LJL観戦メモ2022Spring Day19

March 23, 2022 by lol-cla管理人, Patch 12.5

プレーオフに向けて上位勢が調整に入りつつある感

DetonaitionFocusMe vs AXIZ





DFMはトリンダメア、アーリと言うサイドレーンで強いチャンピオンにレイトキャリーを組み合わせた1-3-1と終盤の集団戦を両方行えるチーム構成。
対するAXZはセジュアニ、シンドラ、へカリムでキャッチして、そのあとエンゲージを行う、キャッチアンドエンゲージといった構成。
DFMはエンゲージがやや弱いのでカイ=サがポークビルドに行った場合対処に苦労しそうで、ソロレーナーが育てられるかが重要になりそうだ。

レーン戦開始からパッシブとイグナイトの差を主張して積極的にトレードを仕掛けていたtol2だったが、踏み込みすぎてタワーのアグロを受けてしまう。
1発目だけなら計算のうちだったかもしれないが、自軍ミニオンにスタックしてしまい2発目まで受けたのが誤算、そのミスをEviが見逃すわけもなく3分30秒にファーストブラッド発生、さっそくトリンダメアが育つ下地が出来上がってしまう。

トップの主導権をそのまま渡すわけにはいかないAXZは5分、Swampがレーンカバーのような形で姿を現すとミッドで先にウェーブクリアをできたMegumiinが合流して3マントップタワーダイブを敢行。
Stealもカバーに入ったがシンドラの闇の波動が2人に入ってキルトレードは2-1、AXZがやり返すことに成功した。

しかし1ガンクを受けた程度でEviは止まらない。すぐにウェーブクリアで差をつけるとミッドレーンにロームし、シン・ジャオを追い回すシンドラ、へカリムを逆にチェイスする。移動スキルのないMegumiinはトリンダメアのEアーリのRから逃げ切ることは難しく、最後はチャームに捕まってデッド。
1体目のリフトヘラルドファイトでもEviは活躍をみせる。先に自分が置いておいたラプター前ワードでAXZのJg-Midの位置を確認すると、スクライヤーブルームに映らないように少し遅れてからトップレーンサイドのブッシュにブリンクイン。ヘラルドファイトに合流しようとするtol2をゾーンアウトしてそのままタワー下まで追いかけてキル、チームのオブジェクト獲得に貢献する。

11分50秒トップ、ミッドで有利を取ったDFMは次はボットレーンへのダイブを匂わせるワーディングを行う。
それに対しAXZは反応してへカリムを寄せ、シンドラもボットサイドに寄ろうとするが、その動きはDFMに完全に把握されていた。
Stealの風成雷鳴からMegumiinを捕まえて倒し、Yaharongのアルティメットが落ちたことで再エンゲージを狙ったtol2、Swampにも冷静にCCを返してダブルキル。
これでYaharongは6/0/0、タワープレート全破壊と完全にキャリーラインに乗り、Eviと共にAXZの面々を破壊していく。

ソロレーナーが育ち切ったことでStealの手が空くようになると、唯一まともにキルトレードが成立していたボットレーンもシン・ジャオが頻繁に介入するようになり、AXZは勝負できるレーンが全くなくなってしまった。

最後の集団戦になったボットのインヒビター前の戦いではへカリムがジンクス目掛けてスペクターズ・オンスロートでエンゲージするも、Harpの丸呑みが間に合い、ダメージを合わせるために前に出てきたAXZの3人にYaharongがエバーフロストで3人同時にスネアを当てて封殺。
DFMが20分20秒でAXZのネクサスを破壊し、2試合連続のヘラルドダンスという圧倒的なパフォーマンス。下位2チームとの連戦で格の違いを見せつけた。

DFMはこれで17勝2敗。
今シーズンのEviのトリンダメアは1人違うレベルでプレイしている感覚で、SGやRJのような上位チームを除くと対処はほぼ不可能だろう。
Yaharongのアーリもショートトレード、キャッチと常に対面にプレッシャーを与え続けてこの2人が破壊したゲームだった。

AXZは5勝14敗。今日の敗戦でプレーオフ進出の目がなくなった。
今期のLJLは日程がきつすぎるため、経験の浅い選手はプールを広げたりドラフトを変更したりするのが難しいのだろうが、セジュアニでEviトリンダメアの対面をさせられたtol2には見ていて正直同情の気持ちが湧いてしまった。



CreatGamingAct vs V3esports





CGAはバックラインをかく乱できるチャンピオンとゼリを組み合わせた集団戦構成。
一方V3はここ2戦よりはわかりやすく、ライズとへカリムで相手の陣形を乱し、レナータ・グラスクのアルティメットを効果的に使えるチャンピオンの組み合わせを選んできた。

ゲーム時間3分前、ボリベアの4キャンプガンクでファーストブラッド発生。
ノーチラスのデワードがいかにも怪しく、へカリムも遠かったV3としては警戒できたガンクだったかもしれない。
CGAは4分過ぎにもNemohのヘクスフラッシュにボリベアが合わせてキル獲得、両方でHybriDにキルが入ったことでゼリとカイ=サ間の差がかなり広がった。

9分前のヘラルドファイトでは、CGAとV3で集団戦の練度の差が出たシーン。
リフトヘラルドを3人でタッチするCGAに対しV3はファイトを仕掛けたが、ヘラルド側に寄ったのはWashidaiとYunikaだけで人数差が出来てしまう。
Eugeoが狭い通路を通ってリバーに出ようとするKaitoとHybriDを押さえようとする動きは良かったが、BotDuoはKaito、HybriDにプレッシャーをかけるわけでもなくなにもできない時間帯が生まれてしまった。
疑似的に人数差が生まれたのを把握したCGAは一気にへカリムをフォーカス、倒しきるとダメージを出すために固まったEugeo、dresscode、hetelに対してヴェックスがフラッシュインWでフリーを入れる。
戦える陣形でなくなったV3は逃げ出すが、そこにゼリの追撃が決まり、2キル目獲得。どちらもHybriDに入ってしまったのがV3にとっては最悪で、ゲーム時間10分ほどでゼリにトリニティフォースが完成する。

有利なボットレーンを活かして戦いたいCGAは13分30秒、ボット1stタワーを狙って4人でローテーション。
対するV3はライズのポータルワープをつかって挟み込むような形をつくって対抗する。
へカリムをバックラインに送り込み、hetelの敵対的買収で挟み込むV3の作戦は構成の狙い通りのものだったが、一瞬ワープが早かったことで敵対的買収が着弾するまでにCGAはYunikaをフォーカス、一気に体力を削り取る。
たまらずYunikaはスペクターズ・オンスロートを発動するが、バーサークの時間をフリーで上書きしてしまう形になり、CCの効果時間を100%発揮することができなかった。
それでも育ったゼリの体力を大きく削ることに成功したV3は、カイ=サとレナータ・グラスクがフラッシュインしてシャットダウンを狙いに行く。
しかしこれをNemohとKaitoがナイスカバーしてHybriDを生存させると、そこからアルティメットのスタックが溜まったゼリがダメージを出してCGAが集団戦を4-3で制する。

この戦いにNapは参加せずにトップのタワーシージを行っており、トップ1stタワーも獲得とゲーム時間15分の段階でCGAが3000gのリードを作ってゲームは中盤戦に移っていく。

苦しい展開のV3だがWashidaiはゼリのシャットダウンゴールドが入り、レーン戦でもCSをリードしていたため対面にゴールド面で唯一リードしていて、彼を中心にファイトを戦いたい。
しかし、16分のミッド1stタワーの戦いではKaitoに寄りを止められ、4体目のドラゴンを控えた22分過ぎの集団戦ではゲージを溜める前にKaitoとCassinのエンゲージによって戦いを始められてしまうなどCGAの対応のうまさや、ナーと言うチャンピオンの性質もあって活躍する場を作らせてもらえなかった。
22分のファイトで勝利したCGAはバロンバフを獲得、これによってWashidaiのハルブレイカーによるソロレーンでの影響力も封殺することに成功した。

最後はまたしてもナーのゲージが溜まる前にボリベアの嵐を起こす者から強引にタワーダイブをしたCGAがV3を押しつぶしてそのままネクサスを破壊、ゲームに勝利した。

CGAは連敗を6で止めて9勝10敗。
HybriDのゼリにキルが入りまくる所謂「上振れた」試合だったといえばそうだが、ナーを機能させないエンゲージ判断やHybriDを守るスキルの使い方が良く、内容も伴った1勝だった。

敗れたAXZは0勝19敗。
ライズ、へカリム、レナータという構成は前2戦と比べて狙いがはっきりしていて、実際その通りにプレイできていた。
ただ序盤の2ガンクを捌けずにADCの育ち具合に差がついてしまったことで、ほんの少しの連係ミスも許されない状況になってしまったのが苦しかった。




BurningCore vs RascalJester





BCは分断性能の高いチャンピオンたちとゼリを組み合わせた集団戦構成。Jg-Midの少数戦の強さを活かしてリードをつくりたい。
対するRJは久々登場のセナにまさかのSupリー・シン。基本はキャッチを狙っていく構成だが全体的にサステインが高く、セナのアルティメットやQによるカバーが機能しそうだ。

3分40秒、激しいダメージトレードを行うボットレーンにヴィエゴが介入。セナが最後の抱擁をミニオンに当てたのを見たFujimotoはW効果発動直後にフラッシュイン通常攻撃でスネアを狙ったものの、これにSsolがフラッシュで反応、スネアは食らったもののノーチラスとの距離を離すことに成功した。
リー・シンは低い体力ながらフォーカスをもらいに顔を出してノーチラスの錨投げを誘うとこれをサイドステップで回避、さらにブッシュに隠れてBCのBotDuoを翻弄する。FlawlesSはタワー下までセナを追いかけたがここでhachamechaが到着して攻守逆転。
hachamechaはYuhiとフラッシュをトレードしつつノーチラスを倒してファーストブラッド獲得、カウンターガンクで最大値を取ったRJが一歩リードする試合展開になった。

この小さなリードを逃さないのが今季のRJ。
Recapとhachamechaは2周目の赤バフを取りに来たFlawlesSをキャッチして倒すと、アルティメットのスタックを残したままボットタワーへとダイブを行う。
アーリがキルを取ってはブリンクを繰り返し、最後はタワーアグロを最後のスピリットラッシュで切る完璧なタワーダイブでさらに2キル獲得、そのままタワープレートとドラゴンを獲得してボットレーンをスノーボールさせることに成功した。

ボットサイドで展開を作りづらくなったBCはリフトヘラルドに狙いを定めるが、これもRJのローテーションが間に合う。
ボットのウェーブメイクをしてからミッドレーンへと合流すると、つっかけてきたFujimotoを逆にキャッチしてキル獲得、さらにリフトヘラルドも横取りして10分を前に3000g以上のリードをRJが築き上げた。

ワンサイドゲームになるかと思われた試合だったがBCもRJのミスを咎める。
不用意にデワードを行ったRecapをヴィエゴとサイラスのCCチェーンで捉えて1キルすると、助けに来たセナにアーリに変身したヴィエゴがチャームを当ててさらに1キル、近くのボリベアまで倒して計3キルとリフトヘラルドの獲得に成功し、一気に差を縮める。

もったいないミスがあったもののやはり依然として試合はRJペース。トップレーンではSecretがサポートとは思えないリー・シンさばきを見せてDiceをソロキル、ミッドレーンでは先ほどRecapが捕まったのと似た形でFujimotoをキルとCGAにペースを握らせない。

インファーナルソウルをかけた22分のドラゴンファイトでもSecretが魅せる。サイラスをInSecで孤立させると、そこにRecapがチャームで追撃。Diceは砂時計を発動させ即死こそ免れるもののRayFarkyやFujimotoのカウンターエンゲージはInoとhachamechaに阻まれてSsolまで届かない。
ステイシスの解けたDiceが倒されるとそのままRJは追撃を開始。Yuhiのゼリはダメージを出すためのスペースを作れず、集団戦は3-0でRJの勝利。そのままインファーナルソウルを取得した。

その後RJはあえてバロンに触ろうとはせずミッドとボットをプッシュ。BCはエイトロックスをキャッチしようとアクションを起こすがアーリやセナのカバーが間に合って集団戦の形に。
BCはFlawlesSとYuhiでSsolを倒そうとしたが僅かに届かず。そのままファイトに勝利したRJがゲームにも勝利した。

勝ったRJは14勝5敗。5敗ラインに踏みとどまり、プレーオフ第2シードのポジションへと望みをつないだ。
Ssolが昨シーズン得意とした断食セナがメタに戻りつつあるのはチームにとっても好材料。この試合ではSecretが見事なリー・シンでのプレイをみせてくれたが、他にもタム・ケンチやウーコン、チョ=ガス、マオカイ、ナサスなどいろいろな組み合わせが考えられるので対戦するチームにとっては厄介な存在になりそうだ。

敗れたBCは10勝9敗。
RJのボットレーンにアウトプレイされた試合ではあったが、それ以外の問題点でいうとDiceがウェーブのコントロールを取れるマッチアップの時とそれ以外とでチーム全体のクオリティの差が激しい。
あとこれは負けている側なので仕方ない部分もあったと思うが、これだけサステインが豊富なRJの構成相手に最後まで重傷アイテムを全く積まなかったのはどうだったのか、と感じてしまった。



SengokuGaming vs SoftbankHawksGaming





ピック通りボットレーンで優勢になったのはSG。それを利用してOnceはウルフを狩っているBlankにプレッシャーをかけてキャンプをスティール。3バフ管理に成功して、Jg間で大きなCSリードをつくる。
一方ジェイスでレーンをプッシュしたSHGはアーリを寄せての3マンダイブでグレイブスを狙う。Pazはしっかり下がって回避するがフラッシュを落としてしまい、不利なレーン戦を強いられることになった。
トップとボットの有利を交換しあった最序盤戦だったが、次にゲームが動いたのはSHG側が有利なトップサイドのリバー。KinatuがフラッシュのないPazにプレッシャーを与えるとカバーに入りたいOnceをBlankとDasheRが抑える。
Rainaのロームも間に合ったSHGはグレイブスとライズをキルして2キル先行。ファームが遅れていたBlankに2キルが入ったことで一気にJg間の差も盛り返した。

なんとかレオナのロームの代償を支払わせたいSGはタワーにミニオンを押し付けるとEntyがタワーを追い越すような形でザヤを追い込む。
しかし、ファーストリコールでブーツを買っていたRainaがボットレーンのカバーに間に合いキルはならず、SGはタワープレート2枚と1体目のドラゴンを獲得するものの、SHGとしては決定的な有利は渡さずに済んだ。

しかし1体目のリフトヘラルドにまたしてもRainaが寄ったのを見て、SGはボットレーンのプレッシャーをさらに高めるとそのまま1stタワーを獲得。ケイトリンをピックした狙い通りのゲームプランに持ち込む。
代わりに獲得したリフトヘラルドでトップのシージを狙いたいSHGだったが、ジャングル内のリー・シンが捕まり、チャンスを不意にしてしまう。
Blankがコントロールワードを置きなおしたことで、直前まで取れていたリバーの視界がなくなり、その瞬間にリバーに出たOnceが背後から寄ってきていることに気づけないというSHGにとっては少し不運なシーンだった。

SHGはKinatuの近くでアクションを起こし続けるが、キルを取れてもBlankに入ってしまいレーナーがなかなか育っていかない。
それに対しSGはBotDuoのレーン制圧力を活かしてタワーシージ。18分には2体目のリフトヘラルドをつかってミッドの1st、2ndタワーを破壊、その間にSHGはドラゴンを倒すもののオブジェクトレースでは常にSGがリードする形でゲームが進む。

キャッチのSHG対ローテーションのSGといったゲーム展開になった中盤戦だったが26分、バロンを触ったSGに対して寄ってきたKinatuを逆にキャッチしてキルするとそのままバロンを継続、しかし手軽なブリンクがない構成のSGはバロンピット裏にBlankがいることはわかっていてもそれを咎める手段がない。
バロン体力を2000前後にキープしてから長い我慢比べとなったが、この勝負に勝ったのはSHG Blank。見事バロンスティールを決め、チームの望みをつないだ。

このバロンバフでSGのローテートを封じることが出来るかに思われたが、SGはSHGがトップサイドに人数をかけているのを確認すると即座にミッドレーンのインヒビターへとラッシュ。シュレリアの戦歌やポータルワープでミニオンを運ぶなどアーリやレオナのリコールが間に合わないスピードでインヒビターを獲得するとそのままドラゴンも奪取。
その間、ジェイスはトップのインヒビターを獲得するもまたしてもオブジェクトのトレードに成功したのはSGとなった。

ミッドレーンにスーパーミニオンが出現するSGは常にミッドレーンで主導権を持ち、自分たちがアクションを起こしたいサイドの視界を取れる状態になった。
6体目のドラゴンファイトでも自分たちが有利なポジショニングを済ませてからドラゴンを開始、今度はOnceがBlankとのスマイト勝負に勝ってSGはオーシャンソウルを獲得する。
BlankはOnceにスマイトさせまいと龍の怒りを詠唱するが間に合わず、蹴り飛ばした方向がDasheR、Kinatuの目の前とSHGにとって最悪の形になってしまった。
即座に決戦場を発動させたジャーバンⅣからSHGは逃げるのが手一杯の状態になり、その流れでSGはバロン獲得にまでつなげた。

最後はRainaが渾身のエンゲージで一人プッシュをしていたHoneyを捕まえにいくが、オーシャンソウル、ブラッドサースター、カルマの激励と分厚い壁に阻まれて届かず、集団戦に勝利したSGがネクサスを破壊した。

勝ったSGは4連勝で14勝5敗。上り調子のSHGを破って2位を死守した。
上位チームはプレーオフに向けてボットレーンの手札を増やそうと模索してる感があり、RJのセナに続いて、SGはケイトリンカルマで結果を残した。
今日も怪しいバロンで逆転されかけるミスが出たが、その後のミッドのインヒビターを狙った判断が素晴らしかった。

敗れたSHGは連勝ストップで7勝11敗に。ただ、この日AXZが敗れたためプレーオフの進出はきまった。
Blank-DasheRのラインからレーナーにキルを渡すことが出来ずに負けるある意味いつものパターンだった。
そんな中、Kinatuのジェイスがレーンで存在感を見せたのはチームにとって大きく、プレーオフで相手に対処を強いることができそうだ。