LJL観戦メモ2022Spring Day16
この日から12.5。バイバイ、アフェリオス
RascalJester vs DetonationFocusMe
首位決戦第3ラウンドとなった注目のマッチだったが、DFMはTopのEviが体調不良で欠場、
代わりにサブのMarimoがADCとしてLJLデビュー、Yutaponが2017年春以来のTopで出場と緊急ロースターで挑むことになった。
RJは前節とほぼ同じ構成で、バックラインへのダイブを狙う。DFMはプレスアタック、イグナイトを持ったレネクトンにダイアナJgとトップレーンから崩せる構成を選択。
RJは3分50秒、早めのリコールをしていたYutaponに対しタワーを追い越す形でのhacahmechaのガンク。
レネクトンもなんとかタワー下にいって溜まったミニオンにQを使って回復を試みるが足りず、ウェーブロストした上にファーストブラッド献上とDFMとしてはかなり苦しい立ち上がりになった。
さらに5分50秒、Yutaponに再びのボリベアとアーリのガンクし、フラッシュを吐かせる。
その間にStealはドラゴンを獲得し、アーリがロームしたことを利用してYaharongがボットサイドにロームする動きを見せる。
警戒したRJのBotDuoはポジションをかなり下げ、結果としてDFMがタワープレート獲得、ウェーブコントロールを握ることに。
この動きが功を奏し、先にボットレーンがローム出来たDFMはそのままリフトヘラルドの獲得に成功する。
DFMは獲得したヘラルドをトップに召喚しタワーの破壊に成功、凹んでいたレネクトンにゴールドを供給し戦線に復帰させる。
両チームがそれぞれ反対サイドでアクションを起こす展開が続きゴールドほぼイーブンで進んだ23分過ぎ、3体目のドラゴンファイトが大きなターニングポイントとなった。
RJはフェイスチェックをしにきたHarpをキャッチするとバーストで倒しきり、早々に人数有利をつくる。
Yutaponをボットレーン側回り込ませ、挟み込んで戦おうとするDFMだったが、これをhachamechaがみつけるとRJは一気にレネクトンにフォーカス、対抗すべくDFMは固まったRJのメンバーに対してStealが飛び込んで崩月。3人にノックバックが入り、ダイアナは体力ぎりぎりで砂時計発動とDFMが良い形を作ったかに思えたが、ポジションを確保できているのはRJ側だった。
体力が低いSsol、Secret、RecapはDFMのメンバーが誰もいないボットレーン側に逃げ、体力の多いhachamechaとInoが壁となる。
こうなってはジンクスもライズも固く体力のあるナーとボリベアしか攻撃することが出来ず、ステイシスの解けたSteal、ナー!を避けてポジションを悪くしたMarimo、Yutaponと順番に倒していき、誰も失うことなく4キル獲得。3つ目のドラゴンバフも獲得して、ゲームの主導権を握った。
28分過ぎ、もはや風物詩となったSsolカイ=サのWポークがラプター前にいたダイアナにあたったことをきっかけにRJが集団戦を開始。
実はこの直前にDFMはレネクトンを裏のブッシュに隠すことに成功していて、Recapもボットのウェーブを触っていたのでまだ合流できていないという状況。
おそらくStealはわざとWを受けてベイトしたのだと思う。
Stealが砂時計を使って時間を稼ぐとポータルワープで寄ってきたYaharongがInoを捕まえてDFMがカウンターエンゲージ。
しかしDFMにとっては戦った場所が悪かった。ストップウォッチでレネクトン、ライズのダメージを耐え、メガナーになったInoがアルティメットでYaharong、Marimoをダブルスタン。これが決め手となって5-1で集団戦を制したRJがバロンとドラゴンソウルを獲得。
そのままゲームに勝利した。
RJは9連勝で12勝4敗。DFMとの対戦成績を2勝1敗とし、単独2位を維持した。
RJのダイブ構成はアーリが若干ナーフされたものの12.5パッチで受ける影響は比較的少ないので、今後も戦っていけそうだ。
この試合ではInoとhachamechaの両フロントラインの働きが素晴らしく、重要な集団戦でYaharong、Marimoに思ったようなポジショニングを取らせなかった。
DFMは敗れて14勝2敗。
ベストメンバーで戦えなかったので、この敗戦はある程度仕方ない部分もある。
そんな中Yaharongはレベル9のライズでアーリをソロキルするなどフィジカルの強さを見せつけてくれた。
新人Marimoもデビュー戦としては及第点以上のプレイが出来ていたし、順位が確定したタイミングなどでもう1回プレイが見てみたい。
SoftbankHawksGaming vs AXIZ
プレーオフ当落線上にいる2チームのサバイバルマッチ。
SHGは直前のRJと同じくダイブ構成だが、Blankがキャリー力のあるヴィエゴ、Marbleが安全性の高いザヤとチーム事情に合わせたアレンジがされている。
対するAXZは安定したエンゲージとフロントラインに2DPSという王道的なピック。ついにケネンをバンされたtol2がサイオンでどれだけ存在感を出せるかにも注目だ。
4分45秒、ケネンが、いや懸念が的中する形でKinatuがtol2をソロキルしてファーストブラッド。
メガになったことで征服者のスタックが一気に溜まり、それがtol2のダメージ計算を狂わせたか。
一方ボットでレーンの主導権を握っているAXZは、一度ヴィエゴに妨害されジンクスがフラッシュを落とすハプニングなどあったものの、1体目のドラゴンを獲得する。
引き続きトップレーンをドミネートするナーがサイオンをレーンから追い出すと、ヴィエゴとヴェックスがトップサイドのジャングルに入ってボリベアをキル、そのままリフトヘラルドを獲得とSHGがトップサイド、AXZがボットサイドを支配する展開になっていく。
その流れどおりにトップの1stタワーをSHGが、2体目のドラゴンをAXZが獲得する。
ゲームが動いたのは15分。2体目のリフトヘラルドを取ったSHGに対し、AXZはミッドレーンをプッシュしてタワーへの圧力をかける。
SHGはリバーとミッド1stタワー側から挟み込むようにプレッシャーをかけるとDasheRの影法師がSangchuにヒット。
Sangchuは助けを求めてDiceyのほうに寄るが、トップサイドのリバーからプレッシャーを受けた他の3人とポジションが被ってしまいブリンクインしてきたヴェックスのフリーを3人受けてしまう。
そこからエバーフロスト、磁気嵐流、ナー!とCCが重なり、SHGは3キルとミッドの1stタワーを獲得。
この集団戦でトリプルキルを取ったKinatuは対面に4000g近いリードを作り、完全にAXZのコントロールできる存在ではなくなった。
放っておくとナーを起点にタワーを破壊されてしまう状況に陥ったAXZはSwampが無理をしてでも身体をぶつけていかざるを得ない。
しかしそのSwampをジャングルの入り口でDasheRがキャッチしてキル、SHGはそのままバロン獲得につなげた。
ナーを使った4-1スプリットプッシュに対し、サイオンの猪突猛進で強引にエンゲージしてAXZが1キル取り変えず場面もあったが、反省を活かしたSHGはそのあと積極的にグループアップ。
最後は再びのサイオンのRに対し、Marbleがフェザーストームで華麗に躱したをRainaのカウンターエンゲージが決まってGG。
SHGがプレーオフに向けて大きな1勝を挙げた。
SHGは5勝11敗。直接対決に勝利してAXZと星が並んだ。V3戦を残している分、SHGがプレーオフ戦線で1歩リードした、と言ってもいいだろう。
Kinatuのソロキルからトップサイドでのゲームメイク、というの流れがスムーズで、課題の中盤以降も勝ちに向けた動きが明確だった。
AXZにとっては痛恨の敗北となり、5勝11敗に。
トップサイドとボットサイドの有利を交換したまではよかったが、ミッドレーンでのオーバープッシュとポジショニングミスが痛かった。
SengokuGaming vs CrestGamingAct
SGはルブランとザヤで削ってからエンゲージするポークエンゲージが基調だが、ナーの育ち次第では1-3-1も出来るマルチな構成。
対するCGAはレク=サイの序盤の影響力を活かして上半身で少数戦を起こしてゲームを作っていきたい構成だ。
SGはCassinの序盤の影響力を削るため敵ラプター前にワードを置いてのゲームスタート。さらにJgがファーストリコールするタイミングでもう一度同じ場所をワーディング。
これである程度レク=サイの向かう先が分かるためSGとしてはガンク警戒するなりカウンターガンクするなりの選択肢が生まれる。
お互いのジャングラーが絡んだところで試合が動いていくかとおもいきや、最初にキルが発生したのはレーナー同士の戦いだった。
4分40秒、Nemohが前衛ミニオンと後衛ミニオンのわずかな隙間を縫ってフックを当てると、HybirDがWからEでブリンクインしてボットレーンはオールイン対決に発展。
ファーストブラッドはHoneyが獲得するが、征服者のスタックを溜め切ったエズリアルが止まらず2-1でCGAがキルトレードに勝利する。
エアリーと征服者の性能差、イグナイトを切った先の違いが勝敗を分けたシーンだった。
しかし5分30秒、エズリアルがウェーブをタワーに押し付けるために前にアーケインシフトをしたタイミングでザヤがレーンに復帰。これによってHybriDは倒されてしまう。
いいプレイと悪いプレイ両方が出てしまったCGAのBotDuoだったが、今度はNemohが相方のミスの分を取り返す。
ミッドレーンにロームしてJettとKaitoの1v1に介入し助けると、直後にはCassinがいないだろうと強気に視界を取りに来たレオナを錨投げでキャッチ。これにヴェックスとレク=サイが合わせて倒しきると、そのまま1体目のドラゴン獲得につなげた。
8分過ぎ、トップレーンでウェーブをコントロールしたSGはリフトヘラルドに攻撃を開始する。ケネンを持つCGAとしてもここで戦いを起こすべく身体を寄せるが、焦りがミスを生んでしまう。
リフトヘラルドのスティールに成功したCGAだがその流れでNapが雷撃の大嵐を発動させたところで変身したPazのナー!が決まり2人にスタン。そこにへカリムとルブランのAOEダメージが重なりSGは一気に2キルを獲得する。
CGAとしてはへカリムとナーがスタンしたところにヴェックスで飛び込む算段だったとおもうが、Pazのゲージ管理が完璧だった。
続く10分前後にまたしてもボットレーンでファイトが起きる。ノーチラスがレベル6になった直後にフックから仕掛けるがヒット後爆雷発射を受ける前にフェザーストームを発動。
グレイシャルオーグメントのフィールド外に出てからブレードコーラーでノーチラスに大ダメージを与えて後退させると、へカリム、ルブランのカバーが間に合って合計3キル獲得。
一気にミッドからボットにかけてSGが有利な状況が出来上がったかと思うのもつかの間、Cassin、Kaitoは構成の狙い通りの少数戦でOnce、Jettを撃破。
簡単にゲームの主導権を渡さない。
一進一退の攻防が続き、迎えた4体目のドラゴン戦。
CGAはスカトルワードが切れるのを待ってドラゴンを開始。ブラストコーン付近にヴェックスとケネンが潜んでSGのメンバーがドラゴンに踏み込んだら一気に2人のAoECCで反撃する構えだ。
しかしSGは青バフ付近に置いたワードでKaitoが潜んでいるブッシュを把握していた。
ドラゴンが倒される直前にOnceはわざとドラゴンに身体寄せてSG側にドラゴンを誘導。これはスマイトを撃つために少し前に出たCassinにHoneyが置いた羽を踏ませる頭脳プレイだった。
Honeyは即座にブレードコーラーを発動。レク=サイの体力が一気に削れると同時にSGは集団戦を開始、JettがKaitoを奇襲してWのシールドを使わせる。
これによってヴェックスはゲージを失い、Rで飛び込んでもフリーを与えることが出来ず、CGAの思い描いた集団戦は実現しなかった。
SGはこの素晴らしい連携で5-0のエース。集団戦に勝利したSGはそのままバロン獲得、リードを大きく広げてそのままゲームに勝利した。
SGは勝って11勝5敗と連勝街道を走る2位RJに食らいついている。
この試合は特に集団戦でのフィジカルの高さが高く、ここには書ききれないくらい好プレーを連発していた。
CGAは8勝8敗の勝率5割ラインへ後退。
Cassinのレク=サイは存在感を見せていたが、育てるレーナーがややマイルドなチャンピオンが多く、スノーボールさせきれなかった印象を受けた。
V3esports vs BurningCore
V3はDay8でRJが使った構成と似ていて、ボリベア-ベイガーでスペースを作り、ゼリが暴れるという集団戦構成。
対するBCは前節とほぼ同じでJg-Midの連携で相手のJg-Midを破壊するのが狙いだ。ルブランがアーリに、ザヤがカイ=サになったことでダイブ要素が強くなっている。
この日のBCはピック通りFlawlesS-Diceのライン中心にゲームプランを立てていた。グレイブスはとにかく徹底的にファームを行うスタイル。
6分40秒過ぎ、V3はドラゴンを獲得するがベイガーがミッドに帰る道をDiceが封鎖してFlawlesSと一緒に赤バフ近くに追い込むと1キル獲得。
さらにミッドタワーにノーチラスとダイブしてキルをとるなどミッドジャングル間で差を広げることに専心するものの、序盤はドラゴンにもヘラルドにも全くコンテストしない。
2人が十分に育つとグレイブスがもつアンブラルグレイブの視界除去能力とアーリのキャッチ能力を背景に敵ジャングルを制圧、その圧力でドラゴンをスタックしていく。
V3もサイドレーンで甘えたポジショニングを咎めてキルを取り返しキルスコアは4-4のイーブンだったが、4体目のドラゴンが倒された23分時点でグローバルゴールドでは3000g弱BCがリードする展開となった。
このゴールド差を生んだ要因の一つである視界差による圧力は別の数値にも表れていて、同じ23分時点でV3のJg、Yunikaの視界スコアが32なのに対し、FlawlesSはなんと94。
VSPM(1分あたりの視界スコア)は4.08。LJLトップがSupのDiceyで2.76なことを考えればこれがいかに驚異的な数値か伝わると思う。
既に3つのドラゴンスタックを持つBCとしては早い時間帯にバロンを触らずとも、次のドラゴンが沸いたタイミングでバロンとドラゴンを天秤にかけることが出来、V3に対して有利な読み合いを行える。
この状況有利を活かしてBCはバロン前の視界を消しきると、確認しに来たhetelを捕まえて1キル獲得。さらに青トリンケットを使わせてからブッシュ待機を再開してYunikaをキルする。
こうしてBCがリードをさらに広げた後に行われた5体目のドラゴン戦。
ドラゴンを取らせるわけにはいかないV3は5人で小さく固まってドラゴン前のポジションを確保する。
それに対しBCは3方向から包み込むようにプレッシャーをかける陣形を敷いた。
ミッドレーン側からやってくるBCのメンバーを止めるべくイベントホライズンを発動させたEugeoに対し、フランカーのDiceがチャームをヒット。
一気に体力を削り砂時計を使わせると、続いて入ってきたRayFarkyがRでゼリを危険なポジションまで運ぶと再びDiceのチャームがキャリーを捉える。
このCCチェーンが決まり、V3のダメージディーラーであるEugeo、dresscodeを完全に封じ込めたBCが集団戦に4-1で勝利。
ソウルこそYunikaにスマイトで押さえられ取れなかったものの、バロンを獲得。そのままゲームに勝利した。
勝ったBCは2連勝で9勝7敗。
やはり2巡目はプレーオフやサマーを見据えてピックを試していたのだろうか。
ここ最近はシーズン序盤に見せていたFlawlesSの腕力を押し付けるプレイスタイルが戻ってきてチームも上り調子だ。
敗れたV3は0勝16敗。
ローテーションで後手後手に回ってしまったのが、最後のドラゴンファイトでポジションを取れなかった原因。
特に4体目のドラゴン前にWashidaiが倒されてしまったのが痛く、ドラゴンが湧く前にボットサイドのジャングルを取りに行く時間が作れなかった。
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