WCS2017 注目チャンピオン、プレイヤー紹介(ADC編)

September 22, 2017 by lol-cla管理人, Patch 7.18

トリスターナ、コグ=マウの牙城は崩れなさそうなADCのメタ考察。
Worlds2017 開幕直前!
ある意味締め切りに追われているような感覚を受けながらの第4回はADC編です。
ADCは全ロールの中で最もチャンピオンプールが少ないこともあり、本大会でも出てくるチャンピオン数自体は少なそうです。
ただし、ピックされるチャンピオンの傾向もあって過去最大レベルにADCに掛かる比重は大きなものになっていると思うので、彼らのレーニング、そして集団戦での立ち回りから目が離せません。

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それではパッチ考察から入りましょう。


Patch 7.18おさらい



Patch7.17でもADCに変更があったので、そちらも併せての評価になります。(パッチ7.17はあまり競技シーンでは使われなかったので)


バフ エズリアル

ナーフ ドレイブン カリスタ  ルシアン トリスターナ

アイテムの変更 なし(アーデントセンサーのナーフ)

オンメタのチャンピオンであるカリスタとトリスターナのナーフが目につきます。
どちらもそれほど大きなナーフではないのですが、カリスタは全レベル帯でのエンゲージ力の低下、トリスターナに関しては中盤のシージ能力がやや削られたという調整になっています。
一方でコグ=マウやザヤといったチャンピオンに関してはノータッチで彼らの相対的な評価はあがりそうです。
トゥイッチもコグ=マウが放置されたこともあってBAN率が上昇しそうですから、彼の代替ピックとして起用される機会も出てきそうです。

ADCへの直接の変更ではありませんが、アーデントセンサーがナーフを受けました。ナーフ後のパッチ7.17で行われたLCK Promotionを見る限りではまだまだ強いという評価のようですが、恩恵の大きかったチャンピオン、コグ=マウやトゥイッチ、トリスターナにとっては間接的なナーフとなりました。

それでは個別のチャンピオン予報に移っていきます。



チャンピオンピック予報



チャンピオン名 ピック予報 一言コメントの流れで進めていきます。
7.16でのBAN/Pick率の上位を中心に見ていきましょう。


カリスタ ピック予報:晴れ 大会が進むにつれBAN枠から漏れてピックされるようになりそうです



カリスタは7.16ではレッドチームが90%近い確率で1stBANフェイズでBANしているチャンピオンでした。
高いレーニング性能、エンゲージスキル、確実なスケーリングとすべての時間帯で優秀で死角がないという評価です。
特にカリスタはサポートとのシナジーが強力でアリスター、スレッシュ、ラカンとメタ上位のエンゲージ系サポート、どれと組み合わせても凶悪な性能を発揮します。
このためドラフト面での対処がしづらく、BAN対象になっているわけです。
パッチ7.18ではエンゲージ性能の部分であるアルティメット宿命の呼び声がナーフされました。
ジャーバンIVのナーフなどもあって、個人的には今パッチではコグ=マウのほうが危険なADCになっていると思うので、大会内でメタが回っていくとカリスタの代わりにコグ=マウをBANするように変わっていくのではないかと予想しています。
いずれにせよ、BANorPickティアに位置しているのは間違いないでしょう。


トリスターナ ピック予報:晴れ いままで通りピックされるでしょう



トリスターナは7.18でヨードルグレネードのダメージがナーフされ、若干のレーニング性能とシージ性能が削られました。
終盤のダメージアウトプットという面ではそれほど大きなナーフではないので、いままで通りゲーム終盤には手を付けられないADキャリーとしての地位は揺るがないでしょう。
なんといっても2つの自ピール能力をもっているので、あまり構成を考えずにピック出来るというのが最大の特徴です。
流行しそうなセジュアニに対して強いのもいいですね。
中盤の自前のダメージが減ったこともあって、KRなどで見られるレリックシールドスタートが多くなるかもしれません。
ケイトリン相手はつらいですが、ケイトリン自体がいまあまり強くないので、カウンターを当てるチームはあまりいないでしょう。


ザヤ ピック予報:薄曇り 少しピック数が落ちるかもしれません



カリスタ、トリスターナの両ADCがBANされると、このチャンピオンが取られる、という3番手のピックになっています。
というのもこの2体がBANされると残る安全なピックはヴァルスやアッシュあたりになるわけですが、この2体に対して強いのがザヤなのです。
1回のエンゲージならアルティメットのフェザーストームで無効にできるというのは大きく、アサシン系のミッドレーナーにも強いため、相手のピックを制限することが可能です。
相手にトリスターナをピックされたとしても、サポートにラカンを置くことが出来ればレーンでも十分渡り合える点もピック数が多い所以でしょう。
ただし、相方のラカンはかなり大きなナーフを受けたので、本パッチでは安易にトリスターナがオープンの状態で取るのは危険な気もします。
もちろん、コグ=マウやトゥイッチといったレイトゲームキャリーを相手にするのも苦手なので、あくまで安全ピックの中で3番手という評価にとどまりそうです。


コグ=マウ ピック予報:晴れ BANされることが多くなりそうです



ご存知超絶ゲロ強キャリー。
トリスターナ、カリスタのナーフを受けて、優先度としてはかなり高くなりました。
さらに天敵だったジャーバンIV、グラガスといったジャングラー、トップレーンでもランブルもファイターが増えて辛くなると環境がこの歩く胃袋に味方しています。
サポートがピール出来るタイプである必要があったり、ミッドレーンのピックもある程度制限されるものの、それを差し引いてもGod tiarにいると思います。
ADC重視のチームはもちろんピックしますし、ADCにユーティリティタイプを取りたいチームからはBANされるなど、ほとんど全ての試合でBANまたはPickされるでしょう。
取らせて対策するとすればアッシュやアリスターなどをぶつけて徹底的につぶすか、スワップされたときに先にタワーが割れるようにトリスターナやジンクスなどをぶつけるくらいでしょうか。


ヴァルス ピック予報:曇り 少しピック数を減らしそうです



ヴァルスはアッシュと共にシーズン序盤のユーティリティADCメタを支えてきたチャンピオンです。
アッシュとの違いは、アルティメットの性能がカウンターエンゲージ型でタンクに対して強い点といえます。
トップレーンにファイターが増えるという予想を立てているので、タンクに対して強いヴァルスよりも、スプリットプッシュする相手を咎めてエンゲージが出来るアッシュのほうが評価があがるのではないか、と踏んでいます。
ただ、もちろんヴァルスは安全なピックですし、自分たちのチームがファイターを持ってスプリットプッシュの時間を稼ぐときなどには、Qの乾坤一擲によるポークやアルティメットの穢れの連鎖によるディスエンゲージ能力は大いに役立つでしょう。
7.16と比べるとボットで優位をつくる展開を目指すチームは増えそうなので、ユーティリティタイプのADCのピック自体は増えそうです。


アッシュ ピック予報:晴れ ピック数が増えそうです



書きたいことはヴァルスの項でほとんど書いてしまいましたが、アッシュはエンゲージ、キャッチ能力、そして視界確保能力といった面でヴァルスに勝っています。
アッシュはカリスタに次いでADCのなかでは強力なエンゲージャーであり、カリスタはBANされることも多そうなのでピック数を伸ばしそうです。
ファイターメタにおいてアッシュの持つ各性能は非常に有用です。敵にファイターがいるならばばらけているうちに当たる、味方にファイターがいるならばスプリットするファイターを咎めにくる敵チームをキャッチするといった具合ですね。
ただし、ザヤやシェンといったチャンピオンはアッシュのハードカウンターなのでドラフト面での工夫が若干必要なチャンピオンともいえます。


シヴィア ピック予報:曇り ある程度ピックされそうです



シヴィアは昔からトリスターナのカウンターピックとして評価されてきたチャンピオンです。
トリスターナのヨードルグレネードをシヴィアはスペルシールドで無効化しつつマナを回復できるからですね。
またザヤに対してもレンジが近い、スネアを無効化できる、DPSタイプなのでフェザーダンスの影響を受けづらい、終盤までダメージで勝るといった点で優位に立てるピックとなっています。
射程の短いブリンク無しADCということで、ファイターメタだとややリスキーな側面があるため、爆発的にピックされるというよりはシチュエーションによってはピックされる、くらいに留まるでしょう。


トゥイッチ ピック予報:晴れ コグ=マウの代わりにピックされそうです



トゥイッチはレイトゲームキャリーの3番手評価です。
コグ=マウ、トリスターナがBANないしは相手にピックされた場合にピック候補にあがってくるチャンピオンといえるでしょう。
Qのオイラだヨ!は不完全とはいえ自ピール能力ともいえますし、ゲーム中盤以降ガンクをするにも使えます。
ファイタータイプのトップレーナーのところにステルスで入っていってキルを取り、そのままタワーをシージするといったプレイパターンも想定できるので、ナーフを受けたトリスターナを差し置いてピックするチームも出てくるかもしれません。
チームのADCのスキルに自信があるチームなら取る価値は十分、そんなピックになっているとおもいます。


ケイトリン ピック予報:小雨 多少はピックされるでしょう



今シーズン中盤ではほぼ毎試合BANされるほど評価が高かったケイトリンですが、攻撃速度の大きなナーフを受けて遅かったパワースパイクがさらに遅くなり、かなりピックしづらいチャンピオンになってしまいました。
トリスターナが支配的だったパッチ7.16では彼女に対する対抗策として複数のチームがケイトリンを試していましたが、正直いってあまりうまくいきませんでした。
メタのチャンピオンのエンゲージ力が下がったので、彼女の弱点である中盤の弱さは多少目立たなくなりましたが、一方で倒すべき相手であるトリスターナもナーフされたので、わざわざケイトリンを出さなくてもトリスターナは潰せる、と考えるチームも多そうです。


ジン ピック予報: 曇り いまよりはピック数が増えるかもしれません



ジンはバースト寄りでエンゲージ、キャッチ力を持っているADCということでファイターメタにマッチしたチャンピオンと言えるでしょう。
ではなぜそこまでピックが増えないと予想してるかといえば、このチャンピオンのオブジェクトに対するプレッシャーの低さが原因です。
特に攻撃速度がアイテムによって上昇しないこともあってバロンの遅さが致命的で、20分ごろからバロンを意識する現在のメタにおいてそもそもマッチしていないチャンピオンなのかな、と思っています。
とはいえ、バロンベイトなどでは罠による視界確保やWの「死者への狂騒曲」のキャッチ性能が非常に役立ちます。
忍耐強い視界のコントロールを得意とするチームならばピックする価値はあるでしょう。




ADCの隠し玉ピック予想



ADCはあまりチャンピオンが多くないですが、一応このコーナーもやります。
正答率に関しては期待しないでください。


エズリアル



相手のエンゲージをいなす力に長けたモバイルADC。
ジャーバンIVが多くピックされた7.16ではごく少数だがピックがありました。セジュアニやマオカイのゾーニングに対してもQのミスティックショットの射程が長いこともあって集団戦でのポジショニングが容易というのもポイント。
ウェーブクリア能力に乏しいのが弱点で、チームの他のメンバー、特にミッドレーナーには安全なウェーブクリア能力を持ったチャンピオンをピックしたいところです。
ジャングルとのフレックスピックとしても見ることが出来るので、戦略面での優位性はトントンといったところでしょうか。


ジンクス



オブジェクトに対するプレッシャーが強いレイトゲームキャリー。
トリスターナのシージ性能が落ちたことやカ=ジックス、シンドラといったキャッチ性能が高いチャンピオンが増えると集団戦での立ち回りがしやすいこのチャンピオンにもチャンスが出てくるかもしれません。
スワップをする、される展開にもつよく、アーデントセンサーとの相性も良好なので、メタにはあっています。
問題はトゥイッチを差し置いてピックする価値があるかどうかです。




注目のADCプレイヤー紹介



ADCはその名の通りゲームを決めるポジションということもあって、ミッドと同様目立つプレイヤーが多いロールです。
今回も他ロールの記事とチーム被りなしで紹介していこうとおもいます。
ということでRNGのUzi選手やSKTのBang選手は紹介できません、ご了承ください。


Doublelift選手 (TeamSoloMid / NALCS(北米リーグ) 1st / グループステージGroupD)



1人目はDoublelift選手。北米で人気、実力ともにナンバーワンのチーム、TeamSoloMid(TSM)のADCです。
プロ選手の中では最古参のひとりで、TSMのライバルチームであるCounterLogicGaming(CLG)のADCとして、NALCSを盛り上げていました。
時にはヒーローとして、時にはヒールとして持ち上げられてきた彼ですが、2016年にライバルチームであるTSMにまさかの電撃移籍。センセーショナルを巻き起こしました。
Doublelift選手を迎えたTSMは国内でこそ好成績を残せましたが、MSI、Worlds共に満足のいく結果は出ず、彼は失意の中でSpringSeasonを全休するという選択をしました。
一時は引退もささやかれましたが、SummerSeasonになりカムバック、チームのエースであるミッドレーナー、Bjergsen選手を上回るダメージシェア率をたたき出しチームを再びNAナンバーワンチームへと押し上げました。(公式のPVにもなりました)
レーニングは比較的リスクを取らず、集団戦ではアグレッシブにプレイする彼のスタイルはADCのお手本とも言え、多くのプロプレイヤーに尊敬されています。
チャンピオンプールに偏りはなくなんでも使いこなす印象ですが、今シーズンはトリスターナが多く、ザヤが少ないというデータが出ています。



Hans sama選手 (Misfits / EULCS(欧州リーグ) 2nd / グループステージGroupD)



2人目はMisfitsの若き天才、Hans sama選手。
Doublelift選手は24歳なのに対し、彼は若干18歳の若手プレイヤーです。
若いといってもLoLに触れたのはシーズン1からで、シーズン4には当時14歳でチャレンジャーティアに上り詰めたというまさにEsports世代の選手と言えるでしょう。
チームは独創的なビルドで知られるミッドレーナーのPower of Evil選手、KT Arrowsなどで活躍したKaKAO選手、KT Rolster出身のIgNar選手、そして若手のHans sama選手とかなりの豪華メンバーをそろえて今年からEULCSに参戦し、Springでは思ったような成績を残せなかったものの、夏シーズンにはジャングラーをMaxlore選手に入れ替えて躍進、WCSの出場権を獲得するに至りました。
彼の特徴といえばそのアグレッシブなプレイスタイルで、ソロQではドレイブンの使い手として有名です。
オンメタではヴァルスやザヤといったプレイメイキングなチャンピオンを得意としており、レイトキャリー系もトリスターナを使ってEULCSのプレイオフでペンタキルを出すなど自在性もあります。
グループステージでDoublelift選手との新旧ADC対決が楽しみです。



Rekkles選手 (Fnatic / EULCS(欧州リーグ) 3rd / プレイインステージGroupC)



最後に紹介するのは同じくEUの大手eSportsチーム、FnaticのRekkles選手です。
彼の今シーズンの活躍についてはいうまでもなく、プレーオフでこそ敗れ、なんとか序列3位でWCSに滑り込みましたが、レギュラーシーズンでは堂々の1位、そのチームをけん引したのは間違いなくRekkles選手でした。
EULCS SummerSplitのMVPにも輝き、今の彼は名実ともにEUナンバーワンADCといえるでしょう。(受賞動画はこちら
サイドレーンに出て一人でファームする時間が多いADCとしても知られており、誰にも真似できないプレイスタイルとも称されています。
そんな彼を表す代表的な画像がこちら。

元動画のURLはこちら

ケネンをADCとしてピックし、シーズン中盤にナーフを受けるまでほぼ毎試合使い続けていました。
ケネンのナーフ後はアッシュやシヴィアといったややユーティリティタイプのチャンピオンを好む傾向にあります。
サイドレーンに出ても、集団戦をしても非常に精緻なマイクロを見せてくれる選手なので、プレイインステージの中でも最も注目すべきADCといえるでしょう。



以上、ADC編でした。
次回はサポート編、最終回。WCS開幕に果たして間に合うのか(ネタバレ:たぶん間に合わない)
間に合わなくても明日中にはアップする予定なので良かったら見てください。