え?いまさら?ADC ジグスが再流行の兆し
S7に入ってから脚光を浴びたADCジグス。またプロでのピック数が増えてきている、その理由や背景を分析する。
ADCジグスの成り立ち
S7が始まった当初、ADCは非常に弱い立場でした。
巨人の勇気をはじめとするタンクのパワースパイクが早まった影響でADCの相対的パワースパイクはかなり遅くなり、
ゲームに「参加」できるようになるまでの時間がかなりかかるようになってしまったからです。
そこでジグスがADC(正確には魔法ダメージなのでADCではないのですが)としてピックされるようになったのです。
はどのADCよりもウェーブクリア能力が高く、エンジニアボム(W)とパッシブによるタワー破壊能力も他のADCと比べても遜色ありません。
ジグスの弱点はパワースパイクの遅さですが、どうせ他のADCをピックしてもパワースパイクは遅いので関係ない、という発想からのピックでした。
競技シーンでもLCKを中心にピックされ、week1、week2だけで5回もピックされました。
が、結果は1勝4敗とふるいませんでした。
このころのメタはヴァルス、アッシュ、ジンといったエンゲージをサポートできるADCが中心となっており、
レベル6の時点からアルティメットでチームの集団戦に貢献できるチャンピオン
この3体と比べてジグスは消極的過ぎる選択だったといえるでしょう。
2月以降もアジアを中心に12回ピックされましたがメタの1番手からは姿を消していきました。
パッチ7.4でADCがバフされたのに?なぜかジグスADCが復権してきている
時は流れ3月2週、トーナメント用のパッチは7.4になりました。
7.4パッチではマオカイのナーフに加え、脅威関係のアイテムの調整とともに(妖夢やナイトエッジがナーフされました)、ラストウィスパーの変更が入ったことでADCの存在感が増すパッチとみられていました。
ところがふたを開けてみるとそこにはメタに戻ってきたジグスの姿がありました。
7.4パッチに入ってからわずか1週間足らずで既に8回もピックされています。
これにはADCのパワースパイクというよりはゲーム全体のメタの移り変わりが影響しています。
シーズン当初はやなどをADCに据えたエンゲージ構成(集団戦を起こすチーム構成のこと)がメタの中心にいましたが、
現在はミッドにコーキやジェイスを置いて、ポークシージ構成(戦う前に相手の体力を削ってタワーを折る構成)や
ゼドやタロンといったスプリットプッシュが出来るチャンピオンをピックしての1-3-1構成のメタに移り変わってきました。
ヴァルスはこれらの構成にもマッチしますが、BAN常連になってしまい、アッシュはエンゲージに寄りすぎ、エズリアルやジンはウェーブクリアに問題があり、シヴィアはシージ能力に問題があります。
そんな中ケイトリンはいまのメタにフィットしたADCといえるでしょう。
ただしはパワースパイクが以上に遅く、またスプリットプッシュする場合はチームのダメージがADに寄りすぎるきらいがあります。
一方ジグスはモレロノミコンを持った時点である程度のダメージを出せ、ダメージ源はAP、魔法ダメージが主なので、
チーム全体のダメージバランスを整えることも出来るわけです。
LCK week6でROX Tigersがピックしたときのチーム構成は
、、、、
でした。
ジェイスとライズでスプリットプッシュをして、ジグスを中心にミッドのタワーを守る狙いの1-3-1構成ですね。
しかし、ピックこそ増えているものの、勝敗のほうは2勝6敗と、それほどいい結果は得られていません。
負けたチーム構成を確認すると、カミールやアッシュといったエンゲージ要素が強いチャンピオンの名前が並んでいるので、
やはりの弱点はエンゲージということでしょう。
となると個人的にはアイバーンといったエンゲージに強いチャンピオンと組み合わせるのも強いのではないかと思ってしまいますが、いまのところ組み合わせているチームはないようです。
今後のピック、勝敗の動向にも注目していきたいですね。
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