LJL観戦メモ2022Spring Day18

March 21, 2022 by lol-cla管理人, Patch 12.5

2位を争う2チームが激突したDay18

SoftbankHawksGaming vs CrestGamingAct





SHGはこのところ成功している、へカリム・アーリの組み合わせにスノーボールしやすいアカリ、サミーラをサイドレーンに配置したチーム構成。
対するCGAはアーリにカウンターをあてつつ、ポークとダイブが両方狙える万能な構成だが、その分ディスエンゲージ力はあまりないためSHGのダイブに上手く対応できるかがカギになっている。

レネクトンがアカリに対してレーン戦で有利を取っていたこともあって、CGAはへカリムの位置をかなり正確に把握できていて、序盤のガンクを受けずにレーン戦を過ごすことが出来た。
8分のリフトヘラルドを巡った戦いは、Napが先に寄れる利を活かしてCGAが獲得したが帰るタイミングでSHGも戦いをしかける。
1-1のキルトレードになったがヘラルドの瞳を入手したのはCGA、キルが欲しいアカリが育ったのがSHGとお互いに痛み分けの結果となった。

激しいダメージトレードを行っていたボットレーンにBlankがガンク成功でMarbleがダブルキル。
直前でNemohはソーラーフレアからエンゲージをしており、アルティメットを残していたRainaとの差も出てしまった。

これでボットレーンで有利をつくったSHGは2体目のドラゴンへのセットアップを行う。
まずミッドレーンでDasheRがKaitoに対してダメージトレードを仕掛け、ルブランをリコールに追い込む。
ルブランはTPしてレーン復帰したもののウェーブがタワーに到達しており、これの処理をせざるを得ない状況だった。
これで一時的に4対3と人数差を作ったSHGはすかさずへカリムのスペクターズ・オンスロートからエンゲージ、NemohをキルしHybriDをフラッシュアウトさせて完全にドラゴン前のポジションを占拠、そのままドラゴンの獲得に成功した。

この勝利でSHGがゲームを支配するかとおもわれたが、2体目のヘラルドファイトでここまでやられていたCGAのBotDuoが好プレーを見せる。
ボットのウェーブを少し捨てて早めにヘラルドにローテートしたCGAは、SHGからのエンゲージを待ち構える。
Nemohはブッシュに隠れ、Rainaのフックを受けつつソーラーフレアで反撃。スタンとグレイシャルオーグメントのフィールドでSHGの寄りを阻害する。
まとまって動けないSHGのメンバーに対しNapがセベクの怒りを発動させて突進、対するBlankとKinatuもHybriDに襲い掛かる。
しかしHybirdDはイグゾーストを使ってカイトすると、最後はキラーヴォイドで反対側に逃げ出し生存。この集団戦、3-1のキルトレードでCGAが勝利すると獲得したリフトヘラルドでミッドのタワーを2本折って主導権を取り返す。
カウンターでSHGは3つ目のドラゴンを獲得、試合展開はタワーの有利を握ったCGAとドラゴンの有利を握ったV3という構図になった。

均衡した試合になるかと思われたが、SHGはワードをつかったキャッチでゲームを動かす。
20分前にはデワードするHybriDに対しアーリがフラッシュインからCCチェーンでキャッチ成功、シャットダウンゴールドをMarbleに渡すとTPしてきたNapまで倒して2キル獲得。

さらに4体目のドラゴン前にはレーンワードでレオナの動きをチェックするとまたしてもDasheRがキャッチして大幅に体力を削ってから集団戦開始。
苦しい展開になったCGAは形勢逆転を狙ってサミーラをカイ=サがアサシンすることを狙うが、SHGはそれだけが負け筋と理解していた。
キラーヴォイドを待ってからスペクターズ・オンスロート、爆雷発射とCCをすべてHybriDに注ぎ込む。
これで敵エースを完封したSHGは集団戦を5-0で勝利しインファーナルソウルを取得、これが決定打となりそのままSHGが勝利を収めた。

勝ったSHGは7勝目でプレーオフに大きく近づく1勝となった。
BlankとDasheRが起点になりつつ、TopやBotDuoにキルを渡してキャリーさせるこのチームが目指すべきスタイルがここにきてようやく出来上がってきた。
この試合もチームが18キル取ったのに、DasheRは0/0/12、Blankは2/1/12と上手くサイドレーナーを活かしてゲームに勝利した。

敗れたCGAは8勝10敗。
レーン戦、ローテーションや視界面で不利を背負ってからいい集団戦をして巻き返し、しかし最終的には序盤背負った不利で負けてしまう、という展開が続いている。



AXIZ vs BurningCore





AXZはトップセジュアニという変化球ピックが目立つが、ロングレンジのエンゲージ能力という意味ではマルファイトと似たような意味合いで、へカリムやヴェックスがダイブするのを補助する役割になりそう。
BCはもう何度も出しているルブラン、グレイブス、ザヤだが、ルブランがヴェックスをドミネートするのは簡単ではないので、いままで通りJg-Midで影響力を出せるかが焦点だ。

Diceyがレベル1のレルの強さを活かしてつっかけてきたのに対し、BCのBotDuoはサミーラにフォーカスを集中してリコールに追い込んで経験値、CS差を生み出す。
さらにミッドではグレイブスが意表をついたレベル2ガンクを成功させファーストブラッド。
試合は序盤からBCがリードを築いていく展開になった。

このボットレーンの有利からBCは1体目のドラゴンを獲得、対するAXZはリフトヘラルドの獲得に成功し、トレードとなった。
BCとしてはトップレーンのサモナースペルの差やCCの豊富さからヘラルドを争わない選択をしたようにも見えた。

2体目のドラゴンファイト、相手のジャングル深くに視界を取りに行ったAXZはFlawlesSを見つけるとSwampとMegumiinでエンゲージ。
しかし今回FlawlesSはゴアドリンカービルドにしていたため固く倒しきれない。さらにRayFarkyが徒歩で寄っていたこともあってBCがカバー成功。
一緒に飛び込むはずだったSangchuとDiceyはザヤとルブランによって背後からも挟まれるような形になってしまい逃げ場がなくなってしまった。
4-1のキルトレードでBCがファイトに勝利し2体目のドラゴンを獲得、一気にリードを広げた。
tol2のセジュアニはTPがあったが切らずトップをプッシュすることを選択しており、AXZはファイトするのかしないのか、意思統一が上手くいかなかった場面だった。

AXZが反省を生かしたのが14分すぎのボットサイドジャングル内でのファイト。赤バフのコントロールを行っていたBCに対し、レルが仕掛けるとセジュアニが素早くTPで反応する。
ノーチラス、グレイブスをキャッチして倒すと、カバーに動いていたYuhiをSangchuがソロキルして計3キル獲得と巻き返す。

しかし2体目のヘラルドファイトでまたしてもAXZが同じミスを犯す。
RayFarkyがミッドサイドに寄っていることを確認していたはずなのにSwampが強引にエンゲージしてしまい、孤立、倒されてしまう。それのカバーを中途半端に行ったSangchuにFujimotonoフックが当たってしまい、結果は4-0でBCが勝利。
AXZとしてはまたしてもセジュアニがいないところでの集団戦になってしまった。

その後はダイブ構成らしい良い集団戦の形をつくれたAXZだったが、BCはザヤの回避能力やゴアドリンカーを積んだグレイブスの固さを活かして跳ね返しゲームに勝利した。

BCは勝って10勝8敗。
グレイブス、ルブラン、ザヤの構成は同じだがグレイブスがゴアドリンカー、ルブランがエバーフロスト、ザヤがDPSビルドとアイテムを味変して今流行のダイブ構成に対応していたのが興味深い1戦だった。

敗れたAXZは5勝13敗。SHGがこの日勝利したためプレーオフ進出が苦しくなってきた。
成績云々よりも今日の試合は序中盤コミュニケーションの問題が頻発してしまい、非常に残念な内容となってしまった。
集団戦でもそうだがTopセジュアニピックもイグナイトを持って行ったのにもかかわらず、Swampは一切介入せずとプレイ面での嚙み合わなさが気になった。



V3esports vs DetonationFocusMe





V3はアカリ、ヴェックスと飛び込めるチャンピオンと、その場を整えやすいトランドル、レオナ、助けのいらないADCザヤとADCを放置して戦うことを想定した構成に見える。
一方DFMはケイトリン、ラックスのボットレーンプッシュコンビにライズ、へカリムのタワーダイブコンビと分かりやすくボットレーンから崩していくチームコンプだ。

ケイトリン・ラックスをDFMが選択したためゲーム序盤はどちらのチームにとっても注目のレーンになるのはボットレーン。
ゲーム時間3分、一週目のファームを終えたトランドルとへカリムがボットレーンでかち合って3対3のファイトが発生する。
氷冷の柱でHarpのラックスを止めたV3はそのまま削り切ってファーストブラッド獲得。しかし、ライトバインドとヨードルトラップをチェインさせたDFMはYunikaをキル。
ダブルバフを獲得したYutaponはdresscodeにもトラップを踏ませて1v1を制する。体力の低くなったStealをhetelが倒して結果としては2-2のキルトレードとなったが、ADCにダブルバフ、ダブルキルが入った分DFMが得したファイトになった。

6分にはDFMはボットタワーへの4マンダイブから2キルを獲得。それのカウンターとしてV3はトップのEviに対する3マンダイブを行う。
Eviは通常攻撃とQ1でWashidaiを削ると、Eugeoがタワーアグロを受けているのを確認してからQ2、Q3を的確に当てて倒しきり、WでYunikaを捉えさらに1キル、Rの効果延長を活かしてWashidaiもさらにさらにキル。タワーダイブを3-0で凌ぐスーパープレイを見せた。
プレイも完璧だったが対面がアカリということもあって初手にヘクスドリンカーを購入していて、これがアカリだけでなくヴェックスのダメージもカットした、というのが大きかった。

オールスターの試合かのようなキル合戦になった本ゲームだが、徐々にリードを広げていったのはDFM。
それが決定的になったのが11分過ぎに起きた遅めのヘラルドファイトで、V3はヘラルドにタッチしたがDFMに完全に包囲される格好になってしまい、壁越しのライトバインドでトランドルが捕まったところから集団戦が開始。
Yaharongにフォーカスを集めたV3だったが、ストップウォッチで回避されてしまう。
その間にEviのエイトロックスが3人をゾーニング。DFMはYunikaを倒しきり、Washidaiを戦闘不能状態に追い込むと、エイトロックスが逃げる3人に向かってQ3でノックアップ。
そこから合流したライズと共に1stタワーと2ndタワーの狭いスキマへのタワーダイブを慣行。逃げてきたアカリとレオナを倒しきって4キルとリフトヘラルドを獲得。
そのままミッドの1stタワーもリフトヘラルドを召喚せずに破壊してゲーム時間12分で9000gもの差をつける。

16分にボットのインヒビターを獲得したDFMはその近くに育ちに育ったエイトロックスを配置。対処ができないV3は2体目のリフトヘラルドにコンテストすることが出来なかった。
トランドルをEviの短いノックアップでとらえた瞬間に完璧なCCチェーンを決めて倒しきると、そのままボットのスーパーミニオンのウェーブと共にネクサスタワーへと攻撃を開始。
V3もネクサスを守るべく集団戦をしかけるも歯が立たず、18分50秒、リフトヘラルドが踊る中DFMがネクサスを破壊し今シーズン最短のゲームを制した。

勝ったDFMは16勝2敗。
荒れた試合のなかでも1タワー、1エピックモンスターも渡さずにV3を完封した。Yaharongが孤立して倒されるシーンもあったが、オブジェクトに影響がないタイミングで集中力を保ってプレイしていたことが伺える。
病み上がりのEviはV3から3マンダイブという手荒い歓迎を受けたがそれをはじき返してゲームをキャリーした。

敗れたV3は0勝18敗。
DFMとは反対に試合が荒れていくにつれ、集中力が不足するプレイが増えてしまい、経験やチーム力の差がはっきりとでる結果になってしまった。
Yunikaが2試合連続でトランドルをピックしているが、2戦とも構成がマッチしておらず、プレイヤーの自信のあるピックを優先しているのかもしれないが、ちょっとチームの精神状態も気がかりになるような負け方が続いてしまった。



RascalJester vs SengokuGaming





RJはベイガー、ジリアンを両取りしたゾーニング能力の高いプロテクトキャリー構成。
対するSGはエコーをピック。ベイガーに対してはウェーブクリア能力で上回りアサシンなのでプレッシャーをかけやすい。イベントホライズンを受けてもクロノブレイクで脱出できるなど考えられたカウンターピックだ。

ミッドでカウンターピックを当てたSGはJettがミッドをプッシュしてはラプターにワードを置くという動きを繰り返す。
これによってリバーからRJ側のボットジャングルの入り口付近にかけての視界を支配したSGは6分20秒、スカトルを取りに来たhachamechaのポッピーを捕まえる。
タム・ケンチのQアフェリオスのグラヴィタムでポッピーを拘束すると船旅でノックアップ。カバーにきたRecapのベイガーをJettがドラゴンピット裏から急襲。
そのままタワーダイブまで決め切ったSGが一気に4キルを獲得してボットサイドで大きな戦果をあげた。

得たアドバンテージを活かしたのがEnty。ジャングルの介入なしにジリアンを2回キルして、ドラゴン獲得につなげるなどさらにリードを広げていく。

こうなるとレーンで勝っているInoを育てて希望をつなぎたいRJだが、Jettの圧力が高すぎてhachamechaはミッドのカバーをせざるを得ず、せっかくの主導権を活かすことができない。
ポッピーの献身的なカバーがあったもののリフトヘラルドのタックルやレーンマッチアップの差もあって、ゲーム時間15分にはRJのミッドの1stタワーが破壊される。

ゲーム時間16分40秒、視界を取りに前に出すぎたタム・ケンチを見つけたRJはキャッチしてファイトを開始。ミッドタワー横の狭い通路に相手を追い込むとイベントホライズンで通路を封鎖して1キル獲得。
その瞬間にJettがSecretを倒して1-1のトレード。そこまではよかったがリバーにいるエコーを捕まえにいったのがRJとしてはミスだった。
SGはエコーの機動力を生かして戦場を広げるとグラガスがカバー。戦場がリバーになったことでポッピーもベイガーもCCを有効に使えず、さらにPazの奢りでバラバラに分断されてしまう。
インファーナルリフトで最短距離で戦場に合流したHoneyはベイガーをグラヴィタムのスキルをつかって撃破。その瞬間に武器セットがチャクラム・鎌になったことで迫ってきたInoのレネクトンと近距離で渡り合うことができた。

自分たちの得意なフィールドに相手を誘い込み、アフェリオスの武器管理も完璧と、今季のSGを象徴するような集団戦で5-1のエース。

この集団戦で4/0/4となり2コア完成したJettのエコーがスプリットプッシュを開始するとRJは1人で対処することが難しく、得意のローテーション対決でどんどん不利な状況に追い込まれていってしまう。

途中、視界を消さずに悠々と敵ジャングルを歩いていたOnceがキャッチされるなどもはやノルマとなったSGの凡ミスが出るものの大勢には影響なく、4体目のドラゴンファイトでもきっちり戦場を広く取ったSGはRJを完封。
安全にインファーナルソウルを獲得し、そのままゲームに勝利した。

SGは2位対決を制し、13勝5敗。RJとの直接対決が2勝1敗になったので、このまま同率でシーズンを終えた場合上の順位になる権利を得た。
RJのシーズン中何度も見せてきたベイガー入り構成に対してエコーを出したアイディアもそうだが、ボリベアをバンしたことも効いていてRJ側が当たりたいタイミングで当たれないピックになっていた。

RJは負けて13勝5敗。Day8から続いた連勝は10でストップしてしまった。
シーズン2位の権利が遠のいてしまったが、逆に言えばレギュラーシーズン中にカウンターピックを見せてもらった、と取ることもできる。
プレーオフで2チームが当たった時のバン・ピックが楽しみだ。