負けて8勝7敗。順位でBCに追いつかれた。
Jg-Midのラインがピック面でもプレイ面でもCGAに1枚上をいかれてしまった。
ドラゴンスティールもあってなんとかHybirDの4アイテムの時間帯までゲームを伸ばすことに成功したものの、それまでの負債が大きすぎた。



AXIZ vs V3esports





AXZはおなじみとなったtol2のケネン入りの集団戦構成。ADCをサミーラにしたことで中盤の集団戦でADCにキルを集めて逃げ切りやすい構成になった。
一方V3はケネンに対してWashidaiがカミールをピック。ブラウム、ザヤとディスエンゲージを見据えたチャンピオンが採用されていて4-1のスプリットプッシュが狙える構成になっている。

序盤はケネンが絡む集団戦を避けたいV3としてはボットサイドを、AXZはケネンのいるトップサイドを重要視する展開になりそうだ。

5分30秒、トップレーンに寄ったSwampのへカリムをワードで察知するとV3は即座にドラゴンを取る判断をした。
AXZとしてはボットサイドにボリベアがいることをワードで確認できていたので反対サイドのトップレーンを狙ったのだとおもうが、自軍のMid、ADCがリコールタイミングだったので、ここでJgがトップに顔を出してしまうと、ガンク成功すればまだいいが、タダでドラゴンを渡してしまう危険性がある選択だ。

結果としてはWashidaiはワードを消した後再度ガンクをしたSwampによって倒されドラゴンとファーストブラッドのトレードになった。
TPがあるためこのデッドは致命傷にはならないが、トップサイドには確実に相手のへカリムがいて、自分たちのJgがボットサイドにいることも相手目線で確定してる状態だったので、もう少し安全にプレイしたほうがよかったと思えるシーンになった。

AXZは1体目のリフト・ヘラルドが湧くとそのままラッシュし獲得に成功する。1キルを持ったケネンがいるサイドでアクションを起こしたくないV3としてはこれをスルーしたのは冷静な判断だった。

この試合ミッドレーンでの争いが頻発したが、随所でDiceyのカバーが目立った。10分にはボリベアのカウンターガンクからへカリムを守り、14分にはhetelのブラウムを錨投げで引きはがし、シンドラを守るための氷河の裂溝を撃つタイミングを遅らせた。
2体目のリフトヘラルドのファイトでも、自ら身体をぶつけてタンクしフォーカスを集めて、横からtol2がフラッシュインRを狙えるポジションをつくった。
フラッシュイン自体はWashidaiのナイスチェックで阻止されてしまうが、それでもAXZはリフトヘラルドの獲得に成功する。

この戦いで得たリフトヘラルドでAXZはミッドの1stタワーの破壊に成功、レーンのコントロールを得てドラゴンの獲得につなげる。
ここまで2連続でドラゴンを取れていたV3としてはこの一連のファイトとローテーションでドラゴンソウルで勝つプランが遠のいてしまった。

そもそもドラフト段階でついていた構成差、さらにADC間のゴールド差がついてしまったことでV3は集団戦で勝つのは難しく、ドラゴンをほぼフリーで渡しながらトップをプッシュするなどカミールのスプリットプッシュ性能を活かしながらオブジェクトをトレードしていく戦術を採る。
その作戦が実ったのはゲーム時間32分。ボットの2ndタワーをシージしていたWashidaiをAXZが4人でガンク。Washidaiは倒されながらもタワーの破壊に成功し、AXZは反対サイドでバロンにタッチする。

気づいたSwampが寄るもhetelの氷河の裂溝、Eugeoの闇の波動に阻まれてエンゲージならず。V3はカミールを犠牲に4つのバロンバフを持ち帰ることに成功した。

カウンターでドラゴンにラッシュしたAXZは集団戦の強さを圧力にドラゴンソウルを獲得、しかし集団戦を回避したV3はバロンバフによるシージでミッドのインヒビターの獲得に成功する。

そのままカミールによるスプリットプッシュを継続したいV3だったが、残りの4人で中途半端に前に出たところをAXZがエンゲージ。へクステックソウルのスロー、人数差、構成差もあってV3は逃げ切れず、Sangchuのサミーラが集団戦で暴れまわりクアドラキル達成。
4-0でAXZが集団戦に勝利するとスプリットしていたカミールもギリギリまで粘ったがMegumiinに打ち取られゲームセット。
AXZが接戦のゲームを制した。

勝ったAXZは5勝10敗。
Washidaiのスプリットプッシュの対応に苦しめられ、あわやというシーンもあったが最後は構成の圧力を背景にドラゴンをしっかりスタック出来ていたことが勝利の決め手となった。

V3は今シーズンインヒビターを獲得したのはこの試合が初で、初勝利まで本当にあと1歩だった。
AXZ得意のケネン入り構成に対しスプリットプッシュ戦術を見事に運用していたが、最後の最後で4-1スプリットの4側がディスエンゲージしきれなかった。




DetonationFocusMe vs SengokuGaming





DFMはこの日行われたSHGの構成に近いが、Midがアーリ、Supがセトになったことでエンゲージやタワーダイブが得意になっている構成。
SGはFakerがピックして話題のMidカイ=サを採用した3マークスマン構成。全体的にパワースパイクが遅いので、カイ=サのWが進化して睨みあいの状況が作れるところまでゲームを壊さずに維持していきたい。

DFMBotDuoお得意の、レベル2まであと1ミニオンの瞬間に仕掛ける作戦でいきなりノーチラスをリコールに追い込む。
積極的にトレードを行うDFMに対しOnceがボットガンク。完全に背後を取ったSGだったがHarpのセトのヘイメイカーのシールドとダメージによって1-1のトレードに持ち込まれてしまう。

SGが仕掛けたら次はDFMのターンと言わんばかりに8分前にはアーリを含めた4人でボットタワーにダイブ。
まずはタワー下に追い込んだHoney、Entyを倒してYaharongのダブルキル。
カバーにきたジャーバンIVがセトを決戦場で囲ってキルを取り返しにかかるも、その瞬間レベル6になったHarpは冷静にショーストッパーで決戦場から脱出、着地点にアーリがチャームをぴったり合わせOnceまで打ち取ってしまう。
結局Harpも生還し、DFMはYutaponが倒されただけの3-1トレード。このダイブでミッド、ボットの優勢はDFMのものとなった。

特にトリプルキルを取ったYaharongは10分前にエバーフロストが完成。初手にマナムネを最初に買わなければいけないカイ=サとは圧倒的なアイテム差が出来てしまい、Jettはレーニングすらままならなくなってしまった。

早々にミッドの1stタワーを破壊すると、ボットへトップへとロームを開始し、Eviにキルを提供。チーム全体がスノーボールしていく。

SGはOnce、Entyを軸に何度かいいエンゲージを見せるもついた差が大きすぎた。
最後はバロンを中断してDFMが強引に集団戦を強引に仕掛け、そのままネクサスを破壊した。

DFMはこれで4連勝で14勝1敗。
BotDuoのレーン戦の強さはズバ抜けていて、RJくらいでないと土俵にすら立てないのではないかと思わせる迫力がある。
Yaharongは3キルのお膳立てがあったもののアーリの機動力、ユーティリティ性能を発揮、理想的な運用法でゲームを支配した。

SGは3度目の正直でDFMに挑んだが届かず、10勝5敗となった。
この試合は正直Midカイ=サがどうこうという内容ではなかったが、3マークスマン構成なのでCCが薄く、大きくリードされてからの逆転が難しくなってしまったのは事実だ。